身体にとって『疲労感・倦怠感』という感覚は私たちが生きていく中でとても重要な感覚です。
疲労感や倦怠感を感じることで「休みたい」という思いが働き、身体を休め疲労回復に努めます。
しかし、疲労感や倦怠感を無視し働き続けると身体は思うように回復できず、自律神経のバランスを崩してしまいます。
疲労感・倦怠感はなぜ起こる?
栄養が不足するから
一般的に運動やスポーツによる身体的な疲労は十分な休息と栄養をとることで回復します。
運動後の身体は、運動によってエネルギーが大量に使われために疲労を感じやすくなります。また運動によって筋肉が損傷するために痛みやだるさを感じます。
デスクワークや車の運転など、特に激しい活動していないのに疲労を感じるのは、脳が考えるために多くのエネルギーを必要とするためです。
回復するためにエネルギーを使うから
運動によって筋肉を酷使したとき、傷ついた筋肉を回復させようと身体の中では多くのエネルギーを消費し回復を図ります。そのため、運動後何もせずにいると疲労感が続いてしまうのです。
悩み事や考え事が多い人や、頭を使う仕事や勉強をする人も同様です。思考を働かせることで脳は多くのカロリーを消費しています。そのため脳を回復させるためにエネルギーを使います。
血液循環が悪くなっているから
筋肉に負荷がかかることで、筋肉が傷ついたり炎症を起こし、血液の流れが悪くなります。
運動で筋肉を酷使した時や、座りっぱなしで身体の1部分だけに負担がかかり続けた場合も同様に筋肉は傷ついたり炎症したりします。
炎症を起こした筋肉は硬く肥大し血管を圧迫し血液の流れを妨げてしまいます。血液の流れが悪くなると筋肉に十分な酸素や栄養が運ばれず痛みやだるさが続くことになります。
脳にも疲労が溜まる
近年国の研究によって、脳の神経細胞に疲労によるダメージが蓄積されることが分かってきました。
私たちの身体は自律神経の働きによってバランスが保たれていいます。しかし、現代人は過労や睡眠不足や栄養過多、複雑な人間関係など様々な要因によって自律神経を酷使することが増え、自律神経そのものがバランスを崩してしまっています。
この自律神経の乱れが『疲労』だと考えられています。
精神的疲労が及ぼす悪影響
身体が疲れているときは積極的に疲労を取り除こうとしますが、精神的に疲れている時は自覚しにくく放置しがちになります。
肉体的疲労と異なり、精神的疲労は十分な休息や栄養を補っただけではなかなか回復されません。そのため、適切に対処しなければやがて日常生活において様々なところで影響を及ぼすことになります。
自覚がなくとも以下のような症状がいくつも該当する場合は、心が疲れているサインです。
□イライラしがちになる
□集中力しないといけないと分かっていても、ボーっとしてしまう
□睡眠時間は確保できているのに、居眠りをしてしまう
□記憶力が低下し、覚えようとしているのに覚えられない
□やる気が低下する、または、どうでもよくなる
□物事を悲観的に考えがちになる
□寝つきが悪くなる、または、寝たらなかなか起きられない
□人付き合いが億劫になる
□身だしなみを気にしなくなる
□頭痛やめまい耳鳴りなど身体の不調が出てくる
当てはまる数が多かった場合、精神的に拠り所がないと感じるときは要注意です。
疲労感・倦怠感を解消するには?
疲労感や倦怠感は大まかに分けて、肉体的に疲れている時と、精神的に疲れている時に感じる事が分かりました。
疲れやだるさは、これ以上負担をかけることで心身のバランスを崩すことを防ぐための身体の防衛反応であるとも言えます。そのため適切に対処することによって素早く疲労を回復させることができます。
では、疲労が抜けないときの回復法を解説します。
肉体的疲労の回復方法
運動やスポーツのあとの身体は、疲労を回復しようと頑張っている状態です。
酷使した筋肉を良く伸ばし元の状態にリセットし、たんぱく質を補い休息することで、より早く身体は回復されます。
以下の3つのポイントに注目しスムーズな回復を図りましょう。
①栄養補給
②血行促進
③睡眠
①栄養
運動後は、酷使した筋肉を良く伸ばし元の状態にリセットし、たんぱく質を補うことで、より早く身体が休息モードに入ることができます。理想としては、運動後30分以内にタンパク質を摂取することです。
【疲労回復に適した食材は良質なタンパク質を多く含む食品】
エネルギー不足を解消するには、主食であるごはん・うどん・いも類などに加え魚・鶏のむね肉・たまご・大豆・乳製品などを積極的に摂取することです。
ボリュームのある食事や、とにかく量をたくさん食べることは逆効果です。胃腸に負担をかけてしまう他、消化するために多くのエネルギーを使ってしまうため疲労を上手に回復させることができません。
【疲労回復に必要な栄養素】
ビタミンB1 糖質からエネルギーを作り出す(豚肉・うなぎ・豆腐など)
カルシウム 筋肉のスムーズな動きを助ける(牛乳・チーズ・豆腐・納豆・小魚など)
鉄 体内で酸素を運ぶ(レバー・かつお・赤身のお肉など)
②血行促進
【アクティブレスト】と言う言葉はご存じですか?
これは積極的休養とも呼ばれる疲労回復方法です。
「休む」と言えば、安静に過ごしたり、よく寝ると言うイメージが一般的ですが、アクティブレストはその反対です。
疲労感があるときほど軽い運動をして血流の改善をはかり、疲労物質を外へ排出させるよう促す方法です。
軽い運動によって血行が良くなることで疲労が蓄積されにくくなり、新陳代謝が活発になります。
また、運動によって栄養を失った筋肉に良質な酸素と栄養を十分に行き届かせることで、筋肉のケアにもつながり傷ついた筋肉を早期回復させることができます。
【アクティブレストの方法】
アクティブレストでは、息が上がらない程度の軽めの全身運動を行います。
・ストレッチ
筋肉は縮むことで力を発揮します。
運動後の筋肉は、縮んだ筋肉が元の状態に戻ろうと必死に伸びようと頑張っています。
そのため、物理的にこの活動をストレッチを行うことで手伝います。
・ウォーキング
ウォーキングは一定のリズムで動くことを意識すると良いです。一定のリズムで動くことで身体の隅々まで酸素や血液が行き渡りやすくなります。また、脳内ホルモンを分泌され痛みの緩和やストレスの軽減にもつながります。
・プール・入浴
水圧が全身にかかることで血行促進につながります。また、水の浮力によって筋肉の緊張が緩和されます。
プールは、泳げない人でも大丈夫です。軽く水中ウォーキングを行ったり、ただ水に浸かっているだけでも効果が期待できます。
入浴の際は、ぬるめ(38℃程度)のお風呂にゆっくり浸かることをお勧めします。
③睡眠
一般的に1日7~8時間程度の睡眠は疲労回復に良いとされています。
しかし、睡眠は時間も大切ですが、質が大切です。
質の良い睡眠をとるためには以下のことを気を付ける必要があります。
・毎日同じ時間に太陽の光を浴びる
・15分~30分程度の昼寝を効果的にとる
・就寝の60分~90分前までに入浴を済ませる
・温かい飲み物を飲む
・就寝前のストレッチは軽めに行う
・就寝の30分前からはテレビやスマホなどのブルーライトは見ない
※入浴したり暖かい飲み物を飲むことで体内温度を一時的に上昇させ、体温が下がってきたタイミングで就寝することで寝付きが良くなります。
※寝つきが悪い時アルコールを摂ることで早く寝付けることがありますが、質の良い睡眠を取る上では効果的ではありません。
※寝る前の運動も注意が必要です。軽いストレッチ程度の負荷は筋肉がリラックスされ良いとされていますが、息が上がる程の筋トレなどは活動時に働く交感神経が優位になり、脳が興奮状態になってしまうため寝つきが悪くなることが考えられるためやめましょう。
精神的疲労を解消する方法
日常的にストレスを抱えている場合、栄養がある物を食べても、睡眠をしっかりとっても、疲労はなかなか簡単には解消できません。
疲労があまりにも抜けないと「何か重大な病気なのではないか?」と不安に思うこともあるでしょう。
しかし、病院へ行って一通り検査してみても何の異常もない場合がほとんどです。疲労とは数字で表すことができないもなのです。
そのような、精神的な疲労を解消するためには脳を休ませることです。
「脳を休ませる」と言ってもただぼーッと何も考えずに過ごすわけではありません。
やれることは、上に書いた『肉体的疲労の回復方法』とほぼ同じです。
①栄養補給
②血行促進
③睡眠
この3つに気を意識し、なおかつ生活習慣の改善に努めることです。
①栄養
脳のエネルギー源はブドウ糖!!
栄養が不足すると脳内の神経伝達物質がうまく作り出せなくなり、記憶力が低下したりボーっとしたりします。
例えば、体重50㎏の人で考えると、仕事や勉強で消費されるカロリーは1時間当たり約50~100キロカロリーと言われています。
勉強や仕事の合間にチョコやお菓子が欲しくなるのはこのためです。意外と座っているだけでもカロリーは消費されているのです。
ブドウ糖を手軽に摂取できる身近な食品はバナナやラムネなどです。そして、ブドウ糖を効率よく摂取するためにはビタミンB群も必要不可欠です。ビタミンを多く含む食品はアーモンドやバナナ、チーズになります。
②血行促進
温かいお風呂に入ろう!!
仕事や勉強、車の運転など、長い時間同じ姿勢でいる事で身体の1部分にだけ多くの負担がかかり続けるため、血液の循環が悪くなります。
循環の悪い身体は冷え、筋肉がさらに硬くなり痛みや疲労を感じるようになります。
仕事や勉強、家事や人間関係で疲労している時は、アクティブな運動は億劫になりがちです。そんな時はゆっくりと温かいお風呂に入りましょう。
③睡眠
睡眠時間は7時間以上を確保!!
夜は寝付けないのに、朝は起きれないものです。
最近では、睡眠時間が6時間以下の場合、思考能力は徹夜した場合とほぼ同じ状態であるということが分かってきたそうです。
また、起床後15時間を経過した脳の思考能力は、酒気帯び運転と同じくらいの状態だそうです。
睡眠がいかに大切かがわかります。
その他
・美味しい物を食べる
・好きな映画を観たり好きな音楽を聴いてみる
・自然(海や山)へ出かけてみる
・温泉や銭湯などでゆっくり入浴してみる
・整体やマッサージを受けてみる など。
心が喜ぶと感じることを積極的に行ってみましょう。
「そんな気力も時間もないよ・・・。」と思うかもしれませんが、やる気を待っていてもいつまでもその時はやってきません。
やる気が出なくても「まずはやってみる」ことです。
行動することによって後からやる気が付いてきますよ。
身体をほぐす
肉体的にも、精神的にも疲労を回復したいときは身体をほぐすことがおすすめです。
何もやる気が出ないくらい疲労困憊の状態でも、寝ているだけで誰かに揉みほぐしてもらう事ならさほど難しくありません。
自宅で行えるマッサージやストレッチも有効でしょう。
しかし、一番のお勧めは寝ているだけで心も身体も軽くなる【整体】です。
身体と心はつながっているので、身体が疲れると心も疲れます。逆に、身体が軽くなれば心も軽くなるはずです。
鍼灸整骨院かまたきの整体
主に手技による施術で全身をもみほぐし、筋肉の状態を柔らかくし、血液の流れを改善させます。
お一人お一人の身体の状態に合わせ、心地いいと感じていただけるよう施術いたします。
・運動による疲労
・運動後、若い時より回復に時間がかかる(*^^*)
・スポーツにおけるパフォーマンスを上げたい
・日々の疲れを取り除きたい
・気持ちは元気だけど身体がついてこない
・たまにはゆっくり癒されたい
上記のように、様々な理由からたくさんの方に選んでいただき喜んでいただいております。
施術後はみなさん「身体が軽くなる」と言われ、痛みやコリ、重だるさが抜け笑顔になって帰られます。
この笑顔が励みになってます(*^^*)