眠れない原因と眠るための方法

  • 2025年5月23日
  • 2025年5月23日
  • 不眠症
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不眠症は、大きく以下の4つのタイプに分類されます。それぞれで原因や対策が異なるため、ご自身の症状に当てはめてみてください。

1. 入眠困難(にゅうみんこんなん)

定義:床についてから眠りにつくまでに30分以上かかる状態。
主な原因

  • ストレス・不安感(仕事や人間関係の悩み)
  • 就寝前のスマホ・パソコン操作による覚醒(ブルーライト)
  • カフェインやアルコールの過剰摂取
  • 昼間の運動不足

対策例

  • 就寝前1時間はスマホやPCを避け、リラックスできる読書や深呼吸を行う
  • 寝室を暗く、静かで快適な温度に整える
  • 就寝3〜4時間前までにカフェインやアルコールを控える
  • 日中に適度な運動を取り入れ、体内リズムを整える

2. 中途覚醒(ちゅうとくかくせい)

定義:夜間に何度も目が覚めてしまい、再入眠が難しい状態。
主な原因

  • 環境音や明るさの変化(雨音、外灯の明かりなど)
  • トイレに頻繁に行きたくなる(排尿トラブル)
  • 更年期などホルモンバランスの乱れ
  • 心配事や考え事で頭が冴えてしまう

対策例

  • 遮光カーテンを使い、外光や車のライトを遮断する
  • 就寝前の水分摂取を控え、トイレ回数を減らす
  • ホルモンバランスを整える生活習慣(ウォーキング、ストレッチ等)
  • 目覚めてしまったら、無理に寝ようとせず軽くストレッチや深呼吸で再度眠気を誘う

3. 早朝覚醒(そうちょうかくせい)

定義:朝早く(例:4〜5時頃)に目が覚め、その後眠れない状態。
主な原因

  • 加齢(高齢になるほど増加)
  • うつ病や気分障害(気持ちが落ち込みやすい)
  • 就寝前の強いストレス
  • 慢性的な痛みやかゆみ

対策例

  • 抑うつ状態が疑われる場合は、心療内科・精神科への相談を検討
  • 就寝前のリラクゼーション(ぬるめの入浴、アロマテラピー)を導入
  • 寝室の温度・湿度を適切に保ち、快適な睡眠環境をつくる
  • 目覚めてしまったら照明をつけず、再度布団の中で深呼吸や軽いストレッチ

4. 熟眠障害(じゅくみんしょうがい)

定義:睡眠時間は十分でも、眠りが浅く「寝た気がしない」「疲れが取れない」と感じる状態。
主な原因

  • 睡眠時無呼吸症候群(いびきや呼吸停止)
  • レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)
  • ストレスやうつ状態による睡眠の質低下
  • 寝具(マットレス・枕)の不適合

対策例

  • 睡眠時無呼吸が疑われる場合は、睡眠専門医での検査・CPAP療法などを相談
  • 足のむずむず感が強い場合は、鉄分補給や薬物療法を検討
  • 枕やマットレスを見直し、自分に合った硬さ・高さを選ぶ
  • 定期的にストレッチや軽い運動を取り入れ、睡眠の深度を高める

1. 眠れない主な原因

1.1 精神的・心理的要因

  • ストレス・不安
    仕事のトラブルや人間関係、将来への不安などで交感神経が高まり、脳が休まらなくなる。
  • うつ状態やパニック症状
    抑うつ気分や過度の緊張が続くと、寝つきや睡眠の質が低下しやすい。

1.2 生活習慣の乱れ

  • 不規則な睡眠リズム
    就寝・起床時間が毎日大きく異なると、体内時計が狂い、自然な眠気が訪れにくくなる。
  • カフェイン・アルコールの過剰摂取
    コーヒー、紅茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインは覚醒作用が長く続く。アルコールは入眠を助けるものの、睡眠中盤で覚醒を招きやすい。

1.3 環境的要因

  • 寝室環境の不適切さ
    明るすぎる照明、騒音、温度・湿度の不快感が睡眠を妨げる。
  • スマホやパソコンの光(ブルーライト)
    スクリーンから出る光が脳を覚醒状態に保ち、メラトニン(睡眠ホルモン)の分泌を抑える。

1.4 身体的・医学的要因

  • 痛みやかゆみ、呼吸障害(いびき・睡眠時無呼吸)
    体の不快感や呼吸トラブルがあると、途中で何度も目覚める原因に。
  • ホルモンバランスの変動
    女性の生理前後、更年期、甲状腺機能の異常など。
  • 薬剤の副作用
    一部の抗うつ薬、降圧薬、ステロイドなどは睡眠障害を引き起こすことがある。

2. 眠るための具体的な方法

2.1 睡眠環境の整備

  • 遮光カーテンやアイマスクで光を遮断
    完全に暗い環境が寝つきを良くする。
  • 耳栓やホワイトノイズで騒音をシャットアウト
    雑音が気になる場合は、リラックス音楽やホワイトノイズを小音量で流すのも効果的。
  • 室温は夏なら26℃前後/冬は16〜18℃を目安に
    湿度は50〜60%前後に保つと快適に眠りやすい。
  • 寝具の見直し
    マットレスや枕が古くなっていると体圧分散が悪く、寝返りが多くなる。自分に合った硬さ・高さのものを選ぶ。

2.2 規則的な生活リズムの確立

  • 毎日同じ時間に起床する
    休日も大きくずらさないことで体内時計を安定させる。
  • 朝日を浴びる
    目覚めたら15分程度、カーテンを開けて太陽光を浴びると、体内時計がリセットされやすい。
  • 昼寝は15~20分以内にとどめる
    長時間の昼寝は夜の睡眠に影響を与えやすい。

2.3 日中の過ごし方

  • 適度な運動習慣
    ウォーキングやストレッチなどの軽い有酸素運動を午後に30分程度行うと、夜の深い睡眠を促進。
  • カフェインは午後2時までに
    遅くとも就寝6時間前には控える。
  • バランスの良い食事
    トリプトファンを含む卵・乳製品・ナッツ類、ビタミンB群を含む全粒穀物・緑黄色野菜を積極的に。

2.4 就寝前のリラックス法

  • スマホ・PCは就寝1時間前にオフ
    ブルーライトを避けることで脳がリラックスしやすくなる。
  • ぬるめのお風呂(38〜40℃)に10~15分浸かる
    入浴後に体温が下がるタイミングで眠気が強まる。
  • 深呼吸や瞑想/マインドフルネス
    ゆっくりとした腹式呼吸で副交感神経を優位に。

2.5 認知行動療法(CBT-I)の活用

  • 寝床と睡眠時間の相関づけ
    「寝室=寝る場所」と体に覚え込ませるため、寝つけないときは一度ベッドを離れて別の部屋で読書などをし、眠気が来たら再びベッドへ戻る。
  • 思考の書き出し
    寝る前に不安や今日やることを書き出し、頭の中を整理する。

2.6 補助的手段

  • サプリメント
    メラトニン(※日本では医薬品扱い)、GABA、テアニン、マグネシウム等。効果・安全性には個人差があるため、医師や薬剤師に相談を。
  • 市販の睡眠改善薬・漢方
    漢方薬(抑肝散、加味帰脾湯など)やOTCの誘眠成分配合薬は、あくまで一時的な補助として。

3. おわりに

以上の対策を組み合わせ、**「環境」「習慣」「心身のリラックス」「認知の整理」**の4つの視点からアプローチすることが大切です。まずは無理のない範囲で1~2点から取り組み、徐々に習慣化を図ってみてください。改善が見られない、あるいは日常生活に支障を感じる場合は、早めに睡眠外来や心療内科など専門機関の受診をおすすめします。お大事にしてください。

鍼灸整骨院かまたき