「はりって痛くないの」「何回やれば良くなるの」はり治療を検討している方の疑問を解説

  • 2025年5月15日
  • 2025年5月15日
  • はり
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  • どんなものか分からず踏み込めない
  • 効果が高いと聞くけれど痛そう
  • どんな症状のときはり治療を選択すればいいのか分からない

はり治療には興味があるけれど、このような理由からなかなかはり治療を選択できない人は多いようです。

ここでは、はり治療に挑戦したいけれど、あと一歩が踏み込めない!という人に、はり治療の良さを伝えていきたいと思います。参考にしてみてください。

はり治療とはどんなものか?

はり治療では、皮膚に鍼を直接刺します。

使用する鍼は、髪の毛よりも細い金属でできていて、刺すときの痛みはほとんどありません。しかし、皮膚には『痛点』という痛みを感じる場所があります。痛点は目に見えないので避けることはできません。そのため、まれに痛点に当たると多少の痛みを感じることがあります。

鍼を刺す場所は、施術師が症状を診て患部を直接触って決めていきます。1本だけのときもあれば何本か刺すときもありますが、症状によりどのくらい鍼を使用するかは決まっているわけではありません。

はり治療の効果

はり治療は、さまざまな症状に適応しますが、中でも腰痛、肩こり、首コリ、頭痛、関節痛、慢性痛、倦怠感、疲労感など、レントゲンでは特に不調が見当たらない症状に対して高い効果をもたらします。

筋肉の硬さを取って血行を促進させ、自律神経に働きかけることで生体機能を整え、細胞が活性化することで免疫力が向上するなどの効果があります。

また、はりを刺すことで痛みの神経を遮断し、痛みを緩和する効果が期待できます。これは、はりの刺激によって脳から天然の鎮痛効果がある物質が放出され、痛みを抑えてくれるためです。

はり治療の効果が現れるまでの時間

施術後、効果が現れるまでは個人差が大きいです。施術後すぐに快調になる人もいれば何度か通ってもなかなか効果が現れてこない人もいます。多くの場合、1ヶ月~2ヶ月のうちに4回~6回程度通った方に良い結果が現れています。

何度行っても効果が現れてこない場合、治療がダメなのかと思ってしまいますがそうではなく、元々の身体の状態がとても悪いことが考えられます。施術直後は良かったけれど、すぐにまた悪い状態に戻ってしまう人も同じです。

良くなったり悪くなったりを繰り返していくうちに、良い状態の時間が長くなっていき、徐々に改善に向かっていきます。

はり治療のはじまり

はり治療は、鍼を刺した刺激により自律神経を整え自然治癒力を上げる東洋医学の手法の1つです。

その歴史は古く、古代中国では紀元前2000年ごろには、はり治療が行われていたと言われています。

日本では6世紀ごろ(古墳時代)には仏教と共に伝来し、その後、日本独自の発展をし、江戸時代ごろに今のような日本独自のはり治療が生まれました。

明治時代には医学の主流が西洋医学に変わり、一時期非合法となった時代もありましたが、今は合法化し多くの人の症状を改善しています。

はり治療は、骨折や損傷、腫瘍など、はっきりとした原因が分かるものを治す西洋医学と違い、原因が分からない痛みコリ、倦怠感、その他の不調の改善に高い効果をあげています。

はり治療をお勧めしない人がいます

はり治療は、どんな年代の人でもどんな症状でも受けていただくことができます。

はり治療は、一般的に整骨院で行う、マッサージのような『押す・揉む・さする』などの施術に比べ、筋肉の奥深くまで刺激することができるので改善が早いのが特徴です。

しかし、いくら治療効果が高くても恐怖の気持ちが強い人にはお勧めしていません。

強い恐怖は心身ともに強いストレスとなります。ストレスによって筋肉が硬直し、鍼を刺した時の痛みをより強く感じてしまうかもしれません。

もしも、興味はあるけど痛いのは怖い、でもやってみたい!と考えている人がいたら、当院では試しに1本だけ刺してみることも出来ます。痛かったり、やっぱり嫌だな、と感じたらすぐに止めるのでご相談ください。

はり独特の『ズーン』とした刺激について

はりを患部に刺すと独特の『ズーン』と重くなるような刺激を感じることがあります。

これは鍼独特の刺激で、鍼が筋肉層の奥に到達して凝り固まった筋肉に正しく作用しているサインです。『響き』とも言い、はりが効いているサインです。

響きの感覚は言葉で説明するのが難しく、刺してみないと分からないのですが、はり治療が好きな人はこの刺激がとても好きみたいです。

響きのサインは他にも、ビクンとなったり、引っ張られるような感じがしたり、重くなったりだるくなったりなど、個人差があります。

響きは時間と共にじわーっと広がっていき、やがて患部が楽になります。

響きの刺激が強すぎる場合や、この刺激が苦手な人は遠慮なく施術師にご相談ください。

はり治療のあとに起こる好転反応について

はり治療後に一時的に体調が悪くなることがあります。これを『好転反応』と言います。

好転反応は、はりの刺激によって、リンパの流れや血行が促進され、老廃物を排出する過程で一時的に起こる不調です。すぐに落ち着く人もいれば2~3日かかる人もいます。

症状は、眠気、だるさ、めまい、筋肉痛、吐き気、頭痛、発熱などさまざまあり、はり治療に慣れていない人に起こりやすいです。

悪くなったように感じますが、身体が改善に向かっているサインなので、ゆったりとした気持ちで水分と休息をしっかり摂って過ごしてください。

好転反応が起こりやすい人
  • 初めてはり治療を受ける人、はり治療に慣れていない人
  • 日常的にストレスを感じやすい人
  • 体調が悪い人
  • 好転反応が起こりやすい体質の人 など

はり治療は手技(マッサージ)よりも効果が高い

はり治療は一般的に手技療法よりも効果が高いとされています。

これは、手技療法では届かないより奥深くの筋肉にまで刺激を与えることができるためです。

また、はりの刺激が脳に伝わって血管を拡張させる物質が放出され、血液循環が向上します。それにより新鮮な栄養と酸素が全身に供給され、細胞の働きが良くなり傷ついている組織の修復を促します。

はり治療の目的は、ただ痛みを取り除くだけではありません。

痛みが発生した原因にアプローチし根本的な改善を目指しているため、痛みの再発を防いでくれます。

西洋医学と違い即効性はありませんが、血行を良くし自然治癒力を向上させることを目的としているため、患部の痛みだけでなく、元より強く元気な身体を作ることに繋がります。

はり治療を行った後は、ボーッとして眠気を感じる人もいますが、これははりの効果によるストレスの軽減です。全身の血行が良くなることで新陳代謝が促進され体温が向上し、全身がポカポカと温かくなります。肉体的にも精神的にもリラックス効果が高いため、普段、疲労感が強い人や、不眠症の人は特に眠気を感じやすかもしれません。

はり治療を受けるための準備

特に気合を入れて準備しなければならないことはありません。

仕事の帰りや、痛みを感じた時にフラッと来ていただいてかまいません。

背中や、腰、太ももや膝など、お洋服をズラすことが難しい服装の場合はお着替えも用意してあるので安心してください。

注意点
  • 食後すぐなど、お腹いっぱいの時は避けてください。
  • 飲酒をしている人にはり治療を行いません。
  • 体調がとても悪い場合、発熱している場合などは症状が悪化する可能性があるので避けましょう。
  • はり治療当日、入浴や運動はいつも通りで構いませんが、施術後1時間以上経ってからにしてください。
  • 飲んでいるお薬により、はり治療を避けた方が良いものがあります(血液をサラサラにするお薬など)。
  • 金属アレルギーのある人にはり治療を行うことはできません。
鍼灸整骨院かまたき