
「肩こりがつらくてマッサージを受けたら、その後かえって頭痛がひどくなった」
「マッサージ中は気持ち良かったのに、帰宅後からズキズキ痛み始めた」
このような経験はありませんか?
実際に当院でも、「マッサージを受けた翌日から頭痛が強くなった」「もみほぐしに行ったら気分が悪くなった」というご相談をいただくことがあります。
マッサージ後に頭痛が起こる原因はいくつかありますが、その中には一時的な反応もあれば、マッサージを避けるべき頭痛も存在します。
特に片頭痛の方は、血流が良くなることで症状が悪化することもあるため注意が必要です。
この記事では、マッサージ後に頭痛が起こる原因や、もみ返しとの違い、危険な頭痛の見分け方、正しい対処法について詳しく解説します。
マッサージ後に頭痛が起こる主な原因
マッサージを受けた後に頭痛が起こる原因は一つではありません。
実際には、血流の変化、筋肉への刺激、もみ返し、片頭痛の悪化、水分不足など、様々な要因が関係しています。
頭痛の原因によって対処法は大きく異なるため、まずは何が起きているのかを知ることが大切です。
血流の変化
マッサージによって筋肉がほぐれると血液循環が良くなります。
本来であれば身体にとって良い変化ですが、急激な血流の変化によって一時的に頭痛が起こることがあります。
特に普段から運動不足の方や身体が疲れている方は、血流の変化に身体が対応できず、だるさや頭痛を感じる場合があります。
軽度であれば安静にして十分な水分補給を行うことで改善することがほとんどです。
もみ返し
強い力で筋肉を押されたり、長時間刺激を受けたりすると筋肉の繊維が傷つき炎症が起こることがあります。
これが一般的に言われる「もみ返し」です。
もみ返しが起こると、首や肩の痛み、重だるさ、頭痛、身体の疲労感などの症状が出ることがあります。
特に首周辺の筋肉が強く刺激された場合は、筋肉の炎症によって頭痛を感じやすくなります。
片頭痛の悪化
マッサージ後に頭痛が悪化する原因として最も注意したいのが片頭痛です。
片頭痛は脳の血管が拡張することで起こる頭痛と考えられています。
マッサージによって血流が促進されると、さらに血管が拡張し、頭痛が強くなってしまうことがあります。
特に、ズキズキ脈打つような痛み、吐き気、光や音がつらい、動くと痛みが強くなる
という症状がある場合は片頭痛の可能性があります。
このような場合は首や肩を強く揉むことは避けた方が良いでしょう。
水分不足
マッサージ後の頭痛は水分不足が関係している場合もあります。
身体の水分が不足すると血液の流れが悪くなり、頭痛が起こりやすくなります。
また、施術後は副交感神経が優位になり身体がリラックスするため、普段よりもだるさや頭痛を感じやすくなることがあります。
施術後はこまめな水分補給を心掛けましょう。
マッサージ後の頭痛は好転反応?揉み返し?
マッサージ後に頭痛が起こると、
「これは好転反応ですか?」
という質問をいただくことがあります。
しかし実際には、頭痛の原因が必ずしも好転反応とは限りません。
一般的に好転反応とは、身体の状態が変化する過程で一時的に起こる不調のことを指します。
一方で、筋肉に強い刺激が加わり炎症が起こっている状態は「揉み返し」と考えられます。
好転反応の特徴
・軽いだるさ
・眠気
・一時的な疲労感
・数時間から1日程度で落ち着くことが多い
揉み返しの特徴
・押された部分が痛い
・筋肉を動かすと痛い
・首や肩の重だるさ
・頭痛を伴うことがある
・数日続く場合がある
マッサージ後の頭痛は、好転反応だけでなく、揉み返しや血流の変化、もともとの頭痛体質など様々な要因が関係しています。
「好転反応だから我慢しなければいけない」と決めつけるのではなく、症状をよく観察することが大切です。
強すぎる刺激
「強く揉んでもらった方が効く」と考える方もいますが、強すぎる刺激は逆効果になることがあります。
筋肉は過剰な刺激を受けると、自分自身を守るためにさらに緊張します。
その結果、首や肩が硬くなる、血流が悪くなる、頭痛が起こるという悪循環に陥ることがあります。
マッサージは強ければ強いほど効果があるわけではありません。
身体の状態に合わせた適切な刺激が大切です。
頭痛の種類
まずは頭痛の基本的な知識について簡単に説明します。
一般的に頭痛には以下の2つの種類があります。
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
1・片頭痛
何らかの理由で脳の血管が急激に広がることによって起こります。
脳の血管が広がることで神経を圧迫し、神経が刺激を受けることによって放出される炎症物質によって痛みを感じます。
片頭痛は、女性ホルモンの変動が原因で起こることから、男性に比べ女性の方が圧倒的に多いです。
また、ストレスとの関係も深く、大きな仕事が一区切りした後や、休日など、緊張から解き放たれたときに脳の血管が広がり片頭痛を引き起こすことがあります。
痛み方
ズキズキ・ドクドクと脈を打ったような痛み、基本的には頭の片側のみが痛む(両側が痛むこともある)、こめかみから目にかけて痛む、痛みで吐き気を伴う場合もある
片頭痛の原因
女性ホルモンの影響・疲れ・寝不足や寝過ぎ・光や音の強い刺激・精神的ストレスなど
2・緊張型頭痛
緊張型頭痛は、筋肉の使い過ぎや休息不足によって首や肩、頭の付け根の筋肉が疲労することで起こります。
疲労によって硬くなった筋肉によって血管が圧迫され、血流が悪くなったところに老廃物が溜まり、それが原因となり神経を刺激することで痛みが発生します。
痛み方
ズーンとした痛み、ダラダラと続く重だるいような痛み、後頭部から首筋にかけて重ぐるしいと感じる痛み、首コリ・肩こりを感じる、首が硬くて動かしにくいと感じる
緊張型頭痛の原因
パソコンやスマホを操作するときの姿勢・巻き肩や猫背などの姿勢の悪さ、目の使い過ぎ、寝不足や休息不足など
マッサージ後に吐き気やめまいが起こることもある
頭痛だけでなく、吐き気やめまいを伴う場合があります。
原因として考えられるのは、
・血流の急激な変化
・自律神経の変化
・疲労の蓄積
・水分不足
などです。
特に疲労が強い状態でマッサージを受けた場合、一時的に身体がだるくなったり、眠気や吐き気を感じたりすることがあります。
また、片頭痛の方は頭痛と同時に吐き気やめまいが起こることも少なくありません。
軽い症状であれば安静と水分補給で改善することが多いですが、
・吐き気が強い
・何度も嘔吐する
・ふらついて歩けない
・症状が長時間続く
場合は医療機関へ相談しましょう。
片頭痛はマッサージしてはいけない!
上記で説明した通り、頭痛には2つの種類があるのですが、この2つは頭痛が起こる原因が全く違っていて、特に片頭痛はマッサージしてはいけません。
片頭痛がマッサージしてはいけない理由
片頭痛が起こる原因は、急激な血管の拡張です。
拡張した血管に血液が流れることで起こる拍動によって、血管周辺の神経が刺激され、炎症物質が放出されることが原因で頭痛が起こります。
頭痛の原因が偏頭痛である場合、マッサージすることでさらに血液の流れが良くなってしまうので、痛みを増長させることに繋がってしまうことから、片頭痛のときはマッサージは避けるべきです。
マッサージをしてはいけない頭痛の見分け方
肩こりなどに代表されるような緊張型頭痛は、多くの場合痛くても痛みを我慢することができ、動くこともできます。また、動くことで頭痛の様子に変化を感じることはありません。
しかし、マッサージをしてはいけない片頭痛は緊張型頭痛と様子が違います。
片頭痛を疑う頭痛の症状
- ズキズキと脈を打ったような痛み
- 我慢できないほど強い痛み
- お辞儀のように頭を動かしたり、身体を動かすと痛みが強くなる
- 吐き気を伴う
- 光や音などの刺激がいつもよりキツイと感じる
これらに当てはまるものが多いほど片頭痛を疑うため、血行が良くなるマッサージは避けた方がよいでしょう。
頭痛の症状がこれにあまり当てはまっていない場合は、筋肉の疲労が原因で起こる緊張型頭痛の可能性が高いと考えられるため、マッサージしたり温かい湯船にゆっくり浸かって血流を良くすることで改善が見込まれます。
片頭痛はどう対処するべきか?
頭痛の原因が偏頭痛である場合の禁止事項と、少しでも頭痛を軽くするための対処法を覚えていきましょう。
禁止事項
基本的には血流が良くなることは避けたいです。
- お風呂に入って身体を温めること
- もみほぐすこと
- 運動すること
- 血管を拡張させる食品を摂取しない(赤ワイン・チーズ・生ハム・オリーブオイルなど)
片頭痛のときの対処法
冷やすことで血行を鈍らせ、過敏になった神経を鎮静化させます。
- 氷枕などで首肩周辺を冷やす
- 明かりや音、においなど刺激の強い場所を避ける
- 可能であれば部屋を暗くして静かに横になる
- カフェインを摂取する
- ストレスを感じる環境から遠ざかる
マッサージ後の頭痛は何日続く?
マッサージ後の頭痛は、多くの場合数時間から1〜2日程度で落ち着くことが多いです。
軽い血流変化や筋肉の疲労によるものであれば、十分な休息と水分補給によって自然に改善します。
しかし、
・3日以上続く
・日に日に悪化する
・吐き気やしびれを伴う
・普段経験しない強い頭痛
がある場合は注意が必要です。
単なる揉み返しではなく、片頭痛やその他の疾患が関係している可能性もあります。
頭痛が長引く場合は無理に様子を見続けず、医療機関へ相談することをおすすめします。
すぐに病院を受診した方が良い頭痛
次のような症状がある場合は、単なるもみ返しではなく病気が隠れている可能性があります。
・今まで経験したことがないほど強い頭痛
・ろれつが回らない
・手足のしびれや麻痺
・意識がもうろうとする
・高熱を伴う
・激しい嘔吐を繰り返す
このような場合は我慢せず医療機関を受診してください。
片頭痛とストレス
片頭痛の原因は完全には解明されていませんが、ストレスは大きな要因の1つになっています。
片頭痛を起こす人は性格的に完璧主義の人や、頑張り屋さんなどストレスを抱え込みやすい性格の人に多い傾向があります。
ストレスと言うのは心的ストレスだけではありません。
運動不足により筋肉が硬くなること、寝不足によって十分な休息が取れないこと、必要な栄養を摂取しないことなど身体にかかる負担が肉体的ストレスとになります。
そして、肉体的ストレスと精神的ストレスが重なり、血管の拡張や神経過敏が引き起こされ片頭痛を起こしているのかもしれません。
肉体的ストレスの解消法
- お風呂に入って身体を温めること
- 硬くなっている筋肉をもみほぐすこと
- 休息をとること
- 身体を適度に動かすこと
『鍼灸整骨院かまたき』の片頭痛治療
頭痛の種類が片頭痛である場合、温めたり揉んだりすると余計に症状が悪化してしまうため血行を良くする施術は避けたいです。
しかし、片頭痛を頻繁に繰り返している人は頭痛が原因で首肩の筋肉の緊張が高まり、緊張型頭痛も併発している可能性が高いため、筋肉の緊張を取る施術を行っていく必要があります。
末端に血流を流す
緊張型頭痛治療では、首肩のコリをほぐす施術をして血行を促進して頭痛の改善をはかりますが、片頭痛で同じ施術を行ってしまうと、施術中やその直後は気持ちがいいと感じても、その後、血行が促進することで痛みが増す可能性があります。
そこで、着目したのが末端の筋肉です。
片頭痛を起こす人は、首肩周辺のみが血管の拡張によって血流が増加しているだけで、全身の血流は悪く特に手足が冷えている人が多いです。
そこで、腕から手先、ふくらはぎや足首つま先など、首肩から離れている部分の硬くなっている筋肉をほぐすことで末端に血液が流れるよう促します。
手足の先まで血液が循環するこでとで、首肩のみにかかっていた血液の激流が治まり、片頭痛の症状の緩和が期待できます。
骨格の調整
病気が原因ではなく、身体に不調が出ている人の多くが、骨格のバランスが歪んでいます。
骨格が歪むことで筋肉が硬くなったり、一部分に負担がかかって血液循環が悪くなるなどの痛みやその他の不調があらわれやすくなります。
そのため、首の骨格や肩の位置、骨盤のバランスを整えていきます。
ときには、手首や足首などのバランスも整えていきます。
骨格と骨盤の矯正のあとは、トレーニングも大切です。骨格を支えるための筋肉を付けていきます。
はり灸治療
はり治療に抵抗がなければ、片頭痛にはり治療はおすすめです。
筋肉の奥の方にアプローチして血流を良くする作用がありますが、経絡(けいらく)というツボを使うことで、余計な場所を刺激することなく、炎症を最小限にとどめ筋肉のコリと炎症を取ることができます。
はり治療の効果
はり治療独特の効果として痛みを鎮静化させる作用があります。
片頭痛は何らかの理由で血管が拡張し、知覚神経である『三叉神経』が過敏になることで痛みを脳に伝えている状態です。
そこで、痛みを脳に伝える神経の流れに対して鍼を刺すことで、過敏になっている神経の伝達を遮断してしまうものです。痛みの伝達が遮断されれば頭痛は治まります。
まとめ
- 頭痛には緊張型頭痛と片頭痛の2つの種類あり、どちらの頭痛であるかで対処法は全く異なる
- 頭痛の原因が片頭痛である場合、マッサージしたり温めたりすることでさらに痛みが増すことがある
- 頭痛の原因に片頭痛が疑われる場合には血行が良くなることは禁止し、まずは冷やす
- 片頭痛が頻繁に起こる人は、生活習慣を改善し、姿勢をはじめ骨格を整えること
- 片頭痛には痛みの神経を遮断する効果があるはり治療がおすすめ!
よくある質問
Q. マッサージ後の頭痛は普通ですか?
A. 軽いだるさ程度なら一時的なこともありますが、強い頭痛や吐き気が続く場合は注意が必要です。
Q. 強く揉んでもらった方が効きますか?
A. 強すぎる刺激は、筋肉の防御反応や炎症につながることがあります。
Q. マッサージ後に水を飲んだ方がいいですか?
A. はい。水分不足によって頭痛やだるさが出やすくなることがあります。
Q. 頭痛がある時に首を強く押しても大丈夫ですか?
A. 状態によっては悪化することがあります。特に首まわりは神経や血管が多いため注意が必要です。
Q. マッサージ後に頭痛が起こるのは好転反応ですか?
A. 一般的に言われる好転反応だけで説明できるものではありません。筋肉への刺激や血流変化、もみ返しなどが関係している場合があります。
Q. マッサージ後の頭痛はいつまで続きますか?
A. 軽いものであれば1〜2日程度で落ち着くことが多いですが、強い痛みや長期間続く場合は医療機関へ相談してください。
Q. マッサージ後の頭痛は冷やした方が良いですか?
A. 片頭痛が疑われる場合は冷やすことで症状が楽になることがあります。一方、筋肉の緊張が原因の場合は温めた方が楽になることもあります。
