
20代まではダイエットという言葉とは無縁の生活をしていた人でも、30歳を過ぎたあたりから気になりだす、ぷよぷよお腹やまあるい背中、大きなお尻…
30歳を過ぎると「水でも太る」なんて言ったりもしますが、実際にはかなりの量を摂取しなければ水だけで太ることなんてありません。しかし、そのくらい何が違って今の自分は太ったの?と思っている人も多いはず。
ここでは、特に食事の量も生活習慣もそれまでとほとんど変化が無いのに、30歳を過ぎたありから感じる身体の変化について解説していきます。
30代以降の身体のことを知り、体型管理の参考にしてください。
痩せない原因は基礎代謝の低下ではない
若い頃はどんなに食べても全く太ることなんてなかったのに、30歳を過ぎたころから同じような生活をしているのに太ってきた…若い頃と比べて基礎代謝も下がってきているし仕方ないか…
と、痩せない原因、太ってきてしまう原因を、加齢による基礎代謝低下のせいと思って諦めていませんか?
しかし、基礎代謝は最も高い10代をピークにやや減少するものの、実際には20~60代まではほぼ変化がなく、太ってくる原因は基礎代謝が低下したせいではないのです。
『代謝』について簡単に解説
『代謝』とは、摂取した栄養を消費するエネルギー活動を言います。
代謝は筋肉が動くことで起こるため、筋肉量の多い人はより代謝で作られる熱量も多くなります。
代謝はそれぞれ、『基礎代謝・活動代謝・食事誘発性熱生産』の3つに分けられています。
【基礎代謝】
代謝全体の約60%
心臓や肺を動かしたり、身体に必要なホルモンを分泌させたり、体温を維持したり、汗をかいたりする時に起こる代謝が基礎代謝です。
『何もしていない時や寝ているとき』でも働いており、生命を維持するために自分の意思とは関係なく働くものが基礎代謝です。
【活動代謝】
代謝全体の約30%
活動代謝は、運動や家事育児、仕事など日常の生活において動くことで代謝されるエネルギーです。
特別な運動を行っていなくても日常生活で、立つ・座る・歩くなどの動きで代謝が起こります。運動している人はしていない人に比べて活動代謝のエネルギーが高い傾向にあります。
【食事誘発性熱生産】
代謝全体の約10%
食事を摂ることで作り出されるエネルギーを食事誘発性熱生産と言います。
食べた食事を消化・吸収する過程で胃腸が活発に働き体温が上昇するため平常時より代謝がアップします。
30歳以降の太ってしまう原因
基礎代謝はほとんど変化がなくても、20代までと同じような生活を続けていると太ってしまう原因として以下のようなことがあげられます。
- 活動量の減少
- 筋肉量の減少
- 女性ホルモンの減少
- 摂取カロリーと消費カロリーのバランスが合っていない
これらの他にも、睡眠不足や腸内環境の悪化、ストレス、不規則な生活など原因となる要素があります。
①活動量の減少
若い頃と食べる量はほとんど変わっていないのに体重が増えてしまう場合、活動量の減少が考えられます。
30代以降は20代までと比べ、『活発に身体を動かす時間』が圧倒的に少なくなるひとが多いです。
意識して動くようにしていても1日で比較してみると活動量が少なくなっている人が多いです。
1日中ちょこちょこ動いていても、汗をかくほどの動きをしない、背中やお尻、太ももの筋肉に負荷がかかるような動きをしていない、跳んだり跳ねたり息が上がる程の運動をする機会がないなど、活動代謝が大きくなるような動きをしていないなどが考えられます。
このように、若い頃よりも活発に動く時間が減っていることで、摂取したエネルギーが余ってしまい脂肪として蓄積されます。
②筋肉量の減少
もしも、運動する習慣があるのに太ってきたと感じたら、筋肉量の減少が考えられます。
筋肉量は30歳前後から徐々に減少し始め、加齢と共に減少速度が加速していきます。
体重に変化が無くても脂肪率が高くなり筋肉量が減っていることもあります。筋肉は脂肪よりも約3倍のエネルギーを消費するため、筋肉が減少することで同じ活動をしていてもエネルギー消費量が小さくなります。
③女性ホルモンの減少
30代以降の女性は、女性ホルモンの分泌量が急激に減少し始めます。
女性ホルモンは毎月の月経をはじめ、女性らしさを維持するのに欠かせないホルモンですが、加齢に伴う卵巣機能の低下により減少してしまいます。
女性ホルモンの減少は、冷えやむくみを引き起こし内臓を冷やします。そのため、内臓の冷えを防ぐために、お腹に脂肪が溜まりやすくなります。
④摂取カロリーと消費カロリーのバランスが合っていない
結局のところ、これが1番の原因になってしまうのですが、『摂取カロリーが消費カロリーよりも多い』ということです。
要は『食べ過ぎ』です。
1日ほんの10㎉、消費カロリーよりも摂取カロリーが多いだけで、1年間で3650㎉余分なエネルギーを蓄えたことになります。これを脂肪にすると約400グラムです。1日で考えたら小さなことでも1年後には400グラム体重が増加していることになります。
活動量や筋肉量が減少しているのに、食べる量が変わなければ摂取したエネルギーは余って脂肪として蓄積されます。
30歳以降のダイエットは食事の内容や食べ方を気にすること
食事と運動をバランスよく取り入れ、日常生活を整え無理なく進めていきましょう。
食事のポイント
いきなり極端に量を減らしてはいけません。エネルギーが足りず身体は危機を感じるため逆に代謝の悪い身体になってしまいます。
カロリー制限を行う場合、200~300kcal/1日くらいが目安です。だいたいご飯茶碗1杯程度です。
食事の際は、何をどのように食べるか?を意識して食事誘発性熱生産を上げていきましょう。
- たんぱく質を多めに摂る
- 朝食べる
- よく噛む
- 小分けに食べる
- 温かい物を摂る
- 適度のカフェイン
- 食前の軽い運動
1・たんぱく質を多めに摂る
代謝全体の10%を占める食事誘発性熱生産は、摂る栄養素によって消費されるエネルギーが異なります。
消費エネルギーが最も高いのはたんぱく質で30~40%、糖質は5~6%、脂質は4%程度です。
糖質や脂質に比べたんぱく質は複雑な構造をしているため、消化・吸収に大きなエネルギーを必要とするので消費エネルギーが高くなります。
たんぱく質は良質な筋肉を作る栄養素になるので積極的に摂ることをおすすめします。
20g/1食を目安にたんぱく質を摂りましょう
- ご飯1杯(200g)・・・5g
- 食パン1枚・・・5g
- 納豆1パック・・・8.3g
- 牛乳コップ1杯・・・6.6ℊ
- 卵1個・・・7g
- ハム2枚・・・6.6g
2・朝食べる
食事誘発性熱生産は時間帯によって異なり、1日でみると朝が1番高く、夜にかけてどんどん下がっていきます。
例えば、朝食を7時に摂る場合と、夕食を19時に摂る場合とで比較してみると、朝食の方が夕食の4倍食事誘発性熱生産が高いので、朝食でしっかり栄養を摂ることをおすすめします。
3・よく噛む
よく噛むことで交感神経が刺激され食事誘発性熱生産が高くなります。反対に、よく噛まずに飲み込んでしまったり柔らかい物ばかり食べていると食事誘発性熱生産は低くなります。
4・小分けに食べる
1日の食事を4~5回に分けて食べることで交感神経の刺激が増え、食事誘発性熱生産が上がることが分かっています。
また食事制限の際は、ずっと少なくするよりも『1週間減らして3週間普通に食べる』を繰り返すことで、代謝を下げずに体重を下げることが研究で分かっています。
無理に毎日少ないご飯でストレスを感じるよりも、1週間だけ頑張る!を続けることがダイエット成功の秘訣です。
5・温かい物を摂る
温かい物を摂ることで食事誘発性熱生産が上がります。
身体を温める効果が高い食べ物は、肉・魚・卵・大豆製品です。その他、寒い地域でとれる旬の野菜、人参・れんこん・ごぼう、ほうれん草や、みそなどの発酵食品、アボガドやナッツ類などが身体を温めます。
冷たい物よりも温かい物を摂ることで胃腸が温まり消化を助けます。
6・適度のカフェイン
コーヒー、紅茶、緑茶など適度なカフェインは食事誘発性熱生産を高める効果があります。
しかし摂り過ぎると利尿効果ですぐに排出されてしまうため、摂り過ぎに気を付けましょう。
成人で1日当たりブラックコーヒーなら5~6杯までが適量です。
7・食前の軽い運動
食事の前にストレッチやウォーキングなどの軽い運動をすることで食事誘発性熱生産を上げる効果があります。
特に、空腹時に中程度の運動をすることで、脂肪をエネルギーとして活用し燃焼するため、ダイエット効果が期待できます。
30代のダイエットは『ながら運動』がおすすめ
仕事も私生活も何かと忙しい30・40代は、しっかりと運動するための時間を取ることがなかなか難しいです。
しかし運動は体型のためだけでなく、健康のためにも必要なのでぜひ日常生活に取り入れていきたいです。
ハードな運動は取り掛かるのにハードルが高く最初の一歩を踏み出せない、気合を入れてやったはいいけど全身筋肉痛で翌日動けない、なんてことになってしまわないように、やるなら毎日コツコツ簡単に続けられるものにしましょう。
やれないことに理由をつけてしまったり、先延ばしにする理由を探してしまうような運動はあなたに合っていません。そういう運動はバサッ!と切り捨てて、自分に合った運動を見つけましょう。
いつでもできるながら運動でコツコツ代謝UP!!
- テレビを観ながら、踏み台昇降、サイドレックリフト
- 歯磨きをしながら、スクワット、ウエスト回し、股関節伸ばし
- お皿を洗ったり料理をしながら、青竹踏み、つま先立ち
- 食事の時は、背筋をしっかり伸ばして下腹部に力を入れて膝を閉じる
- 洗濯物を干しながら、ウエストをツイスト
- 洗濯物をたたみながら、開脚ストレッチ
- 待ち時間に小さくジャンプ などなど…
日常的に動く動作に、ちょっと負荷を加えていつでもどこでもできる簡単な運動をすることでコツコツ活動代謝を上げていきましょう!!
筋肉を増やすにはやっぱり『筋トレ』
筋肉が1キロ増えると基礎代謝が50kcal/1日分増えます。
そのため、筋肉を増やすことがダイエットの1番の近道になります。
筋肉が増えると、熱を作り出すパワーが大きくなるため体温が上がり代謝が増えます。
(例えば体温が1℃上昇すると基礎代謝は13%アップします。)
元々の基礎代謝が1200kcal/1日だった人は、1356kcal/1日になり、筋肉を増やすだけで痩せ体質になれるというわけです!
また、筋トレによる筋肉への刺激によって成長ホルモンが分泌されるため、筋肉の合成や回復が促される他、体脂肪を分解してくれる効果もあります。
効率良く筋トレしよう
効率よく筋トレを行うなら、大きな筋肉を鍛えることです。
体の中で1番大きな筋肉は大腿四頭筋(太もも前側の筋肉)です。
主な役割は、膝関節の曲げ伸ばしと、股関節を曲げるときに働く筋肉で、歩く・階段を上る・膝を伸ばす・ジャンプするなどの動きで働きます。また、『ストップ筋』とも呼ばれ、急激なブレーキをかけるときに大きな負担がかかる筋肉です。
なんと身体全体の60~70%の筋肉が下半身にあるため、筋トレを行うなら下半身を鍛える運動が良いです。
スクワット・サイドスクワット
一般的なスクワットは下に沈みます。サイドスクワットは肩幅よりやや広めに足を広げ、左右に沈みます。
ヒップリフト
仰向けに寝転がって膝を立て、お尻を持ち上げます。この時、お尻だけを高く上げるのではなく、胸と一直線上にすると良いです。
ヒップエクステンション
四つん這いになって、肘を伸ばし、片方の脚を後ろに真っすぐに腰の高さまで伸ばします。
順番で運動効率が上がる
運動の際、運動の目的を明確にして、何からやるか?を考えることで運動効率がさらに上がります。
ダイエットをする時の運動の順番は【筋トレ→有酸素運動】です。覚えておきましょう。
お家の中でもできる有酸素運動『踏み台昇降』
オススメの有酸素運動は、踏み台昇降です。【上る⇔下りる】の単純な運動ですが大きな筋肉のある太ももやお尻、ふくらはぎを使っているので、有酸素運動と同時に筋トレにもなります。
食後に踏み台昇降を10分程度行うことで、血糖値の急激な上昇を抑え、脂肪が蓄積されるのを防ぐ効果もあります。
踏み台昇降を30分で、ウォーキングの約1時間分の運動効果があます。
時間や場所があるなら、ジョギングや縄跳びなどの全身運動は運動効果が高いのでおすすめです。