病院で異常なしなのに腰が痛いのはなぜ?原因不明の腰痛を解説

  • 2022年4月20日
  • 2026年9月19日
  • 腰痛

「腰が痛くて病院へ行ったのに、レントゲンでは異常なしと言われた」

「痛み止めと湿布を処方されたけれど、腰の痛みが続いている」

「異常がないなら、この痛みは何が原因なの?」

このような不安を感じている方は少なくありません。

腰痛では、画像検査で重大な異常が確認されなくても痛みが続くことがあります。「異常なし」と言われたからといって、痛みそのものが存在しないという意味ではありません。

また、腰痛を「筋肉が硬いから」「血流が悪いから」「骨盤がゆがんでいるから」と一つの原因だけで説明できるとは限りません。身体への負担、活動量、睡眠、仕事、ストレス、痛みに対する不安など、複数の要因が関係している場合があります。

この記事では、病院で異常なしと言われても腰が痛む理由、レントゲンやMRIで分かること、慢性腰痛とストレスの関係、病院を再受診した方がよい症状について解説します。

病院で「異常なし」なのに腰が痛いことはある?

あります。

腰痛があるからといって、必ず画像検査で痛みの原因となる異常が見つかるわけではありません。

医療機関では、症状や診察結果に応じてレントゲン、MRI、CTなどの検査が行われることがあります。

しかし、腰痛の評価では画像だけを見るのではなく、

・いつから痛いのか
・どのような動作で痛むのか
・脚のしびれや筋力低下がないか
・発熱など他の症状がないか
・事故や転倒がなかったか
・日常生活にどの程度影響しているか

などを合わせて判断します。

そのため「画像で大きな異常が見つからない」と「腰痛が存在しない」は同じ意味ではありません。

レントゲンで異常なしなら腰は問題ない?

レントゲン検査では、X線を利用して主に骨の状態などを確認します。

骨折や骨の変形などを確認する際に役立ちますが、筋肉、神経、椎間板などすべての組織をレントゲンだけで詳しく確認できるわけではありません。

ただし、「レントゲンでは筋肉が映らないから、腰痛の原因は筋肉」ということでもありません。

腰痛では画像だけで一つの原因を特定できないことも多く、症状や身体の状態などを含めて総合的に考える必要があります。

CTを撮れば腰痛の原因は分かる?

CTはX線を利用し、身体の断面を詳しく確認できる検査です。

骨などを詳しく確認することができますが、CTを撮ればすべての腰痛の原因が分かるわけではありません。

どの検査が必要かは、現在の症状や疑われる病気などによって異なります。

「腰痛があるからとりあえずCT」というものではなく、医師が診察したうえで必要性を判断します。

MRIなら腰痛の原因は必ず分かる?

MRIでは椎間板、神経など、レントゲンでは確認しにくい部分を詳しく評価できます。

ただし、MRIで何らかの変化が確認されたとしても、それが現在感じている腰痛と必ず一致するとは限りません。

反対に、強い腰痛があっても、画像だけでは一つの原因を特定できない場合があります。

そのため、画像検査の結果だけではなく、症状や診察結果などと合わせて判断することが重要です。

腰痛では画像検査をしないこともある?

あります。

腰痛だからといって、すべての人に画像検査が必要なわけではありません。

重大な病気が疑われる症状がなく、診察によって一般的な腰痛と判断される場合には、最初から画像検査を行わないこともあります。

これは「腰痛を軽く考えている」という意味ではありません。

画像検査を行っても治療方針が変わらないと考えられる場合には、症状の経過を確認しながら対応することがあります。

「原因不明の腰痛」とは?

病院で「はっきりした原因が分からない」と言われると、「原因がないのに痛いの?」と不安になる方がいます。

しかし、画像検査で痛みを完全に説明できる一つの病変が見つからない腰痛は珍しくありません。

現在では、慢性的な腰痛について、身体だけでなく心理的・社会的な要因も含めて考えることが重視されています。WHOも慢性一次性腰痛について、身体・心理・社会的要因を考慮した個別的な対応を推奨しています。

つまり「原因不明=何も原因がない」という意味ではありません。

複数の要因が関係し、一つだけに絞れない場合があるということです。

原因が特定できない腰痛に関係する要因

腰痛が続いている場合には、一つの原因だけを探すのではなく、日常生活全体を確認してみることが大切です。

例えば、

・長時間同じ姿勢が続いている
・仕事で同じ動作を繰り返している
・最近身体を動かす機会が減った
・急に活動量や運動量が増えた
・睡眠不足が続いている
・仕事や人間関係などのストレスが強い
・腰痛に対する不安が強くなっている
・痛みが怖くて身体を動かさなくなっている

など、さまざまな要素が関係することがあります。

「筋肉」「姿勢」「ストレス」のどれか一つだけを原因と決めつけないことが重要です。

デスクワークと腰痛

長時間座って仕事をしている方の中には、仕事中や仕事後に腰痛を感じる方がいます。

長時間同じ姿勢が続くこと、活動量が少なくなること、仕事環境などが腰痛と関係する場合があります。

「座り方が悪いから腰痛になった」と一つに決めるのではなく、座っている時間、休憩の取り方、身体活動なども確認してみましょう。

デスクワーク腰痛について詳しく見る
https://kamataki-seikotsu.com/desukuwaku/

肉体労働と腰痛

重い物を持つ、中腰で作業する、同じ動作を繰り返すなど、仕事で身体への負荷が大きい方も腰痛を感じることがあります。

特に、普段より作業量が増えた時や休息が十分に取れていない時などに症状が出る場合があります。

ただし、「仕事で筋肉が疲労した=それだけが腰痛の原因」とは限りません。

仕事内容だけでなく、睡眠、身体活動、過去の腰痛なども合わせて考える必要があります。

肉体労働と腰痛について詳しく見る
https://kamataki-seikotsu.com/nikutairoudou/

ストレスで腰痛が長引くことはある?

あります。

ただし、「ストレスがあるから腰痛になった」と単純に考えるものではありません。

長く続く腰痛では、身体的な要因だけでなく、

・仕事や家庭でのストレス
・睡眠の問題
・不安
・痛みに対する恐怖
・仕事や日常生活への影響

など、心理的・社会的な要因も痛みの感じ方や症状の長期化に関係する場合があります。

WHOは慢性一次性腰痛について、身体・心理・社会的な要素を含めた包括的な対応を重視しています。

ストレスと腰痛について詳しく見る
https://kamataki-seikotsu.com/sutoresu-youtsuu/

「また腰が痛くなるかも」という不安

一度強い腰痛を経験すると、

「またぎっくり腰になったらどうしよう」

「動いたら腰を傷めそう」

と不安になることがあります。

その結果、必要以上に身体を動かさなくなることもあります。

もちろん、強い痛みがある時に無理をする必要はありません。

しかし、重大な病気が否定され、身体を動かしてよい状態であれば、症状に合わせて日常生活や身体活動へ戻していくことが大切です。NICEも一般的な腰痛では、可能な範囲で通常の活動を継続するよう情報提供することを推奨しています。

急性腰痛とは?

急性腰痛は、比較的短期間に起こった腰痛を指します。

例えば、

・重い物を持った時に腰が痛くなった
・起き上がった時に突然痛みが出た
・身体をひねった時に腰が痛くなった

などがあります。

一般に「ぎっくり腰」と呼ばれる突然の強い腰痛もあります。

ただし、ぎっくり腰を「腰の捻挫」「筋肉の肉離れ」と一律に決めることはできません。

突然強い腰痛が出ても、原因となっている組織を特定できない場合があります。

ぎっくり腰について詳しく見る
https://kamataki-seikotsu.com/giltsukuri/

慢性腰痛とは?

一般的に3か月以上続く腰痛は慢性腰痛として扱われます。

慢性腰痛では、

・毎日痛い
・良くなったり悪くなったりする
・朝だけ痛い
・仕事をすると痛くなる
・激痛ではないが重だるさが続く

など、症状の現れ方には個人差があります。

慢性的な腰痛を「血流が悪いから」と一つの理由だけで説明することはできません。

WHOは慢性一次性腰痛について、身体的・心理的・社会的要因を含めて評価し、一つの治療だけに依存せず、その人に合わせた複数の対応を検討する考え方を示しています。

腰痛が長引くのは筋肉が硬いから?

腰痛がある方に筋肉の張りや動かしにくさがみられることはあります。

しかし、「筋肉が硬い→血管を圧迫する→血流が悪くなる→神経が傷つく→腰痛になる」という一つの流れですべての慢性腰痛を説明することはできません。

筋肉の状態も確認するポイントの一つですが、

・どのような動作で痛いか
・どの程度身体を動かしているか
・仕事でどのような負荷があるか
・睡眠は取れているか
・痛みに対する不安が強くないか

なども確認することが重要です。

姿勢が悪いから腰痛になる?

「猫背だから腰痛」「反り腰だから腰痛」「骨盤がゆがんでいるから腰痛」と言われ、不安になっている方もいると思います。

姿勢や身体の使い方が症状に関係する場合はありますが、特定の姿勢だけを腰痛の原因と決めることはできません。

「正しい姿勢を一日中維持しなければ」と身体を固める必要もありません。

同じ姿勢を長時間続けるより、適度に姿勢を変えたり、可能な範囲で身体を動かしたりすることを考えましょう。

腰痛の時は安静にした方がいい?

強い痛みがある時に無理に身体を動かす必要はありません。

しかし、一般的な腰痛で重大な病気がなく、身体を動かせる状態であれば、長期間寝たままで過ごすより、可能な範囲で日常生活を続けることが重要です。

最初から激しい運動をする必要はありません。

歩く、家の中を移動する、日常生活を行うなど、できる範囲から少しずつ身体活動へ戻していきます。

慢性腰痛に運動は必要?

運動は慢性腰痛への対応として重要な選択肢の一つです。

ウォーキング、筋力トレーニング、ストレッチなどさまざまな方法がありますが、「この運動だけをすれば治る」というものではありません。

WHOは慢性一次性腰痛に対する選択肢として運動プログラムを挙げています。NICEも個人の必要性や能力などを考慮した運動を推奨しています。

大切なのは、自分の状態に合った方法を無理なく継続することです。

腰痛と筋トレについて詳しく見る
https://kamataki-seikotsu.com/kintore-youtsu/

腰痛ストレッチについて詳しく見る
https://kamataki-seikotsu.com/sutoreltsuchi-youtsu/

腰痛は温める?冷やす?

「急性腰痛なら必ず冷やす」「慢性腰痛なら必ず温める」と一律に決める必要はありません。

温めることで楽に感じる方もいれば、急に腰を痛めた時などに短時間冷やすことで楽に感じる方もいます。

症状が悪化する方法を無理に続けないことが大切です。

腰痛を温める・冷やす判断について詳しく見る
https://kamataki-seikotsu.com/hot-cold/

原因が分からない腰痛に整体という選択肢

病院で重大な病気が否定されていても、腰痛によって身体を動かしにくい、腰やお尻周辺に張りを感じるという方もいます。

そのような場合に、身体の状態やご希望に応じて徒手による施術を選択することがあります。

鍼灸整骨院かまたきでは、「筋肉をほぐせば血流が改善して腰痛の原因がなくなる」「関節を正しい位置へ戻せば治る」といった一つの考え方だけで施術するのではありません。

いつから痛むのか、どのような動作で痛むのか、仕事や日常生活で困っていること、身体の動きなどを確認したうえで整体をご提案します。

なお、NICEでは徒手療法について、単独ではなく運動などを含む治療の一部として検討することを推奨しています。

鍼灸という選択肢

慢性的な腰痛に対して鍼灸を選択する方もいます。

ただし、腰痛に対する鍼灸の評価はガイドラインによって異なります。例えばNICEでは、腰痛・坐骨神経痛に対して鍼治療を提供しないことを推奨しています。

そのため、「鍼をすれば血流が良くなって腰痛の原因が治る」と断定するのではなく、現在の症状、これまでの経過、ご希望などを確認したうえで施術方法を考えることが大切です。

鍼灸について詳しく見る
https://kamataki-seikotsu.com/sinkyu/

病院を再受診した方がいい腰痛

以前の検査で「異常なし」と言われていても、その後症状が変化した場合には再度医療機関への相談が必要になることがあります。

特に、

・排尿や排便に異常がある
・会陰部にしびれや感覚異常がある
・脚に急に力が入りにくくなった
・しびれや感覚異常が急激に強くなった
・発熱を伴っている
・大きな事故や転倒後に腰が強く痛む
・安静にしていても非常に強い痛みが続く
・原因不明の体重減少がある
・がんの既往歴があり、新しく強い腰痛が出た

などの場合には、「前に異常なしと言われたから大丈夫」と自己判断せず、医療機関へ相談してください。

腰痛では、新しい症状や症状の変化がある場合、感染、外傷、がんなど別の原因も考慮することが推奨されています。

危険な腰痛・病院へ行くべき症状について詳しく見る
https://kamataki-seikotsu.com/youtsuu-kiken/

鍼灸整骨院かまたきでの腰痛への考え方

鍼灸整骨院かまたきでは、病院で「異常なし」と言われた腰痛についても、「原因は筋肉です」と最初から決めつけることはありません。

いつから腰痛が続いているのか、どのような動作で痛むのか、朝と夜で違いがあるのか、仕事中に症状が強くなるのか、脚の症状がないか、身体を動かすことに不安がないかなどを確認します。

そのうえで身体の状態やご希望に合わせて整体・鍼灸などをご提案します。

また、症状によっては整骨院で施術する前に医療機関での診察をおすすめする場合があります。

千葉市若葉区の腰痛・ぎっくり腰|整体・鍼灸について詳しく見る
https://kamataki-seikotsu.com/relieve-back-pain/

よくある質問

病院で異常なしと言われたのに腰が痛いのはなぜですか?

腰痛では、画像検査で痛みを完全に説明できる一つの原因が見つからないことがあります。身体への負担、活動量、睡眠、ストレス、痛みに対する不安など、複数の要因が関係している場合があります。

レントゲンで異常がなければ腰は問題ないですか?

レントゲンで重大な骨の異常が確認されなかったことは重要な情報ですが、腰痛が存在しないという意味ではありません。レントゲンだけでは十分に評価できない組織もあり、症状によって追加の評価が必要になる場合があります。

MRIを撮れば腰痛の原因は必ず分かりますか?

必ずしも分かるとは限りません。MRIでは椎間板や神経などを詳しく確認できますが、画像上の変化が現在の痛みと一致しない場合もあります。診察結果と合わせて判断することが重要です。

原因不明の腰痛はストレスが原因ですか?

ストレスだけが原因とは限りません。慢性的な腰痛では身体的な要因だけでなく、睡眠、仕事、心理的・社会的要因など複数の要素が症状に関係する場合があります。

腰痛の時は安静にした方がいいですか?

強い痛みがある時に無理をする必要はありません。ただし、重大な病気がなく身体を動かせる状態であれば、長期間寝たままで過ごすのではなく、可能な範囲で日常生活へ戻していくことが大切です。

ぎっくり腰は筋肉の捻挫ですか?

必ずしもそうとは限りません。ぎっくり腰は突然起こる強い腰痛の一般的な呼び方であり、原因となる組織を一つに特定できない場合もあります。

慢性腰痛は血流が悪いことが原因ですか?

血流だけで慢性腰痛を説明することはできません。身体的な要因だけでなく、活動量、睡眠、ストレス、痛みに対する不安など複数の要因が関係することがあります。

腰痛で病院へ行った方がいい症状はありますか?

排尿・排便の異常、会陰部の感覚異常、急激な脚の筋力低下、発熱、大きな外傷後の強い腰痛、原因不明の体重減少などがある場合には医療機関へ相談してください。

まとめ

病院で「異常なし」と言われても腰痛が続くことはあります。

画像検査で重大な異常が確認されなかったことは重要ですが、それは「痛みが存在しない」「気のせい」という意味ではありません。

また、画像で一つの原因が特定できない腰痛を、「筋肉が硬いから」「血流が悪いから」「骨盤がゆがんでいるから」「ストレスが原因だから」と一つだけで説明することも適切ではありません。

長く続く腰痛では、身体への負担、活動量、睡眠、仕事、ストレス、痛みに対する不安など複数の要素を確認し、その人に合った対応を考えることが大切です。WHOも慢性一次性腰痛では、身体・心理・社会的要因を考慮した個別的な対応を重視しています。

一方で、以前「異常なし」と言われていても、新しく脚に力が入りにくくなった、排尿・排便の異常、発熱、強い外傷後の腰痛などが現れた場合には、医療機関へ相談してください。

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