
「夜中に何度も目が覚める」「長く寝たはずなのに熟睡した感じがしない」「疲れているのに眠りが浅い」「少しの音ですぐ目が覚めてしまう」という悩みはありませんか?
一般的に「眠りが浅い」という言葉は、夜中に何度も目が覚める、朝までぐっすり眠れない、睡眠時間を確保しているのに休んだ感じがしない、といった状態を表すときに使われています。ただし、自分で「眠りが浅い」と感じることと、深いノンレム睡眠が実際に不足していることは同じではありません。
眠りが浅く感じる原因には、ストレス、生活リズム、寝室環境、カフェインやアルコール、加齢などさまざまな要因があります。また、睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群などの睡眠障害が隠れていることもあります。
この記事では、眠りが浅い原因、生まれつき眠りが浅いと感じる理由、疲れているのに眠りが浅くなる理由、夜中に何度も目が覚める場合の対処法、病院へ相談した方がよい症状について解説します。
眠りが浅いとはどんな状態?
「眠りが浅い」は医学的な病名ではありません。一般には、夜中に何度も目が覚める、ちょっとした音で起きる、夢をたくさん見たように感じる、朝起きても熟睡感がない、十分寝たはずなのに疲れが取れない、といった状態を「眠りが浅い」と表現することがあります。
睡眠中はノンレム睡眠とレム睡眠が繰り返されています。そのため、一晩中ずっと深い睡眠でいることが正常というわけでもありません。
重要なのは「深い睡眠が何時間あったか」だけではなく、睡眠時間を確保できているか、途中で何度も目が覚めていないか、起床時に休養感があるか、日中に強い眠気や倦怠感がないかなどを総合的に見ることです。
眠りが浅い主な原因
眠りが浅く感じる原因は一つではありません。厚生労働省も、睡眠に関連する症状には睡眠環境、生活習慣、嗜好品によるものと、睡眠障害によるものがあるとしています。厚生労働省
ストレスや考え事
仕事、人間関係、家庭の問題などで緊張や心配が続いていると、布団に入っても考え事が止まらず、寝つきにくくなったり途中で目が覚めたりすることがあります。
「今日も眠れないかもしれない」と睡眠そのものを心配することが、さらに眠りにくさにつながる場合もあります。
睡眠時間や生活リズムの乱れ
寝る時間や起きる時間が日によって大きく異なる、休日に遅くまで寝ている、夜勤や交替勤務があるなど、生活リズムが不規則になると睡眠・覚醒のリズムが乱れやすくなります。
「毎日必ず同じ時刻に寝なければならない」と神経質になる必要はありませんが、特に起床時刻を大きく乱さないことは睡眠リズムを整えるうえで大切です。
カフェイン
コーヒー、緑茶、紅茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインには覚醒作用があります。カフェインへの反応には個人差があるため、午後から夜に摂取すると寝つきや睡眠に影響する人もいます。
厚生労働省の情報では、カフェインに敏感な人は就寝5~6時間前から控えることが紹介されています。健康日本21アクション支援システム
アルコール
「お酒を飲むと眠れる」という人もいますが、寝酒を睡眠対策として使用することはおすすめできません。
アルコールによって寝つきが早くなったとしても、その後の深いノンレム睡眠が減ったり中途覚醒が増えたりすることがあります。健康日本21アクション支援システム
寝室の光・音・温度
寝室が明るい、周囲の音が気になる、暑すぎる、寒すぎるなどの環境も睡眠を妨げることがあります。
「何℃でなければ眠れない」と固定するのではなく、季節や寝具、本人の体感に合わせて快適な環境を作ることが大切です。
痛みや身体の不快感
腰痛、肩や首の痛みなどがあると、寝返りをしたときに目が覚めたり、楽な姿勢を探して眠りにくくなったりすることがあります。
この場合は「睡眠だけ」を改善しようとするのではなく、眠りを妨げている痛みなどへの対応も必要になります。
加齢
年齢とともに睡眠の状態は変化します。若い頃より夜中に目が覚めやすくなったり、早朝に目が覚めたりする人もいます。
特に高齢になると深いノンレム睡眠が減り、中途覚醒が増える傾向があります。健康日本21アクション支援システム
眠りが浅い人は生まれつき?
Search Consoleでも「眠りが浅い 人 生まれつき」という検索が多くみられます。
必要な睡眠時間や睡眠のパターンには個人差があります。そのため、昔から少しの音で目が覚めやすい、ほかの人より睡眠時間が短いなど、本人が「生まれつき眠りが浅い」と感じていることはあります。
ただし、「生まれつきだから改善できない」と決めつける必要はありません。以前からの睡眠の特徴だけでなく、現在の睡眠時間、生活リズム、ストレス、カフェインやアルコール、寝室環境なども確認してみましょう。
また、本人は昔からだと思っていても、睡眠時無呼吸など別の睡眠障害が関係している可能性もあります。日中に強い眠気がある、仕事や運転に支障が出る、いびきや睡眠中の呼吸停止を指摘されるといった場合には医療機関への相談をおすすめします。
疲れているのに眠りが浅いのはなぜ?
「身体は疲れているのに眠れない」「疲れているのに何度も目が覚める」ということもあります。
身体的に疲労していることと、必ず深く眠れることは同じではありません。強いストレスや心配事がある、生活リズムが乱れている、夕方以降にカフェインを多く摂っている、寝酒をしている、痛みやかゆみがあるなど、睡眠を妨げる要因があれば、疲れていても睡眠に満足できないことがあります。
疲れているのに眠りが浅い状態が長く続いている場合には、「もっと疲れれば眠れる」と無理に運動量を増やすのではなく、睡眠を妨げている原因がないかを確認することが大切です。
夜中に何度も目が覚めるのは眠りが浅いから?
夜中に目が覚める「中途覚醒」は不眠症状の一つです。厚生労働省でも、不眠症状には寝つきが悪い入眠障害、途中で何度も目が覚める中途覚醒、早朝に目が覚めて再び眠れない早朝覚醒などがあるとしています。健康日本21アクション支援システム
ただし、中途覚醒の原因は「眠りが浅いから」だけではありません。加齢、ストレス、アルコール、夜間のトイレ、痛み、睡眠時無呼吸などさまざまな要因が考えられます。
特に大きないびき、睡眠中の呼吸停止、起床時の頭痛、日中の強い眠気などがある場合には睡眠時無呼吸症候群も考える必要があります。
浅い眠りが多いのは異常?
睡眠には浅い段階と深い段階があり、夜の間に変化を繰り返しています。そのため、「浅い睡眠がある=異常」ということではありません。
最近ではスマートウォッチなどで「深い睡眠○分」「浅い睡眠○時間」と表示されることがありますが、その数字だけで睡眠障害を診断することはできません。
数値だけを見て「深い睡眠が少ないから病気だ」と判断するのではなく、起床時の休養感や日中の眠気、夜間覚醒なども合わせて考えることが大切です。
眠りが浅いときの対処法
眠りが浅いと感じた場合、まず睡眠を妨げている可能性のある生活習慣や環境を一つずつ確認してみましょう。
起床時間を大きくずらさない
休日だからと昼まで寝るなど、平日と休日で起床時間が大きく変わると睡眠リズムが乱れやすくなります。睡眠時間を十分に確保しながら、起床時刻を大きく変えない生活を意識しましょう。
日中に身体を動かす
日中の身体活動は健康だけでなく睡眠にも関係します。ウォーキングなど、無理なく継続できる運動を生活に取り入れてみましょう。
ただし、「激しく運動すれば必ず深く眠れる」というものではありません。体力や健康状態に合わせて続けることが重要です。
カフェインを摂る時間を見直す
夕方や夜にもコーヒー、緑茶、紅茶、エナジードリンクなどを飲んでいる人は、摂取する時間を早めてみましょう。
カフェインの影響には個人差があるため、「何時までなら絶対大丈夫」と考えるのではなく、自分の睡眠との関係を確認することが大切です。
寝酒をしない
眠るためにアルコールを飲む習慣は見直しましょう。寝つきが良くなったように感じても、その後の睡眠が途切れやすくなることがあります。健康日本21アクション支援システム
寝室を快適にする
光、音、室温、寝具なども確認しましょう。遮光カーテンなどを利用して光を抑える、必要に応じて騒音対策をする、季節に合わせて寝室を快適な温度にするといった方法があります。
眠れないのに長時間ベッドにいない
「8時間寝なければ」と早い時間から布団に入っても、眠気がない状態で長時間過ごすと、かえって眠れないことへの焦りが強くなる場合があります。
眠気が出てから寝床に入り、朝は大きく寝坊しないなど、睡眠と寝床の関係を整えることも不眠への対処では重要です。
スマホを見ると眠りが浅くなる?
寝る直前までスマートフォンを使っている場合、睡眠に影響する可能性があります。
ただし「ブルーライトだけが原因」と単純に考える必要はありません。明るい画面を見ることに加えて、SNS、動画、ゲーム、仕事の連絡などによって頭が覚醒したり、気付かないうちに就寝時間が遅くなったりすることも問題になります。
寝る直前までスマートフォンを見る習慣がある場合には、使用時間を少し早めに終わらせるところから試してみましょう。
眠りが浅いときに病院へ行った方がいい?
眠りが浅い状態が続き、日中の生活に影響している場合には医療機関への相談を検討してください。
厚生労働省の睡眠ガイドでも、眠れない、睡眠で休養感が得られない、日中の眠気が強いといった症状が継続して生活に影響している場合には、医師へ相談することが勧められています。厚生労働省
特に、大きないびきや呼吸停止を指摘される、日中に強い眠気があり運転や仕事に支障がある、脚がむずむずして眠れない、眠っている間に脚が繰り返し動く、気分の落ち込みなどを伴う場合には、単なる「眠りが浅い」と考えず医療機関へ相談しましょう。
眠りが浅い場合の治療
不眠が続いている場合には、原因や状態に応じた治療が行われます。
睡眠に対する考え方や生活習慣、寝床での行動などを調整する認知行動療法(CBT-I)が用いられることがあります。また、必要に応じて医師の判断で睡眠薬などの薬物療法が行われる場合もあります。
睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群などが原因の場合には、不眠だけを対象にするのではなく、それぞれの睡眠障害に合わせた治療が必要です。健康日本21アクション支援システム
サプリメントや漢方薬についても「眠りが浅ければ誰にでも効く」というものではありません。薬を服用している人や持病がある人は、自己判断で複数の製品を併用する前に医師や薬剤師へ相談してください。
鍼灸整骨院かまたきで対応できること
眠りが浅い原因にはさまざまなものがあるため、「背中の筋肉が硬いから眠りが浅い」「血流を良くすれば熟睡できる」と一つの原因だけで説明することはできません。
鍼灸整骨院かまたきでは、首や肩、背中などの張りや痛みによって寝付きにくい、寝返りの際に身体が痛くて目が覚めるといった場合に、身体の状態を確認したうえで整体や鍼灸などの施術を検討します。
鍼灸や整体を睡眠障害そのものの診断・治療の代わりにするものではありません。強い日中の眠気、大きないびき、睡眠中の呼吸停止などがある場合や、生活習慣を見直しても睡眠の問題が続く場合には、医療機関で原因を確認することを優先します。
よくある質問
眠りが浅い原因は何ですか?
ストレス、生活リズム、カフェインやアルコール、寝室環境、加齢、痛みなどさまざまな原因が考えられます。また、不眠症、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群などの睡眠障害が関係している場合もあります。
眠りが浅い人は生まれつきですか?
必要な睡眠時間や睡眠のパターンには個人差があるため、昔から目が覚めやすいなどの特徴を感じる人はいます。ただし、生まれつきと決めつけず、現在の生活習慣やストレス、睡眠障害の可能性なども確認することが大切です。
疲れているのに眠りが浅いのはなぜですか?
身体が疲れていても、ストレス、生活リズムの乱れ、カフェイン、アルコール、痛みなど睡眠を妨げる要因があれば、途中で目が覚めたり熟睡感を得られなかったりすることがあります。
夜中に何度も目が覚めるのは眠りが浅いからですか?
夜中に何度も目が覚める状態は中途覚醒と呼ばれ、不眠症状の一つです。ただし、加齢、ストレス、アルコール、夜間のトイレ、痛み、睡眠時無呼吸などさまざまな原因があります。
浅い睡眠が多いのは問題ですか?
睡眠には浅い段階と深い段階があるため、浅い睡眠があること自体は異常ではありません。スマートウォッチなどの数値だけで判断せず、起床時の休養感や日中の眠気なども合わせて考えることが大切です。
眠りが浅いときはどうすればいいですか?
十分な睡眠時間を確保し、起床時間を大きく乱さない、日中に身体を動かす、夕方以降のカフェインを見直す、寝酒を避ける、寝室環境を整えるなどから始めてみましょう。
眠りが浅い場合は何科を受診すればいいですか?
まずかかりつけ医へ相談する方法があります。症状によって睡眠外来などを紹介される場合もあります。大きないびきや呼吸停止、強い日中の眠気などがある場合には早めに相談してください。
まとめ
「眠りが浅い」と感じる状態には、夜中に何度も目が覚める、朝起きても休んだ感じがしない、疲れているのに熟睡できないなどさまざまな状態が含まれます。「眠りが浅い=深いノンレム睡眠が足りない」と自分だけで判断することはできません。
原因にはストレス、生活リズム、カフェインやアルコール、寝室環境、加齢、痛みなどがあり、不眠症、睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群などが隠れている場合もあります。
まずは睡眠時間を確保しながら、起床時間、日中の活動、カフェインやアルコール、寝室環境などを見直してみましょう。それでも眠りの問題が続く、日中の生活に影響している、大きないびきや呼吸停止、強い日中の眠気などがある場合には医療機関へ相談してください。

