
- 1 市販の睡眠改善薬と処方睡眠薬の違いとは?効果・副作用・選び方を解説
- 1.1 市販の「睡眠改善薬」と病院の「睡眠薬」は同じではない
- 1.2 市販の睡眠改善薬とは?
- 1.3 市販の睡眠改善薬が対象になる症状
- 1.4 市販の睡眠改善薬の主な副作用
- 1.5 市販の睡眠改善薬を毎日飲んでもいい?
- 1.6 「市販薬は依存性がない」は本当?
- 1.7 処方睡眠薬とは?
- 1.8 ベンゾジアゼピン系
- 1.9 非ベンゾジアゼピン系
- 1.10 メラトニン受容体作動薬
- 1.11 オレキシン受容体拮抗薬
- 1.12 処方睡眠薬にも副作用はある
- 1.13 市販薬と処方薬の違い
- 1.14 不眠にはタイプがある
- 1.15 不眠症と「眠れない日」は違う
- 1.16 市販薬を使う前に確認したいこと
- 1.17 カフェイン
- 1.18 お酒
- 1.19 スマートフォン
- 1.20 運動不足
- 1.21 「眠らなければ」と考えすぎない
- 1.22 病院へ行った方がよい不眠
- 1.23 睡眠時無呼吸症候群に注意
- 1.24 睡眠薬を急にやめてもいい?
- 1.25 睡眠薬とアルコールを一緒に飲まない
- 1.26 不眠治療は薬だけではない
- 1.27 鍼治療や整体だけで不眠症を治療できる?
- 1.28 鍼灸整骨院かまたきでできること
- 1.29 よくある質問
- 1.30 まとめ
市販の睡眠改善薬と処方睡眠薬の違いとは?効果・副作用・選び方を解説
「最近なかなか寝つけない」
「夜中に何度も目が覚める」
「ドラッグストアの睡眠改善薬と、病院でもらう睡眠薬は何が違うの?」
「市販薬なら毎日飲んでも大丈夫?」
このような疑問を持っている方は少なくありません。
ドラッグストアなどで購入できる市販の睡眠改善薬と、医師が診察したうえで処方する睡眠薬は、同じ「眠りを助ける薬」に見えても目的や成分、使用方法が異なります。
特に重要なのは、市販の睡眠改善薬は基本的に「一時的な不眠」に使用する薬であり、慢性的な不眠症を自己判断で治療し続けるための薬ではないという点です。
一方、処方睡眠薬には複数の種類があり、不眠のタイプや年齢、持病、ほかに飲んでいる薬などを考慮して医師が選択します。
この記事では、
・市販の睡眠改善薬とは
・処方睡眠薬との違い
・それぞれの作用
・副作用
・依存性
・どちらを選べばよいのか
・市販薬を使い続けてよいのか
・病院へ相談した方がよい不眠
・薬だけに頼らない睡眠対策
について分かりやすく解説します。
市販の「睡眠改善薬」と病院の「睡眠薬」は同じではない
まず知っておきたいのは、市販されているものは一般に「睡眠改善薬」と呼ばれ、病院で処方される「睡眠薬」とは目的が異なるという点です。
市販の睡眠改善薬は、
「一時的に寝つきが悪い」
「一時的に眠りが浅い」
といった症状を緩和する目的で使用されます。
一方、医療機関で処方される睡眠薬は、不眠症などに対して医師が原因や症状を評価したうえで使用します。
そのため、
市販薬=弱い睡眠薬
処方薬=強い睡眠薬
と単純に考えるのは適切ではありません。
市販の睡眠改善薬とは?
日本で市販されている代表的な睡眠改善薬には、ジフェンヒドラミン塩酸塩などの第一世代抗ヒスタミン成分を使用したものがあります。
この成分はもともとアレルギー症状などに使用される抗ヒスタミン薬の一種ですが、眠気を起こす作用があります。
その眠気を利用して、一時的な不眠症状を緩和します。
市販の睡眠改善薬が対象になる症状
代表的には、
・旅行や環境の変化で眠れない
・仕事のストレスで数日寝つきが悪い
・一時的に眠りが浅くなった
といった「一過性の不眠」です。
毎日のように眠れない状態が何週間、何か月も続いている場合には、市販薬だけで対応し続けるのではなく、原因を調べる必要があります。
市販の睡眠改善薬の主な副作用
ジフェンヒドラミン系では、
翌朝まで眠気が残る
身体がだるい
口が渇く
便秘
排尿しにくい
注意力が低下する
などが起こる場合があります。
「市販薬だから安全」
という意味ではありません。
服用後や翌朝まで眠気が残っている場合には、自動車の運転や危険を伴う作業を避ける必要があります。
市販の睡眠改善薬を毎日飲んでもいい?
市販の睡眠改善薬を、慢性的な不眠に対して自己判断で長期間使用することはおすすめできません。
睡眠改善薬の効能はあくまで一時的な不眠症状の緩和です。
何日も繰り返し必要になる場合には、
なぜ眠れないのか
を考える必要があります。
不眠の背景には、
ストレス
うつ状態
不安
睡眠時無呼吸症候群
むずむず脚症候群
生活リズムの乱れ
カフェイン
アルコール
薬の副作用
身体の病気
などが隠れている場合があります。
「市販薬は依存性がない」は本当?
市販の睡眠改善薬について、
「依存性がないから毎日使える」
と考えるのはおすすめできません。
処方されるベンゾジアゼピン系睡眠薬などと同じ依存性の問題として単純比較はできませんが、長期間の自己使用を前提とした薬ではありません。
また、抗ヒスタミン作用による眠気を繰り返し利用することで、効き方が変化する可能性もあります。
そのため、
「眠れない日はずっと市販薬を飲めばいい」
と考えるのではなく、続く場合には医療機関へ相談しましょう。
処方睡眠薬とは?
病院で処方される睡眠薬には、複数の種類があります。
代表的なものとして、
ベンゾジアゼピン系
非ベンゾジアゼピン系
メラトニン受容体作動薬
オレキシン受容体拮抗薬
などがあります。
それぞれ作用する仕組みが異なります。
ベンゾジアゼピン系
脳のGABAと呼ばれる神経伝達系へ作用し、脳の興奮を抑えることで睡眠を促します。
入眠困難や中途覚醒などに使用されることがあります。
一方、
眠気
ふらつき
記憶への影響
転倒
依存
離脱症状
などに注意が必要です。
特に高齢者では転倒などへの注意が必要になります。
非ベンゾジアゼピン系
ゾルピデム、ゾピクロン、エスゾピクロンなどがあります。
ベンゾジアゼピン系とは作用する受容体の特徴が異なりますが、同様に眠気やふらつきなどが生じる可能性があります。
「非ベンゾジアゼピンだから副作用がほとんどない」という意味ではありません。
メラトニン受容体作動薬
代表的な薬としてラメルテオンがあります。
睡眠と覚醒のリズムに関係するメラトニン受容体へ作用し、睡眠を促します。
従来のGABA系睡眠薬とは作用の仕組みが異なります。
オレキシン受容体拮抗薬
スボレキサントなどがあります。
オレキシンは覚醒状態を維持する働きに関係する物質です。
この作用を抑えることで、覚醒から睡眠へ移行しやすくします。
近年、不眠症治療で使用される機会が増えているタイプです。
処方睡眠薬にも副作用はある
処方薬だから完全に安全というわけではありません。
薬の種類によって、
翌日の眠気
ふらつき
転倒
記憶への影響
悪夢
倦怠感
などが起こる場合があります。
また、薬によっては依存や離脱症状にも注意する必要があります。
重要なのは、
「睡眠薬は危険だから絶対飲まない」
でも、
「処方されたから何年でも飲み続けていい」
でもありません。
医師と効果や副作用を確認しながら適切に使用することです。
市販薬と処方薬の違い
大きな違いは、薬の強さだけではありません。
市販の睡眠改善薬
主な対象は一時的な不眠です。
医師の診察を受けず購入できますが、自分で症状や体調を判断する必要があります。
処方睡眠薬
医師が不眠の状態や原因を確認したうえで使用します。
入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒などの症状や、年齢、持病、服用中の薬なども考慮して選択されます。
そのため、
「市販薬で効かなければもっと強い処方薬へ」
という単純なステップアップではありません。
不眠にはタイプがある
不眠症状は大きく分けて次のようなものがあります。
入眠困難
布団に入ってもなかなか眠れない状態です。
中途覚醒
眠りについても、夜中に何度も目が覚める状態です。
早朝覚醒
予定よりかなり早く目が覚め、その後眠れなくなる状態です。
熟眠障害
睡眠時間は取れているものの、
「寝た感じがしない」
「朝起きても疲れている」
と感じる状態です。
不眠のタイプによって対応方法は異なります。
不眠症と「眠れない日」は違う
数日眠れなかっただけで不眠症とは限りません。
誰でも、
仕事で大きな問題があった
旅行先で環境が変わった
緊張する予定がある
生活時間が乱れた
といった理由で、一時的に眠れなくなることがあります。
一方、不眠症では睡眠問題が続き、その結果、
日中の眠気
疲労
集中力低下
気分の落ち込み
仕事や家事への支障
などが生じます。
市販薬を使う前に確認したいこと
「眠れない=薬」
とすぐに考える前に、生活習慣を確認してみましょう。
カフェイン
コーヒーだけではなく、
緑茶
紅茶
エナジードリンク
一部の栄養ドリンク
にもカフェインが含まれます。
夕方以降に多く摂取すると睡眠へ影響する人がいます。
お酒
「お酒を飲めば眠れる」
という人もいます。
確かに寝つきはよく感じるかもしれませんが、アルコールは睡眠の質を低下させたり、夜中に目が覚めやすくなったりすることがあります。
また、睡眠薬とアルコールを一緒に使用することは避けなければなりません。
スマートフォン
寝床で長時間スマートフォンを使っていると、
寝る時間が遅くなる
頭が覚醒する
SNSや仕事の情報で緊張する
といったことがあります。
寝る直前までスマートフォンを見続ける習慣がある方は、一度時間を減らしてみましょう。
運動不足
日中の適度な身体活動は睡眠にも重要です。
ただし、眠る直前に激しい運動をすると逆に覚醒してしまう人もいます。
ウォーキングなど、自分が続けやすい運動を日中に取り入れてみましょう。
「眠らなければ」と考えすぎない
「今日こそ8時間寝なければ」
「明日仕事なのに眠れない」
と考えれば考えるほど緊張してしまうことがあります。
眠ろうと努力しすぎることが、かえって寝つきを悪くする場合があります。
病院へ行った方がよい不眠
次のような場合には、市販薬だけで自己対応せず医療機関への相談をおすすめします。
・不眠が何週間も続いている
・日中の仕事や家事に支障が出ている
・強い日中の眠気がある
・大きないびきや無呼吸を指摘された
・夜間に脚がむずむずして眠れない
・気分の落ち込みや強い不安がある
・市販薬を何度も使っている
・薬を飲まないと眠れないと感じる
・眠気で運転に危険を感じる
・不眠の原因が分からない
睡眠時無呼吸症候群に注意
「夜眠れない」というより、
寝ているはずなのに朝疲れている
昼間に猛烈に眠い
大きないびきをかく
睡眠中に呼吸が止まっている
と指摘される場合には、睡眠時無呼吸症候群が隠れている可能性があります。
睡眠薬だけで対処せず、医療機関で確認する必要があります。
睡眠薬を急にやめてもいい?
処方睡眠薬を長く使用している方が、
「身体に悪そうだから今日からやめよう」
と自己判断で急に中止するのはおすすめできません。
薬の種類や使用期間によっては、不眠が一時的に悪化したり離脱症状が出たりすることがあります。
減量や中止を考える場合は、医師と相談して進めましょう。
睡眠薬とアルコールを一緒に飲まない
これは非常に重要です。
睡眠薬とアルコールを併用すると、
強い眠気
ふらつき
記憶障害
異常行動
などの危険性が高まる場合があります。
「睡眠薬を飲んだけれど眠れないから寝酒をする」
といった使い方は避けてください。
不眠治療は薬だけではない
不眠症の治療では、薬だけではなく非薬物療法も重要です。
代表的なものに認知行動療法があります。
睡眠に関する考え方や生活行動を整理し、
寝床で長時間起きている
眠れないことへ強い不安を感じる
昼寝が長い
生活リズムが乱れている
といった要因を見直します。
鍼治療や整体だけで不眠症を治療できる?
鍼灸整骨院では、
肩や首の筋肉が緊張している
身体が疲れている
腰痛や肩こりがつらくて寝づらい
といった身体の不調に対して施術を行うことがあります。
しかし、
鍼をすれば不眠症が治る
整体で自律神経を整えれば睡眠薬が不要になる
と断定することはできません。
慢性的な不眠や強い日中症状がある場合には、医療機関で原因を確認することが重要です。
鍼灸整骨院かまたきでできること
鍼灸整骨院かまたきでは、
不眠症そのものを診断したり、睡眠薬の変更・中止を判断したりすることはできません。
一方、
首・肩のこり
腰痛
身体の筋緊張
長時間のデスクワークによる身体疲労
などが寝づらさに関係している方について、身体の状態を確認して施術を行います。
睡眠薬を服用している方が、
「薬をやめたい」
という場合には、自己判断で中止せず処方医へ相談してください。
よくある質問
市販の睡眠改善薬と病院の睡眠薬は何が違いますか?
市販の睡眠改善薬は主に一時的な不眠症状の緩和に使用されます。処方睡眠薬は、医師が不眠の状態や原因を評価したうえで選択します。
市販の睡眠改善薬は毎日飲んでもいいですか?
慢性的な不眠に対して自己判断で長期間使用する薬ではありません。繰り返し必要になる場合や不眠が続く場合は、医療機関や薬剤師へ相談してください。
市販薬なら依存性はありませんか?
処方睡眠薬と同じ依存性の問題として単純比較はできませんが、市販薬も長期の連用を前提としたものではありません。
処方睡眠薬の方が市販薬より強いですか?
単純に強い・弱いで比較することはできません。処方薬には作用の異なる複数の種類があり、不眠のタイプや体調によって選択されます。
睡眠薬を飲むと認知症になりますか?
睡眠薬の種類、使用期間、年齢などによってリスクは異なります。「睡眠薬を飲めば必ず認知症になる」とは言えません。不安がある場合は自己判断で中止せず医師へ相談してください。
睡眠薬とお酒を一緒に飲んでもいいですか?
避けてください。強い眠気、ふらつき、記憶障害などが起こる危険性があります。
市販薬で眠れなければ病院へ行った方がいいですか?
市販薬を繰り返し使用している、不眠が何週間も続いている、日中生活へ支障が出ている場合などは医療機関へ相談してください。
睡眠薬は急にやめてもいいですか?
薬によっては急な中止で不眠が悪化したり離脱症状が生じたりする場合があります。処方医と相談しながら減量・中止してください。
不眠症は生活習慣だけで改善できますか?
一時的な不眠では生活習慣の見直しで改善する場合がありますが、慢性不眠では専門的な治療が必要になるケースもあります。
鍼治療で不眠症は治りますか?
鍼治療だけで不眠症が治ると断定することはできません。肩こりや身体の緊張などに対する補完的な施術として利用する場合があります。
まとめ
市販の睡眠改善薬と病院で処方される睡眠薬は、同じものではありません。
市販の睡眠改善薬は主に、一時的に寝つきが悪い・一時的に眠りが浅いといった症状を緩和する目的で使用されます。
一方、処方睡眠薬には、ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系・メラトニン受容体作動薬・オレキシン受容体拮抗薬など複数の種類があり、不眠のタイプや患者さんの状態に合わせて医師が選択します。
重要なのは、「市販薬だから安全」「処方薬だから危険」という考え方をしないことです。
どの薬にも作用と副作用があります。
また、不眠が長く続く場合には、ストレス・睡眠時無呼吸症候群・むずむず脚症候群・うつや不安・生活リズム・アルコール・薬の副作用など、眠れない原因を確認することが重要です。
市販の睡眠改善薬を繰り返し使っている方や、何週間も眠れず日中生活に影響が出ている方は、薬だけで何とかしようとせず医療機関へ相談してください。
鍼灸整骨院かまたきでは、睡眠薬の処方や不眠症の診断はできませんが、肩こり・首こり・腰痛・身体の筋緊張などが寝づらさに関係している場合に、身体の状態を確認して施術を行っています。
「身体がつらくて寝つけない」「寝ると首や腰が痛い」といった身体の不調がある方はお気軽にご相談ください。

