寝起きにズキッと首に痛みを感じた経験はありませんか?
「一体どんな姿勢で寝ていたんだろう?」と思うくらい首がガチガチで動かせない程の痛みもあれば、何となく動かしづらいかな…と感じる程度の痛みなど、寝違えによる症状は様々です。
ほとんどの寝違えは、何の対処をせずとも数時間~数日程度で改善されますが、何度も頻繁に寝違えを起こしてしまう人は、根本的に身体を見直すことで寝違えを防ぐことができるかもしれません。
ここでは寝違えについて、その原因や症状、対処法について解説していきます。
寝違えとは?
寝違えは、寝ている間に首や肩の筋肉に何らかの負担がかかることで起こる首やその周辺のトラブルです。
レントゲンによる検査では特に異常は見つけられず、明確な証拠がないのが一般的です。
主に肩甲骨周辺から首の後ろにかけて痛みや重だるさ、動かしにくさが発生し、症状はおおむね1~3日程度で解消します。
寝違えを起こす原因として、寝ている間の不自然な寝相があげられます。不自然な姿勢で長時間寝ていたため、首や肩周辺の筋肉や靭帯に急性の炎症が起こり、痛みなどの症状があらわれます。
また、冷えや血液循環の悪さによる筋肉の硬さも大きな要因になります。
例えば、小さな子どもは不自然な姿勢をしていても寝違えを起こすことはほとんどありません。
これはなぜかと言うと、子どもの筋肉は大人と比べ、血液循環が良く筋肉の質が良いためです。
同じように大人でも、不自然な姿勢でも寝違えを起こす人と起こさない人がいます。
普段から筋肉が冷えていたり血液循環が悪い人は、筋肉が疲労して硬いため、寝違えを起こしやすいと言えます。
寝違えの首の痛みと、一般的な首の痛みの違い
寝起きに首が痛くなり、数日のうちに解消するような痛みならほぼ寝違えです。
原因が、不自然な姿勢で長時間寝ていたためと、ハッキリ分かっていて回復も早いのが一般的です。
痛みの度合いは大小ありますが、多くの寝違えは簡単なケアで改善することができます。
一方、一般的な首の痛みの原因は、姿勢の悪さや筋肉への負荷、骨格の歪みなど、原因は多岐にわたり症状も様々あります。
一時的な痛みと言うより慢性的に継続して痛みを感じている場合が多く、痛みが完全に解消するまでには症状に合わせた適切な治療を根気よく継続していく必要があります。
寝違えの症状
- 就寝前は何ともなかったのに寝起きに首またはその周辺に痛みを感じる
- ある決まった動きによって首の一部分だけが痛い
- 安静時は何ともないが、後ろを振り向くなどある一定の動作で一部分だけが痛くなる
- 腕を動かすと首や背中の方まで繋がって痛む
- 痛みが強すぎて痛みで首を動かすことができない など
寝違えの多くは、首の後ろや横、首の付け根の一部分に痛みや違和感を感じます。
痛みの程度によっては、背中や肩甲骨周辺・脇の下らへんにも痛みが広がり、酷い場合、頭痛や手の痺れを伴うこともあります。
寝違えをした時『やってはいけないこと』
- 痛みを我慢して無理やり動かすこと
- 痛みを確認する行為(押したり揉んだりなど)
- 自己流のマッサージなどセルフケア
- 過度なアイシング(20分以上冷やすこと)
- 痛みが強い時、お風呂に入ったり熱めのシャワーをすること など
※痛みを我慢して無理に動かしたり自己流のマッサージをすると患部の炎症が進み痛みがさらに強くなってしまう可能性があります。
※痛みが強いとき身体を温めると血流が良くなり患部の炎症が増し痛みが強くなることがあります。
※痛みの軽減にアイシングは有効ですが、長時間のアイシングは患部の血流を妨げ回復を遅らせる可能性があります。そのためアイシングをする場合は、患部の感覚が麻痺してきたら止めます。感覚が回復してきて痛みがまだ強いようなら再度同じようにアイシングをします。
・アイシングの際はこのように『冷やす⇔休む』を繰り返し行います。
・アイシングのし過ぎは凍傷や低温やけどにつながるため気を付けましょう。
寝違えをした時の対処法
- できるだけ安静に過ごし1日かけて徐々に動かしていく
- 痛みが強い部分は氷のうなどでアイシングを行う(5~15分程度)
- 痛みが落ち着いてきたら血行を良くするために温める
寝違えは何もしなくても安静にして過ごしていれば数日のうちに回復します。
上記の『やってはいけないこと』を避け、なるべく安静に過ごしましょう。
寝違えを防ぐために日頃からできること
たまの寝違えは経験したことがある人も少なくはないと思いますが、毎朝のように首肩が痛くて起きる人や、寝違えを起こす頻度の高い人は、根本的に見直すことで辛い寝違えから解放される可能性があります。
- 日常的に長時間同じ姿勢を続けないように気をつける
- デスクワークやスマホ操作時などは適度にリフレッシュして首肩に負担がかかり過ぎないようにする
- 寝る前に軽いストレッチを行うなどリラックスする習慣をつける
- 筋肉の硬さを取り除き、柔らかい状態をキープする
- 身体に合った枕を選ぶ
寝違えは、筋肉が硬いために起こります。
例えば幼い子供は不自然な姿勢で寝ているように見えても、寝起きに「首が痛い、肩が凝った」なんて症状を訴えることはありませんね。
寝違えを起こす根本的な原因は筋肉の柔軟性が低下があげられます。
日頃から、筋肉に負担をかけないことが大切です。それと同時に、日常的な負担に負けない、強くてしなやかな筋肉に鍛えることも大切です。
筋肉が柔らかく血行が良ければ寝違えて首肩を痛めることは無くなるでしょう。
鍼灸整骨院かまたきで行う『寝違えの治療』
寝違えはそのままにしていても数日で治りますが、痛みが強いときや、繰り返し何度も寝違えてしまう方は専門家の元、根本的な治療を行うことをお勧めします。
鍼灸整骨院かまたきでの寝違え治療の進め方
より早期に回復を目指したい人は、受傷後すぐにお越しください。
痛みが強い時、押したり揉んだりする施術は苦痛を伴うためできないので、刺激の少ない電気を流し炎症している筋肉の鎮痛をはかります。
また、痛みが強い時、鍼治療が有効です。
鍼も電気同様、表面を刺激することなく痛めている奥の筋肉に直接作用することができるので、痛みが強い時にお勧めです。
痛みが治まったら予防治療を行う
痛みが治まったのち、予防治療を行うことで辛い寝違えを繰り返すことが無くなります。
主な治療は、骨格のバランスを整え、首肩や背中の硬い筋肉をほぐすことです。
それに加え、筋トレすることで強くしなやかな筋肉を作ります。
猫背を防ぐために背中の筋肉を鍛えたり、重い頭を支えるために首の筋肉を鍛えることも重要です。