寝付きが悪い原因は?なかなか眠れない人の特徴と改善方法を解説

  • 2023年5月27日
  • 2026年9月29日
  • 不眠症

「疲れているのになかなか眠れない」「布団に入ると目が冴える」「寝ようとすると考え事が止まらない」。このような寝付きの悪さに悩んでいませんか?

寝付きが悪くなる原因は一つではありません。生活リズムの乱れ、ストレスや不安、寝る前のスマートフォン、カフェインや飲酒、睡眠環境などが影響することがあります。また、対策しても寝付きの悪さが続く場合には、不眠症や睡眠時無呼吸、むずむず脚症候群などの睡眠障害が隠れていることもあります。

ここでは、寝付きが悪いとはどのような状態なのか、原因や寝付きが悪い人にみられやすい生活習慣、今日から見直せる対策、医療機関へ相談した方がよい目安について解説します。

「寝つき」とは?

寝つきとは、一般的には寝床に入ってから眠りにつくまでの状態を指します。寝床に入ってすぐ眠れる日もあれば、なかなか眠れない日もあるため、一晩寝付きが悪かっただけで病気というわけではありません。

一方、「眠りたいのになかなか眠れない」という状態を繰り返し、それによって日中の疲労感や眠気、集中力低下などが生じている場合には、単なる寝付きの悪さとして済ませない方がよいことがあります。

不眠症では寝付きが悪い「入眠困難」のほか、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」、予定より早く目が覚めて再び眠れない「早朝覚醒」などがみられることがあります。

寝付きが悪い主な原因

寝付きが悪くなる原因は人によって異なり、複数の要因が重なっていることもあります。

ストレスや不安・考え事

仕事や家庭、人間関係などについて考え続けていると、寝床に入っても気持ちを切り替えられず、眠りにつきにくくなることがあります。

「明日も眠れなかったらどうしよう」と睡眠そのものを心配することが、さらに寝付きを悪くする場合もあります。

ただし、寝付きが悪いことをすべて「自律神経の乱れ」や「ストレス」と決めつけるのは適切ではありません。長く続く場合にはほかの原因についても考える必要があります。

生活リズムの乱れ

起床時刻や就寝時刻が日によって大きく変わる生活、夜更かし、交替勤務などによって、眠りたい時間と体内時計による睡眠・覚醒のリズムが合わなくなることがあります。

特に休日に大幅に遅く起きるなど、平日と休日で生活時間が大きく変わると、夜になっても眠気が来ない場合があります。

寝る前のスマートフォンや明るい光

夜に明るい光を浴びることは体内時計や睡眠に影響します。

スマートフォンの場合は光だけでなく、SNS、動画、ゲーム、仕事のメールなどによって覚醒が高まり、寝る時間そのものが遅くなることもあります。

寝付きが悪い場合には、就寝前のスマートフォンの使い方も一度見直してみましょう。

カフェイン

コーヒー、緑茶、紅茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインには覚醒作用があります。

カフェインの影響の受けやすさには個人差がありますが、寝付きが悪い人は夕方以降の摂取量や摂取時間を確認してみましょう。

飲酒

「お酒を飲むと眠くなるから寝酒にしている」という人もいます。

アルコールによって一時的に眠気が生じることはありますが、睡眠の質を悪化させたり、夜中に目が覚めやすくなったりすることがあります。寝付くための方法として飲酒を習慣にすることはおすすめできません。

運動不足や活動量の低下

日中の身体活動は健康的な睡眠にも関係しています。

ただし「身体を疲れさせれば必ず眠れる」という意味ではありません。無理に激しい運動をするのではなく、ウォーキングなど自分の体力や健康状態に合わせた身体活動を日常生活へ取り入れてみましょう。

寝室の環境

暑すぎる、寒すぎる、騒音がある、照明が明るいなど、寝室の環境が寝付きを妨げる場合があります。

寝具についても「硬い方が眠れる」「柔らかい方が眠れる」と一律に決めるのではなく、自分が快適に眠れる環境を整えることが大切です。

寝付きが悪い人にはどんな特徴がある?

「寝付きが悪い人にはこの性格が多い」というように、性格だけで判断することはできません。

ただし、毎日の起床時刻が大きく変わる、夜遅くまでスマートフォンを使用する、夕方以降にもカフェインを多く摂る、寝酒をする、眠くないのに長時間寝床で過ごすなど、睡眠を妨げる生活習慣が重なっていることがあります。

また、「早く寝なければ」「あと○時間しか眠れない」と眠ることを強く意識するほど、かえって寝付きにくくなる人もいます。

まず自分の睡眠時間だけを見るのではなく、起床時刻、寝床に入る時間、日中の眠気、カフェインや飲酒などを含めて生活全体を振り返ってみましょう。

夜だけ寝付きが悪いのはなぜ?

昼間に眠気があるのに、夜に寝床へ入ると目が冴えてしまうことがあります。

夜になっても眠気が十分に高まっていない、体内時計と就寝時間が合っていない、寝る直前まで強い光や刺激を受けている、寝床に入ってから考え事をしているなど、さまざまな要因が考えられます。

また、長い昼寝や夕方以降の仮眠によって夜の寝付きに影響することもあります。

「夜になったから寝なければ」と時計だけを基準にするのではなく、生活リズム全体を確認することが重要です。

寝付きが悪いときの改善方法

寝付きの悪さが気になる場合、まず毎日の睡眠習慣を見直してみましょう。

朝起きたら光を浴びる

朝の光は体内時計を調整する重要な手がかりになります。

起床後はカーテンを開けるなどして、朝の光を取り入れましょう。毎日の起床時刻を大きく変えないことも、睡眠・覚醒リズムを整えるうえで重要です。

日中は適度に身体を動かす

日中に身体を動かす習慣も睡眠に関係します。

特別な運動をしなければならないわけではありません。歩く時間を増やすなど、無理なく続けられる身体活動から始めましょう。

寝る前のカフェイン・飲酒を見直す

寝付きが悪い人は、夕方から夜に飲んでいるものを確認してみましょう。

コーヒーだけでなく、緑茶、紅茶、エナジードリンクなどにもカフェインが含まれます。また、寝酒を睡眠対策として習慣化しないことも大切です。

寝る前のスマートフォンを見直す

寝る直前までスマートフォンを見続けている場合には、使用時間を短くする、寝床へ持ち込まないなど、自分が実践しやすい方法から見直してみましょう。

特に動画やSNSなどを見続けて就寝時刻そのものが遅くなっている場合には、睡眠時間を確保するためにも使用方法を考える必要があります。

眠くなってから寝床へ入る

「眠れないけれど、とにかく寝床にいなければ」と長時間横になっていると、寝床で目が覚めている時間が増えてしまいます。

寝床を「眠れずに悩む場所」にしないためにも、眠気を感じてから寝床へ入ることを意識します。

なかなか眠れない状態が続く場合には、無理に眠ろうと努力し続けるより、一度寝床を離れて静かに過ごし、眠気が出てから戻るという方法もあります。

「今すぐ眠る方法」はある?

「1分で眠れる」「この呼吸法なら必ず眠れる」といった方法が紹介されることがありますが、誰でも確実にすぐ眠れる方法があるわけではありません。

呼吸をゆっくり行う、照明を落とす、静かな環境で過ごすなどによってリラックスしやすくなる人はいますが、「眠らなければ」と強く意識することがかえって寝付きを悪くする場合もあります。

眠れないときは時計を何度も確認せず、睡眠を無理にコントロールしようとしすぎないことも大切です。

頭を冷やせば寝付きは良くなる?

現在の記事で紹介していた「ストレスで脳が熱くなるので、頭皮マッサージで熱い血液を末端へ流して脳を冷やす」という説明は削除します。

睡眠と深部体温には関係がありますが、「脳が熱くなっているから頭を直接冷やせば眠れる」と単純に考えることはできません。

暑くて眠れない場合には、頭だけを冷やすことよりも寝室の温度や寝具、衣類などを調整して快適な睡眠環境をつくることを優先しましょう。

ツボを押せば寝付きは改善する?

東洋医学では失眠、神門、内関など、睡眠に関連して用いられるツボがあります。鍼灸施術でも、その人の身体の状態を確認したうえでツボを選択することがあります。

ただし、「このツボを押せば不眠が治る」と考えるものではありません。

セルフケアとしてツボを刺激する場合には、痛みを我慢するほど強く押す必要はありません。寝付きの悪さが長く続いている場合には、ツボだけで対応せず睡眠習慣や健康状態についても確認しましょう。

寝付きが悪いときに整体や鍼灸でできること

寝付きの悪さには、生活習慣やストレス、睡眠環境、睡眠障害などさまざまな要因が関係するため、「骨格の歪みを整えれば自律神経が正常になって眠れる」と説明することはできません。

一方、首や肩のこり、身体の緊張、疲労感など身体的な不調があり、それがリラックスしにくさにつながっている人もいます。

鍼灸整骨院かまたきでは、寝付きそのものを病気として治療するのではなく、首・肩の緊張や身体のこわばりなどを確認し、その人の状態に合わせて整体や鍼灸を行います。

また、睡眠の問題が長く続いている、日中の生活へ大きく影響している、強いいびきや睡眠中の呼吸停止を指摘されているなど、医療機関での確認が必要と考えられる場合には、受診を優先していただきます。

寝付きの悪さで病院へ行く目安

寝付きが悪い日が一時的にあるだけなら、すぐに病気というわけではありません。

しかし、生活習慣や睡眠環境を見直しても眠れない状態が続く、睡眠による休養感が得られない、日中の強い眠気や集中力低下などによって仕事や日常生活に支障が出ている場合には、医療機関へ相談しましょう。

また、大きないびきや睡眠中の呼吸停止を指摘される、脚に不快な感覚があり動かしたくなって眠れないなどの場合には、睡眠時無呼吸やむずむず脚症候群など別の睡眠障害が関係している可能性もあります。

厚生労働省の睡眠ガイドでも、睡眠環境や生活習慣などを見直しても睡眠に関連する症状が続く場合には、睡眠障害が隠れている可能性があるため医療機関への相談が勧められています。厚生労働省

よくある質問

寝付きが悪い原因は何ですか?

ストレスや不安、生活リズムの乱れ、寝る前のスマートフォン、カフェイン、飲酒、睡眠環境などさまざまな要因が考えられます。また、不眠症などの睡眠障害が関係している場合もあります。

寝付きが悪い人にはどんな特徴がありますか?

特定の性格だけで決まるものではありません。夜更かし、起床時刻が一定しない、寝る直前までスマートフォンを使用する、夕方以降にカフェインを多く摂る、眠くないのに長時間寝床で過ごすなどの習慣が重なっている場合があります。

寝付きが悪いのを治すにはどうすればいいですか?

毎日の起床時刻を大きく変えない、朝に光を浴びる、日中に適度に身体を動かす、寝る前のカフェイン・飲酒・スマートフォンを見直す、眠くなってから寝床へ入るなど、睡眠習慣を見直してみましょう。

疲れているのに寝付けないのはなぜですか?

疲労感があっても、ストレスや考え事、生活リズム、カフェイン、光などの影響によって寝付きにくいことがあります。疲れていれば必ずすぐ眠れるとは限りません。

夜だけ寝付きが悪いのはなぜですか?

体内時計と就寝時間が合っていない、夜まで強い光を浴びている、長い昼寝をしている、寝床で考え事をしているなど複数の原因が考えられます。

寝付きが悪いのは自律神経の乱れが原因ですか?

ストレスや緊張などが睡眠へ影響することはありますが、寝付きが悪い原因をすべて「自律神経の乱れ」と説明することはできません。生活習慣、睡眠環境、嗜好品、睡眠障害などさまざまな原因を考える必要があります。

寝付きが悪い場合は病院へ行った方がいいですか?

生活習慣や睡眠環境を見直しても眠れない状態が続く、睡眠による休養感が得られない、日中の強い眠気や集中力低下などによって生活に支障が出ている場合には、医療機関へ相談してください。

まとめ

寝付きが悪くなる原因は一つではありません。ストレスや不安、生活リズム、寝る前のスマートフォン、カフェインや飲酒、睡眠環境など、さまざまな要因が関係します。

まずは起床時刻、朝の光、日中の活動、夜の過ごし方、カフェインや飲酒など、毎日の生活を振り返ってみましょう。「絶対に○時までに眠らなければ」と焦りすぎないことも大切です。

それでも寝付きの悪さが続き、日中の生活に支障が出ている場合には、不眠症などの睡眠障害が隠れていることもあります。セルフケアだけで長期間我慢せず、医療機関へ相談しましょう。日本睡眠学会でも、不眠症は入眠困難などの夜間症状だけではなく、それに伴う日中の不調や機能への影響を含めて考えられています。