肋間神経痛とは?原因・両脇の痛み・激痛で動けないときの対処法を解説

  • 2022年12月1日
  • 2026年10月5日
  • 神経痛

「突然、肋骨のあたりにズキッと痛みが走った」「息を吸うと脇腹が痛い」「胸から背中にかけてピリピリする」

このような症状を調べて「肋間神経痛では?」と考える方もいると思います。

肋間神経は、背骨から肋骨に沿って胸や脇腹へ伸びている神経です。この神経の走行に沿って痛みが現れる状態が一般に肋間神経痛と呼ばれます。

ただし、胸や脇腹の痛み=肋間神経痛ではありません。胸の痛みには心臓や肺などの病気、帯状疱疹、肋骨や胸壁の問題などさまざまな原因があります。

特に突然の強い胸痛や息苦しさ、冷や汗などを伴う場合には、肋間神経痛と自己判断しないことが重要です。

この記事では、肋間神経痛とは何か、原因、両脇が痛む場合、激痛で動けない場合、治し方や受診先について解説します。

肋間神経痛とは?

肋間神経は胸椎から出て、肋骨に沿って胸や脇腹へ伸びています。

この肋間神経の走行に沿って現れる痛みを肋間神経痛と呼びます。

「肋間神経痛」という言葉は一つの原因によって起こる特定の病気を指すというより、肋間神経に沿って現れる神経痛を表す言葉として使われます。

そのため「肋間神経痛ですね」で終わらせるのではなく、なぜその痛みが起きているのかを確認することが重要です。

肋間神経痛はどんな痛み?

症状の感じ方には個人差がありますが、

  • ピリピリする
  • チクチクする
  • ズキッと鋭く痛む
  • 電気が走るように痛む
  • 焼けるように感じる
  • 胸から脇腹、背中に沿って痛む

などと表現されることがあります。

神経の走行に沿って帯状に痛みを感じることがあり、身体の片側に症状が現れる場合があります。

ただし、痛み方だけで肋間神経痛と診断することはできません。

肋間神経痛の原因は?

肋間神経に沿った痛みには複数の原因があります。

代表的なものの一つが帯状疱疹です。帯状疱疹では身体の片側に痛みやピリピリ感が先に現れ、その数日後に赤みや水疱が出てくることがあります。胸部は帯状疱疹が現れる代表的な部位の一つです。

そのほか、胸椎周辺の問題、外傷、肋骨周辺の問題などが胸や脇腹の痛みに関係する場合があります。

一方、検査をしても痛みの原因を明確に特定できないこともあります。

そのため「ストレスが原因」「姿勢が悪いから」と最初から決めつけないことが大切です。

肋間神経痛で両脇が痛くなることはある?

今回のSearch Consoleで多く表示されているのが「肋間神経痛 両脇」という検索です。

典型的な神経痛や帯状疱疹では片側に症状が出ることがありますが、両脇が痛いから肋間神経痛、あるいは両脇だから肋間神経痛ではない、と症状だけで判断することはできません。

両側の肋骨周辺に痛みを感じる場合には、胸壁や筋肉など別の原因も含めて確認する必要があります。

特に痛みが続く場合や、息苦しさ、発熱、咳など別の症状を伴っている場合には医療機関へ相談してください。

肋間神経痛で激痛になり動けないことはある?

神経痛によって強い痛みを感じることはあります。

しかし、激痛で動けないほどの胸痛を「肋間神経痛だから大丈夫」と判断するのは危険です。

胸痛には心筋梗塞、大動脈解離、肺血栓塞栓症、気胸など緊急性の高い病気もあります。

特に、経験したことのない強い胸痛、胸の圧迫感や締め付け、息苦しさ、冷や汗、吐き気、意識がおかしいなどの症状がある場合には救急対応を検討してください。

日本心臓財団では、息苦しさや冷や汗を伴う強い胸痛など心筋梗塞が疑われる場合には、自分で病院へ向かわず119番通報するよう案内しています。

肋間神経痛は動けないほど痛くても自然に治る?

痛みが短時間で治まったからといって、必ずしも問題がないとは限りません。

原因によって経過は異なります。

一時的に痛みが軽くなることもありますが、繰り返す胸痛や原因不明の強い痛みを「自然に治るだろう」と長期間放置することはおすすめできません。

初めて経験する強い胸痛の場合には、まず原因を確認することを優先しましょう。

呼吸すると肋骨のあたりが痛いのは肋間神経痛?

深呼吸、咳、くしゃみなどで胸や肋骨周辺の痛みが強くなることがあります。

しかし「呼吸すると痛い=肋間神経痛」とは限りません。

胸膜炎や肺炎、肺塞栓症、気胸などでも呼吸に伴って胸痛が強くなることがあります。胸壁の筋骨格系の痛みでも、身体を動かしたときに痛みが変化することがあります。

息苦しさ、発熱、咳などを伴う場合には、自己判断せず医療機関へ相談してください。

肋間神経痛と帯状疱疹の関係

肋骨に沿ってピリピリ、チクチクするような痛みがある場合には、帯状疱疹にも注意が必要です。

帯状疱疹は、水ぼうそうの原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化することで起こります。

特徴的なのは、身体の片側に痛みや違和感が先に現れ、その後に赤い発疹や水疱が現れることがある点です。発疹より2~3日前から痛みが出ることもあります。

「服が触れるだけでも痛い」「皮膚がピリピリする」「片側だけに赤い発疹や水疱が出てきた」といった場合には、早めに医療機関へ相談してください。

肋間神経痛と筋肉痛はどう違う?

肋骨周辺には肋間筋などの筋肉があります。

スポーツ、咳、普段行わない動作などによって胸壁の筋肉に負担がかかり、胸や脇腹が痛くなる場合があります。

筋骨格系の胸痛では、身体を動かしたときに痛みが変化したり、特定の場所を押すと痛んだりする場合があります。

ただし「押して痛いから心臓ではない」「身体を動かすと痛いから筋肉痛」と自分だけで判断するのは避けましょう。

ストレスで肋間神経痛になる?

ストレスがあるから肋間神経痛になる、と単純に説明することはできません。

ストレスによって身体の緊張を感じたり、痛みの感じ方に影響したりする可能性はありますが、胸の痛みがある場合には、最初から「ストレス性」と判断しないことが重要です。

特に初めての胸痛や強い胸痛の場合には、心臓・肺・帯状疱疹・胸壁など別の原因を確認することを優先してください。

姿勢が悪いと肋間神経痛になる?

長時間同じ姿勢を続けることで、背中や胸周辺に筋肉の張りや痛みを感じることはあります。

しかし「猫背だから肋間神経が圧迫されている」「巻き肩を治せば肋間神経痛が治る」と一律に説明することはできません。

姿勢を変えたり適度に身体を動かしたりすることで筋肉の張りが楽になる人はいますが、姿勢だけを肋間神経痛の原因と決めつけないようにしましょう。

肋間神経痛の治し方は?

肋間神経痛の治療は、原因によって異なります。

例えば帯状疱疹が原因であれば、抗ウイルス薬など帯状疱疹に対する治療が検討されます。

胸椎や外傷などが関係している場合には、それぞれの原因に応じた治療が必要です。

原因がはっきりしない神経痛についても、痛みの程度や経過などを確認しながら治療方法が検討されます。

つまり、肋間神経痛には「これをすれば全員治る」という一つの治し方があるわけではありません。

まず原因を確認することが治療の第一歩です。

肋間神経痛は何科を受診する?

肋骨周辺の痛みがある場合、症状によって受診先は異なります。

筋骨格系の問題が疑われる場合には整形外科、発疹や水疱がある場合には皮膚科などが受診先になります。

ただし、胸痛については心臓や肺など緊急性の高い病気との区別が重要です。

胸の圧迫感、息苦しさ、冷や汗などを伴う場合には「肋間神経痛だから整形外科へ」と考えず、緊急性を優先してください。

肋間神経痛でしてはいけないことは?

原因が分からない状態で、痛いところを強く揉んだり、無理にストレッチしたりすることはおすすめできません。

特に強い痛みが出た直後や、呼吸するだけでも強く痛む場合には、無理に身体を動かすより原因の確認を優先します。

また、市販の鎮痛薬で一時的に痛みが軽くなったとしても、重大な病気が否定されたことにはなりません。

胸痛を繰り返している場合には、鎮痛薬だけで長期間様子を見ないようにしましょう。

肋間神経痛は温めた方がいい?

「肋間神経痛は温めれば治る」と一律に考えることはできません。

筋肉の張りなどが関係している場合には、温めることで楽に感じる人もいます。

しかし、胸痛の原因によって対応は異なります。

特に原因不明の強い胸痛がある段階では、温める・冷やすといったセルフケアより、原因を確認することを優先してください。

肋間神経痛にストレッチは有効?

胸や背中の筋肉の張りがある場合、痛みのない範囲で身体を動かすことで楽に感じることがあります。

しかし、肋間神経痛そのものをストレッチだけで治せるとは限りません。

ストレッチで痛みが強くなる場合には中止してください。

特に原因が分からない胸痛、激しい痛み、息苦しさを伴う場合には、ストレッチを行う前に医療機関へ相談しましょう。

すぐに医療機関へ相談した方がよい胸の痛み

胸痛の中には緊急性の高い病気が含まれています。

特に次のような場合には、肋間神経痛と自己判断しないでください。

  • 経験したことのない強い胸痛
  • 胸が締め付けられる、圧迫される感じ
  • 息苦しさを伴う
  • 冷や汗や吐き気を伴う
  • 意識が遠のく、失神した
  • 急に症状が出て強くなっている
  • 強い胸痛が続いている

心筋梗塞では胸の圧迫感や締め付けだけでなく、呼吸困難、冷や汗、吐き気などを伴う場合があります。また、胸以外に肩・腕・背中・顎などへ症状が広がることもあります。

このような症状がある場合には、整体や整骨院を先に受診するのではなく救急対応を優先してください。

鍼灸整骨院かまたきでの対応

鍼灸整骨院かまたきでは、胸や肋骨周辺の痛みを最初から「肋間神経痛」「筋肉のコリ」「姿勢の問題」と決めつけることはありません。

どこが痛むのか、いつから痛むのか、身体を動かすと変化するのか、呼吸や咳で痛むのか、発疹がないか、外傷がなかったかなどを確認します。

筋肉や関節など身体の状態が関係していると考えられ、医療機関での緊急対応を必要としない場合には、状態に合わせて施術をご提案します。

一方、心臓や肺などの病気、帯状疱疹、骨折などが疑われる場合には、整骨院での施術を優先せず医療機関への受診をご案内します。

よくある質問

肋間神経痛とは何ですか?

肋間神経の走行に沿って胸や脇腹などに現れる神経痛を肋間神経痛と呼びます。一つの原因だけで起こるものではないため、なぜ痛みが出ているのかを確認することが重要です。

肋間神経痛の原因は何ですか?

帯状疱疹、胸椎周辺の問題、外傷などさまざまな原因が考えられます。検査をしても原因を明確に特定できない場合もあります。

肋間神経痛で両脇が痛くなることはありますか?

両脇に痛みを感じる場合もありますが、両脇が痛いという症状だけで肋間神経痛と判断することはできません。胸壁や筋肉など別の原因も含めて確認する必要があります。

肋間神経痛で激痛になり動けないことはありますか?

神経痛で強い痛みを感じる場合はありますが、動けないほどの胸痛を肋間神経痛と自己判断するのは危険です。心臓や肺など緊急性の高い病気でも強い胸痛が起こるため、経験したことのない激痛や息苦しさ、冷や汗などを伴う場合には救急対応を検討してください。

肋間神経痛は自然に治りますか?

原因によって経過が異なります。一時的に症状が軽くなることもありますが、繰り返す場合や強い痛みが続く場合には、自然に治ると決めつけず医療機関で原因を確認しましょう。

肋間神経痛の治し方は?

原因によって治療方法が異なります。帯状疱疹、外傷、胸椎周辺の問題など原因が分かれば、それに応じた治療が行われます。「肋間神経痛ならこの方法で治る」という一つの治療法があるわけではありません。

肋間神経痛は何科を受診すればいいですか?

筋骨格系の原因が疑われる場合には整形外科、発疹や水疱がある場合には皮膚科などが受診先になります。ただし、強い胸痛や息苦しさ、冷や汗などを伴う場合には心臓や肺などの緊急疾患を考え、救急対応を優先してください。

まとめ

肋間神経痛とは、肋間神経の走行に沿って胸・脇腹・背中などに現れる神経痛を表す言葉です。

原因には帯状疱疹、胸椎や胸壁の問題、外傷などさまざまなものがあり、原因を特定できない場合もあります。

重要なのは、胸が痛いからといって最初から肋間神経痛と決めつけないことです。

特に動けないほどの激痛、胸の圧迫感、息苦しさ、冷や汗、吐き気などがある場合には、心臓や肺など緊急性の高い病気を除外する必要があります。

また、片側の胸や脇腹にピリピリした痛みがあり、その後に赤い発疹や水疱が現れた場合には帯状疱疹の可能性もあります。

原因が分からないまま強く揉んだりストレッチしたりせず、痛みの程度や伴う症状を確認し、必要に応じて医療機関へ相談しましょう。