子どもにマグネシウムは必要?1日の摂取量・食べ物・サプリを解説

マグネシウムは、子どもの身体にも必要なミネラルの一つです。骨の形成や筋肉・神経の働き、エネルギー代謝など、身体のさまざまな機能に関係しています。
「子どもにマグネシウムサプリを飲ませた方がいい?」「マグネシウムを摂ると身長が伸びる?」「中学生にはどのくらい必要?」と気になる保護者の方もいるでしょう。
しかし、マグネシウムは多く摂れば子どもの成長が促進されるというものではありません。まず普段の食事からどの程度摂れているのかを考え、サプリメントを利用する場合には年齢や摂取量にも注意する必要があります。
ここでは、子どもにマグネシウムが必要な理由、年齢別の摂取量、マグネシウムを含む食べ物、サプリメントを利用するときの注意点について解説します。
マグネシウムは子どもにも必要な栄養素
マグネシウムは、骨や歯の形成、筋肉や神経の正常な働き、エネルギー産生などに関係する必須ミネラルです。
大人だけに必要な栄養素ではなく、成長期の子どもにも必要です。
ただし、「マグネシウムを多く摂れば骨が強くなる」「集中力が上がる」「身長が伸びる」と単純に考えることはできません。
子どもの成長には、マグネシウムだけではなく、たんぱく質、カルシウム、鉄、亜鉛、ビタミン類などさまざまな栄養素が必要です。さらに睡眠や運動なども関係するため、一つの栄養素だけに注目するのではなく、食生活全体を見ることが大切です。
子どもに必要なマグネシウムの量
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、年齢と性別によってマグネシウムの推奨量が設定されています。
1~2歳:男女とも70mg/日
3~5歳:男女とも100mg/日
6~7歳:男女とも130mg/日
8~9歳:男子170mg/日・女子160mg/日
10~11歳:男子210mg/日・女子220mg/日
12~14歳:男女とも290mg/日
15~17歳:男子360mg/日・女子310mg/日
成長するにつれて身体が大きくなるため、必要量も変化していきます。
ただし、この数字を見て「不足分をすべてサプリメントで補えばいい」と考える必要はありません。まず普段の食事内容を確認することが基本です。
子どもがマグネシウムを摂れる食べ物
マグネシウムは特別な食品だけに含まれている栄養素ではありません。豆類、種実類、海藻類、魚介類、穀類など、さまざまな食品に含まれています。
たとえば、納豆や豆腐などの大豆製品、アーモンドなどの種実類、わかめなどの海藻類、玄米などの穀類にも含まれています。
一つの食品を大量に食べるのではなく、さまざまな食品を組み合わせることでマグネシウム以外の栄養素も摂取できます。
子どもの栄養を考えるときは「マグネシウムを摂るための食品」だけに限定せず、主食・主菜・副菜など食事全体のバランスを考えましょう。
子どものマグネシウム不足にはどんな症状がある?
マグネシウムが著しく不足した場合には、筋肉や神経などに影響が生じる可能性があります。
しかし、「甘いものを欲しがる」「集中できない」「寝つきが悪い」「肩がこる」といった症状だけから、家庭でマグネシウム不足と判断することはできません。
疲れやすさ、食欲の変化、睡眠の問題、筋肉の症状などにはさまざまな原因があります。
そのため「この症状があるからマグネシウム不足」と決めつけてサプリメントを追加するのではなく、症状が続く場合には小児科などへ相談してください。
マグネシウムを摂ると子どもの身長は伸びる?
マグネシウムは骨の形成などに関係する栄養素ですが、マグネシウムを多く摂取することで身長が通常以上に伸びるとは言えません。
身長の伸びには遺伝的要因だけでなく、年齢、栄養状態、睡眠、運動、ホルモンなどさまざまな要因が関係します。
マグネシウムを含め、必要な栄養素が不足しないようにすることは成長期の食生活として重要ですが、「身長を伸ばすサプリ」としてマグネシウムを大量に摂る必要はありません。
身長の伸びが極端に少ない、成長曲線から大きく外れてきたなど心配がある場合には、サプリメントで対応するのではなく小児科へ相談しましょう。
子どもにマグネシウムサプリは必要?
食事から必要な栄養を摂れている子どもに、一律にマグネシウムサプリメントが必要というわけではありません。
「成長期だからとりあえず飲ませる」「背を伸ばしたいから飲ませる」といった使い方ではなく、まず食生活を確認することが大切です。
偏食が強い、食事制限がある、病気などによって栄養状態に問題があるなど、栄養不足が心配な場合には、小児科医や管理栄養士などへ相談するとよいでしょう。
サプリメントは食品として販売されていても、子どもが好きなだけ摂取してよいものではありません。
小学生・中学生がマグネシウムサプリを飲むときの注意点
特に注意したいのが「食品から摂るマグネシウム」と「サプリメントなど通常の食品以外から摂るマグネシウム」の違いです。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、通常の食品以外から摂取するマグネシウムについて、小児の耐容上限量を体重1kgあたり1日5mgとしています。
たとえば体重30kgであれば150mg、40kgであれば200mgに相当します。
これは「この量まで積極的にサプリメントから摂った方がいい」という意味ではありません。過剰摂取による健康障害を防ぐための指標です。
商品によって1粒・1包あたりの含有量が異なるため、大人用の商品を子どもへそのまま使用することは避け、表示を確認してください。
マグネシウムを摂り過ぎるとどうなる?
通常の食品からマグネシウムを摂取する場合、健康な人では過剰摂取が大きな問題になることは一般的ではありません。
一方、サプリメントなどから多量のマグネシウムを摂取すると、下痢などの消化器症状が起こることがあります。
また、腎機能に問題がある場合などでは注意が必要です。
「身体に必要なミネラルだから多く摂っても安全」と考えず、子どもにサプリメントを使用する場合には含有量を確認しましょう。
マグネシウムと成長痛の関係は?
子どもが脚の痛みを訴えると「マグネシウム不足なのでは?」と考えることがありますが、脚の痛みだけでマグネシウム不足と判断することはできません。
また、一般に「成長痛」と呼ばれる症状についても、マグネシウムを補給すれば改善すると一律には言えません。
特に片脚だけが痛む、腫れている、赤くなっている、発熱がある、歩けない、痛みが強くなっている、日中も痛みが続くなどの場合には、栄養不足と自己判断せず医療機関へ相談してください。
マグネシウムと睡眠・集中力の関係は?
マグネシウムは神経や筋肉の働きに関係する栄養素ですが、子どもにマグネシウムを追加すれば睡眠の質や集中力が必ず向上するとは言えません。
寝つきが悪い、朝起きられない、日中眠そうにしている場合には、就寝時間、スマートフォンやゲームの使用、生活リズム、睡眠時間なども確認する必要があります。
集中力についても睡眠、食事、ストレス、学習環境などさまざまな要因が関係します。
一つの栄養素だけで子どもの睡眠や学習の問題を解決しようとしないことが大切です。
塗るマグネシウム・マグネシウムクリームで補給できる?
マグネシウムを配合したクリームやローションなどが販売されており、「塗るマグネシウム」と呼ばれることがあります。
しかし、クリームを皮膚へ塗ることで、食事やサプリメントと同じように必要量のマグネシウムを確実に補給できると考えるのは適切ではありません。
また、マグネシウムクリームを塗ることで子どもの身長が伸びる、骨の発育が促進される、集中力が上がる、成長痛が改善する、睡眠の質が高まるといった効果を一律に期待することもできません。
ボディクリームとして使用する場合には、その商品の表示や使用方法に従い、肌に異常が出た場合には使用を中止してください。
栄養としてマグネシウムを補うことが目的であれば、まず食事からの摂取を考えましょう。
子どもの栄養で大切なのは一つの成分に偏らないこと
成長期にはマグネシウムだけでなく、エネルギー、たんぱく質、カルシウム、鉄、亜鉛、ビタミン類などさまざまな栄養素が必要です。
「背を伸ばしたいからマグネシウム」「集中力を上げたいからマグネシウム」と一つの成分だけを大量に摂取するのではなく、普段の食事全体を確認しましょう。
偏食が強い、食事量が極端に少ない、体重が減っている、成長が気になるなどの場合には、サプリメントだけで対応せず、小児科医や管理栄養士などの専門家へ相談することをおすすめします。
よくある質問
子どもにマグネシウムは必要ですか?
はい。マグネシウムは骨の形成や筋肉・神経の働き、エネルギー代謝などに関係する必須ミネラルです。ただし、まず食事から必要量を摂ることを基本に考えましょう。
子どもにマグネシウムサプリを飲ませてもいいですか?
一律に必要なものではありません。食生活や健康状態によって必要性は異なるため、子どもに使用する場合には含有量や対象年齢を確認し、必要に応じて小児科医や管理栄養士などへ相談してください。
中学生に必要なマグネシウム量はどのくらいですか?
厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2025年版)では、12~14歳は男女とも290mg/日、15~17歳では男子360mg/日、女子310mg/日が推奨量です。
マグネシウムを摂ると身長が伸びますか?
マグネシウムは骨の形成に関係しますが、多く摂ることで身長が通常以上に伸びるとは言えません。子どもの成長にはさまざまな栄養素や睡眠、運動などが関係します。
マグネシウム不足で成長痛になりますか?
脚の痛みだけからマグネシウム不足と判断することはできません。また、マグネシウムを補給すれば成長痛が改善すると一律には言えません。痛みが強い、片側だけ痛む、腫れや発熱があるなどの場合には医療機関へ相談してください。
マグネシウムを摂り過ぎるとどうなりますか?
サプリメントなどから多量に摂取すると、下痢などの消化器症状が起こることがあります。子どもでは通常の食品以外から摂取するマグネシウムについて耐容上限量が設定されているため、含有量を確認することが重要です。
マグネシウムクリームを塗れば子どものマグネシウムを補給できますか?
クリームを皮膚へ塗ることで、食事やサプリメントと同じように必要量を確実に補給できるとは言えません。栄養として補うことが目的であれば、まず食事からの摂取を考えましょう。
まとめ
マグネシウムは子どもの骨の形成、筋肉や神経の働き、エネルギー代謝などに必要な栄養素です。しかし「成長期だからサプリメントを飲ませた方がいい」「マグネシウムを多く摂れば身長が伸びる」というものではありません。
まずは普段の食事から必要な栄養を摂ることを基本とし、豆類、種実類、海藻類、魚介類、穀類などさまざまな食品を組み合わせましょう。
サプリメントを利用する場合には、大人と子どもでは適切な量が異なることに注意が必要です。特に子どもでは通常の食品以外から摂取するマグネシウムに耐容上限量が設定されています。
成長や栄養状態について心配がある場合には、一つのサプリメントだけで解決しようとせず、小児科医や管理栄養士などへ相談しましょう。
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