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雨が降ると頭が痛くなる『天気病』とは?

  • 2022年9月16日
  • 2024年11月7日
  • 頭痛
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天気が悪いとき、以下のような不調でお困りではありませんか?

  • 頭重感・頭痛・肩こり
  • めまい・ダルさ・むくみ
  • やる気が出ない
  • 自己嫌悪に陥りやすい

これらの症状は低気圧不調と言い昔から知られており、気象の変化によって身体に起こる不調を総称して『気象病』や『天気病』と呼びます。

ここでは天気の変化によって起こる気象病について解説し、対処法も紹介していきます。

気象病とは?

気象の変化によって起こる様々な身体的、心理的症状を総じて『気象病』と呼びます。

日本人の6割が何らかの形で気象の変化による体調の変化を実感しているようです。若い人は特に、気持ちの落ち込みなどの鬱症状が強くあらわれる傾向があり、月経のある女性は特に体調の変化を実感している人が多いようです。

気象病が起こる主な原因は自律神経の乱れと考えられています。

本来、身体の正常を維持するために働く自律神経が、気象の変化に過剰に反応してしまうことで気象病の症状が起こります。

気象病の主な症状

症状は性別や年齢に関係なく起こります。

  • 頭痛・肩こり
  • 食欲不振
  • 気分の低下・うつ
  • めまい・耳鳴り・吐き気
  • むくみ
  • 喘息
  • 神経痛・関節痛
  • じんましん
  • リウマチ

その他、喘息やアレルギー持ちの方は症状が強くあらわれたり、古傷が痛むと訴える方もいます。

交感神経副交感神経の役割

自律神経には、『交感神経』と『副交感神経』の2種類があります。

自律神経は自分の意志とは関係なく昼夜問わず働き、心拍や体温の調整、呼吸や循環機能の維持、食欲や排せつのコントロールなどを行っています。

交感神経は主に日中活動するときに働き、活発に身体を動かすために血圧と心拍を上げ、心と身体を興奮状態にさせます。

反対に副交感神経は主に夜間リラックスしているときに働き、血圧や心拍を下げ、心と身体を休息させるときに優位に働きます。

交感神経』と『副交感神経』はシーソーのようにバランスを取りながら、心と身体が過剰なストレスを感じることなく活動できるよう興奮と休息のバランスを保っています。

低気圧頭痛について

気象病の中でも、特に症状の自覚が多いのが『頭痛』です。

急激な気圧の低下が引き金になって起こることから『低気圧頭痛』と呼ばれています。

頭痛を起こす原因に『湿度』が関係していると考えられています。

雨のときは湿度が高くなりますが、普段より過剰な湿度の高さにより身体がむくみ血の巡りが悪くなります。血液や水分の巡りが悪くなると老廃物が滞りやすくなり、頭痛や肩こりなどの症状を引き起こします。

片頭痛

ズキズキ、ガンガン頭を締め付けられたように痛む頭痛が片頭痛です。

気圧は常に私たち人間の身体にもかかっています。天気予報でお馴染みの高気圧、低気圧の変化が私たちの身体にかかる気圧の強さに影響してきます。

雨が降る時、外の気圧が下がることで、私たちが普段身体に受けている気圧の力が弱まります。

そうすると、普段は外から気圧を受けて抑えられている血管にかかる力が弱まって、血管は拡張します。

この血管の拡張することで神経を刺激し片頭痛を引き起こします。

首のうしろを冷やすことで拡がった血管が元のサイズに戻り、片頭痛の症状が落ち着きます。

緊張型頭痛

気象の変化によって起こる頭痛は主に片頭痛と言われていますが、緊張型頭痛がないとも限りません。

暑さ、寒さ、寒暖差、湿度の変化などが目まぐるしい季節の変わり目は、気象の変化に対応しようと身体が頑張るため、身体が緊張しやすくなり筋肉が硬くなります。

緊張型頭痛は片頭痛と違い、ズキズキガンガン痛むのではなく、重だるくズーンとした感じです。まさにコリを感じる状態です。

緊張型頭痛は筋肉の緊張によって血管が狭くなることが原因のため、リラックスして筋肉をもみほぐし、身体を温めて血の巡りを良くすることで痛みが緩和されます。

女性は気象病を感じやすい

女性の6割~8割が気象病を実感していると言われています。

実際に当院のお客様をみていても、女性は男性に比べ気象病の症状を自覚している人が多いと感じます。

これはホルモンバランスに関係しているのではないかと考えます。

女性は月経周期に合わせて目まぐるしくホルモンバランスが変化します。そこへ気象の変化による自律神経の乱れが加わることによってさらなる体調の変化を引き起こしてしまうと考えられます。

さらに言いますと、子育て・仕事・介護・体力の低下・月経の変化が重なる40代の女性においては、最も気力や体力の変化も激しく、気象病の症状が大きくあらわれると考えられます。

気象病はなぜ起こるのか?

気象病が起こる原因は、自律神経の働きが関係しているとされています。

自律神経は、環境の変化に敏感に反応する反面、環境によってその働きが左右されやすいとも言えます。

そのため、昼夜逆転生活や睡眠不足など生活リズムが乱れている状態が続いてしまうと、機能を正常に保つことが難しくなり、気象の変化に適応できなくなり気象病を引き起こします。

気象の変化に伴って自律神経が乱れる理由は?

周囲の環境の変化に合わせ、その環境に適応するために自律神経は働きます。

寒暖差が大きい季節や気圧変動が大きい季節では、自律神経の働きの1つである交感神経が優位に働きます。交感神経は血圧と心拍を高め、主に日中活動するときに優位に働く神経であるため身体は常に興奮状態です。

本来は、交感神経だけが活発に働くことがないよう副交感神経もバランス良く働き、興奮と休息を繰り返すのですが、気象の変動が大きい季節では交感神経が優位になる時間が多いため、休息がうまく取れず身体は疲弊してしまいます。

気象の変化に伴って自律神経の働きが乱れる原因は、こうした交感神経の過剰な働きによるものなのです。

気象の変化に負けない身体を作りましょう

気象の変化に負けない身体を作るためには自律神経の働きを正常に保つことです。

自律神経は自分の意志で鍛えることはできませんが、周囲の環境によって乱れてしまうので、自律神経が乱れない規則正しい生活習慣を送ることが大切です。

自律神経を整える規則正しい生活とは?

  • 身体を冷やさない
  • 良質な睡眠
  • 朝日を浴びる習慣
  • 適度な運動

どれも、そう難しくはない習慣なのですが『正しい生活を毎日続ける』というのはなかなか難しいものです。

あれもこれも生活の全てを変えては、疲労が溜まってしまうのできることから取り組んでみてください。

身体を冷やさない

身体が冷えていると、内臓の働きを維持するために交感神経が過剰に働いてしまいます。特に筋肉量の低い女性は身体を温めるエネルギーが低いため身体を冷やしてはいけません。

毎晩シャワーで済ませてしまっている人はなるべく湯船に浸かるように習慣を変えてみましょう。

身体を温めることで内臓の働きが上がるだけではなく、筋肉の緊張もほぐれ、その日の疲れを解消することができます。

また、寝る1~2時間前まで入浴を済ませていくと入浴により上がった体温が徐々に下がっていく変化により安眠することができます。

良質な睡眠

入浴することで副交感神経が優位になり、身体は休息モードに切り替わります。

寝る前のスマートフォン操作などのブルーライトを浴びる習慣は、脳が興奮状態になり寝付きが悪くなるので避けましょう。

昼間眠気を感じたり睡眠不足を自覚している場合は、可能であれば昼寝を取り入れてみましょう。

昼寝のポイントは、『午後に15分程度』が理想です。これ以上は夜の睡眠に影響してしまうのでやめましょう。

朝日を浴びる習慣

朝起きたらカーテンを開け、朝の陽ざしを浴びましょう。

朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、自律神経を整える働きがあるホルモンが分泌され脳の働きが活発になります。

人間の脳は、朝日を浴びてから14時間後にまた眠くなるホルモンが分泌されるようになっているため、朝の行動が夜の快眠に繋がります。

適度な運動習慣

負荷が強すぎる運動は筋肉に負担がかかり逆にストレスに繋がるためお勧めしません。運動は毎日続けても苦にならない程度の軽い全身運動がお勧めです。(ウォーキングやラジオ体操など)

適度に負荷をかけ筋肉を動かすことで、血流が良くなり体温も上がります。また、身体を動かすことで酸素もたくさん取り込めるようになるので頭もスッキリし、ストレスの解消にも繋がります。

気象病のポイントは『耳』

耳の奥には『内耳』という気圧の変化を感じるとるセンサーの働きをする器官があります。内耳が気圧の変化を脳に伝えることによって、自律神経が働き周囲の環境に身体を適応させます。

しかし、気象病を訴える方は内耳が過敏に働いてしまい、脳へ過剰な情報を伝達していると考えられています。

内耳が過敏になってしまう理由は、血行の悪さです。

内耳のセンサーを正しく働かせるに耳を温め、血行を良くしましょう。

耳を温める

耳を直接温めるより、耳のうしろ側を温めると良いです。

  • 耳にホットタオルを当てる
  • 耳に温めたペットボトルを当てる
  • 冬場は、耳当てや帽子、マフラーなど防寒具を活用する
耳マッサージ
  1. 両手で耳をつまんで、横、上、下に5秒ずつ引っ張る
  2. 外側に軽く引っ張りながら、後ろ回し、前回しとゆっくり5回ずつ回す
  3. 耳をつまんで半分に折り曲げ5秒キープ
  4. 手のひらで耳全体を覆い、優しく回す

気圧の変化に弱い自覚のある人は、寒い季節ではなくても普段から耳を冷やさないように心掛け、耳のマッサージを行うことで耳の血行が良くなります。

初めのうちは痛くて耳マッサージができない人でも、続けて行っているうちに段々と耳が柔らかくなっていき、心地よくなってきます。

まとめ

天気の変化によって起こる不調で悩んでいる方はたくさんいらっしゃいます。

鎮痛薬が手放せなかったり、中には寝込むほど症状が酷くあらわれてしまう方もいらっしゃいます。

他人に迷惑を掛けたくないと頑張る人ほど、症状はさらに悪化する傾向があるため無理は禁物です。

天気が悪くなることによる不調でお悩みの方はぜひ『鍼灸整骨院かまたき』にご相談ください。

自律神経の働きを整えて、雨の日も季節の変わり目にも負けない丈夫な身体を作りましょう。