その肩こりは病気のサイン?注意したい症状・考えられる原因・受診の目安を解説

  • 2022年5月20日
  • 2026年8月15日
  • 肩こり

肩こりは多くの人が経験する身近な症状です。「仕事でパソコンを使いすぎた」「スマートフォンを長時間見ていた」「運動不足だから」と考えて、そのままにしている方も多いのではないでしょうか。

実際、肩こりは長時間同じ姿勢を続けることや前かがみの姿勢、運動不足、精神的なストレスなどによって起こることがあります。日本整形外科学会でも、首や背中が緊張する姿勢での作業、猫背、運動不足、ストレス、長時間同じ姿勢をとることなどが肩こりの原因として挙げられています。

しかし、すべての肩こりが筋肉の疲労や姿勢だけで起こるわけではありません。首や肩の病気だけでなく、まれに肩とは別の場所の病気によって肩周辺に痛みや違和感を感じることもあります。

特に「いつもの肩こりとは明らかに違う」「胸が苦しい」「突然激しい頭痛が起こった」「手足に力が入りにくい」など、肩こり以外の症状を伴っている場合には注意が必要です。

この記事では、一般的な肩こりの原因から、肩こりや肩の痛みとして感じる可能性のある病気、すぐに医療機関を受診した方がよい症状、何科へ相談すればよいのかまで詳しく解説します。

そもそも肩こりとは?

肩こりは特定の一つの病名を指しているわけではありません。

日本整形外科学会では、首すじや首のつけ根から肩・背中にかけて「張る」「凝る」「痛い」といった感覚が生じ、頭痛や吐き気を伴うこともあると説明しています。肩こりにはさまざまな筋肉が関係しますが、特に首の後ろから肩、背中に広がる僧帽筋が中心になります。

一般的には、デスクワーク、スマートフォン、猫背、前かがみ、運動不足、ストレスなどによって首や肩周辺の筋肉へ負担がかかることで症状が現れることがあります。

一方で、肩関節や頚椎などの病気によって「肩が凝っている」「肩が重い」と感じるケースもあります。

そのため、長期間続いている肩こりや通常とは違う症状を伴う場合には、「肩こりだから大丈夫」と自己判断しないことが重要です。

一般的な肩こりで考えられる原因

病気について考える前に、まず多くの肩こりに関係する生活上の要因を確認してみましょう。

長時間同じ姿勢を続ける

パソコン作業やスマートフォンの使用では、頭が身体より前へ出た姿勢になりやすくなります。同じ姿勢を長時間続けることで首や肩周辺の筋肉へ負担がかかり、張りや重だるさを感じることがあります。

猫背や前かがみの姿勢

背中が丸くなり頭が前へ出ると、首や肩周辺の筋肉が頭を支え続けなければなりません。日本整形外科学会でも、猫背や前かがみなどの姿勢を肩こりの原因の一つとして挙げています。

運動不足

身体を動かす機会が減ると、首や肩、肩甲骨周辺を大きく動かす時間も少なくなります。特にデスクワーク中心の生活では、仕事中だけでなく移動時間や自宅でも座っている時間が長くなりがちです。

精神的なストレス

ストレスが強いと無意識に肩へ力が入ったり、肩をすくめた状態になったりすることがあります。精神的ストレスも肩こりに関係する要因の一つです。

肩こりだと思っていたら首や肩の病気だったケース

「肩こり」と感じていても、実際には頚椎や肩関節などの病気が関係していることがあります。

日本整形外科学会では肩周辺の疾患として、肩関節周囲炎(五十肩)、肩腱板断裂、石灰沈着性腱板炎、胸郭出口症候群など複数の病気を挙げています。

頚椎の病気

首の骨や椎間板などに問題が起こると、首や肩の痛みだけでなく腕や手のしびれ、力の入りにくさなどが現れることがあります。

単なる肩こりだと思っていても、神経症状を伴う場合には頚椎の問題が関係している可能性があるため、整形外科での評価が重要になります。

五十肩(肩関節周囲炎)

「肩こり」と「五十肩」は同じものではありません。

五十肩では肩関節に痛みが生じ、腕を上げる、背中に手を回す、服を着替えるなどの動作が難しくなることがあります。

「肩が凝る」というより、肩を動かしたときの痛みや可動域の制限が目立つ場合には肩関節そのものに問題がある可能性があります。

肩腱板断裂

肩の腱板が損傷・断裂する病気です。腕を上げると痛む、夜間に肩が痛む、腕を上げにくいなどの症状が現れることがあります。

日本整形外科学会でも肩周辺の代表的な疾患として挙げられています。

胸郭出口症候群

首から腕へ向かう神経や血管が圧迫されることで、肩や腕の痛み、しびれなどが現れることがあります。

肩こりだけでなく腕や手のしびれなどを伴っている場合には、単純な筋肉疲労だけと決めつけないことが重要です。

肩こり以外の病気によって肩周辺に症状が出ることもある

ここは現在の記事から大きく修正したポイントです。

現在の記事では、高血圧、糖尿病、心筋梗塞、脳動脈瘤、がんなどを「肩こりを起こす病気」として並べています。

しかし、これでは読者が「肩が凝る=重大な病気かもしれない」と過度に不安になる可能性があります。

大切なのは、肩こり単独ではなく、ほかにどのような症状が出ているのかを見ることです。

心臓の病気

狭心症や心筋梗塞などでは、胸だけでなく肩、腕、首、顎などに痛みや不快感を感じることがあります。

特に、

「胸が締めつけられる」

「息苦しい」

「冷や汗が出る」

「吐き気がある」

「肩や腕まで痛む」

などが突然現れた場合には、「肩こりだろう」と考えてマッサージやストレッチで様子を見るのではなく、速やかに医療機関へ相談する必要があります。

脳・神経の病気

肩や首の違和感だけで脳の病気と判断することはできません。

ただし、突然経験したことのない激しい頭痛が起こった、ろれつが回らない、顔や手足の片側が動かしにくい、意識がおかしいなどの症状を伴う場合には緊急性があります。

このような場合も「肩こりから頭痛が起こった」と自己判断しないことが重要です。

関節リウマチなどの炎症性疾患

関節リウマチなどでは、肩だけではなく複数の関節に痛みや腫れ、こわばりなどが現れることがあります。

肩こりに加えて手指など複数の関節に症状がある、朝のこわばりが続くなどの場合には、医療機関へ相談しましょう。

目の問題

長時間のパソコン作業などでは、目の疲れと肩こりを同時に感じることがあります。

ただし、急激な視力低下、強い目の痛み、視野の異常などがある場合には「眼精疲労による肩こり」と自己判断せず眼科へ相談してください。

歯や顎の問題

噛みしめや歯ぎしり、顎関節の問題などによって、顎周辺だけでなく首や肩周辺にも負担を感じる場合があります。

歯の痛み、顎の痛み、口を開けにくい、噛むと痛いなどの症状がある場合には歯科への相談を検討しましょう。

「危険な肩こり」を見分けるために重要な症状

「肩こりが何日続いたら危険」という単純な基準はありません。

期間よりも重要なのが、肩こり以外にどのような症状があるかです。

次のような場合には、肩こりとして長期間様子を見るのではなく、医療機関への相談を検討してください。

・突然これまでにない強い頭痛が起こった
・胸の痛みや圧迫感、息苦しさがある
・冷や汗や強い吐き気を伴う
・顔や手足の片側に麻痺やしびれが現れた
・ろれつが回らない、言葉が出にくい
・意識がおかしい
・腕や手に力が入りにくくなってきた
・歩きにくさなどが出てきた
・転倒や交通事故のあとから強い首・肩の痛みがある
・発熱など全身症状を伴う
・原因不明の体重減少など、肩こり以外の変化もある

特に急激に現れた胸部症状や神経症状などは、緊急性がある場合があります。

「2か月整骨院に通ってから病院」はおすすめしません

現在の記事では、

「整骨院へ2か月ほど通って改善しなければ病院で検査する」

という流れになっています。

この部分は削除した方がよいです。

病院へ行くタイミングを「2か月」という期間だけで決めることはできません。

また、

「整骨院の施術で楽になった=筋肉性の肩こり」

とも断定できません。

一時的に症状が軽くなったとしても、それだけで病気の有無を判断することはできないためです。

大切なのは、症状の強さ、発症の仕方、しびれや筋力低下の有無、胸痛や頭痛など別の症状を伴っていないかを確認することです。

肩こりは何科を受診すればいい?

肩こりが続いていて病気が心配な場合、「何科へ行けばいいの?」と迷う方もいると思います。

首や肩そのものの痛み、腕の動かしにくさ、手のしびれなどがある場合には、まず整形外科が代表的な受診先になります。

日本整形外科学会によると、肩こりの診断では問診や神経学的診察、肩関節可動域や頚椎疾患などを確認し、必要に応じてX線、MRI、筋電図、血圧測定などが行われます。

一方、症状によって受診先は変わります。

胸痛・動悸・息苦しさなどがある場合は循環器内科など、目の異常を伴う場合は眼科、歯や顎の症状を伴う場合は歯科、関節の腫れや朝のこわばりなどがある場合は整形外科やリウマチ科などが候補になります。

緊急性が高い症状がある場合には診療科を自分で決めることより、速やかに医療につながることを優先してください。

病院で「異常なし」と言われたのに肩こりが続く場合

検査を受けても大きな異常が見つからず、それでも肩こりが続いている方もいます。

肩こりには姿勢、長時間同じ姿勢を続けること、運動不足、ストレスなどさまざまな要因が関係します。

そのため、重大な疾患などが否定された後も症状が続く場合には、日常生活や身体の使い方を見直すことも重要です。

例えば、デスクワーク時の姿勢、モニターの高さ、スマートフォンを見る時間、運動習慣、睡眠環境などを確認してみましょう。

鍼灸整骨院かまたきで対応できる肩こり

鍼灸整骨院かまたきでは、医療機関で緊急性のある病気などが否定され、筋肉の緊張や身体の使い方などが関係していると考えられる肩こりについてご相談いただけます。

首や肩だけを見るのではなく、肩甲骨周辺の動き、姿勢、日常生活、デスクワーク環境などを確認しながら施術やセルフケアを考えていきます。

ただし、整骨院ではMRIや血液検査などによって内科疾患や重大な病気を診断することはできません。

症状から医療機関での検査が必要と考えられる場合には、まず病院を受診してください。

**「病気かもしれない肩こりを整骨院で見極める」のではなく、「必要な場合は医療機関で病気を除外したうえで、筋肉や身体の使い方に対する施術を行う」**という考え方が安全です。

よくある質問

肩こりの裏に病気が隠れていることはありますか?

あります。ただし、肩こりがあるだけで重大な病気を疑う必要はありません。首や肩の疾患だけでなく、肩とは別の病気によって肩周辺に痛みや違和感を感じる場合もあるため、ほかの症状を確認することが重要です。

どんな肩こりなら病院へ行った方がいいですか?

強い痛みが続く、腕や手にしびれ・筋力低下がある、肩が動かしにくいなどの場合は整形外科への相談を検討してください。胸痛、息苦しさ、突然の激しい頭痛、麻痺などを伴う場合には速やかな受診が必要です。

肩こりと頭痛が一緒に起こることはありますか?

肩こりに頭痛を伴うことはあります。日本整形外科学会でも肩こりに頭痛や吐き気を伴うことがあるとしています。 ただし、突然の激しい頭痛や神経症状などを伴う場合には、単なる肩こりと自己判断しないでください。

肩こりと手のしびれがある場合は何科ですか?

首や肩の痛みと手・腕のしびれがある場合には、頚椎や神経などが関係している可能性があるため、まず整形外科が代表的な受診先です。

肩こりが何か月続いたら病院へ行くべきですか?

「何か月」という期間だけで判断することはできません。症状が強い、悪化している、しびれや筋力低下など別の症状がある場合には、長期間待たずに受診してください。

肩こりは整骨院で判断できますか?

筋肉や関節など身体の状態を確認することはできますが、整骨院で内科疾患などを診断することはできません。病気が疑われる症状がある場合には医療機関での検査が必要です。

病院で異常なしと言われても肩こりが続くことはありますか?

あります。姿勢、長時間同じ姿勢を続けること、運動不足、ストレスなどが肩こりに関係する場合があります。重大な疾患などが否定された後は、身体の使い方や生活環境を見直すことも重要です。

まとめ

肩こりの多くには、長時間同じ姿勢を続けること、猫背や前かがみ、運動不足、ストレスなど日常生活に関連する要因があります。

一方で、「肩こりだと思っていたら肩関節や頚椎の病気だった」ということもあります。日本整形外科学会でも、五十肩、肩腱板断裂、石灰沈着性腱板炎、胸郭出口症候群など、肩周辺にはさまざまな疾患があることが示されています。

さらに重要なのは、肩こりだけを見るのではなく、胸痛、息苦しさ、突然の激しい頭痛、麻痺、筋力低下など別の症状がないかを確認することです。

現在の記事にある「まず整骨院へ行き、2か月改善しなければ病院」という基準は使用せず、気になる症状があれば早い段階で医療機関へ相談する内容に変更することをおすすめします。

医療機関で重大な疾患などが否定され、筋肉の緊張、姿勢、身体の使い方などが関係している肩こりについては、鍼灸整骨院かまたきでもご相談いただけます。