
首から肩、腕にかけて痛みがある、親指や人差し指がしびれる、腕に力が入りにくい。このような症状がある場合、首から腕へ向かう神経が関係していることがあります。
その代表的な病気の一つが「頚椎症性神経根症(けいついしょうせいしんけいこんしょう)」です。
頚椎症性神経根症では、加齢などによって変化した頚椎で神経根が圧迫・刺激され、肩から腕の痛み、手指のしびれ、感覚の異常、筋力低下などが現れることがあります。日本整形外科学会でも、中年~高齢者に肩から腕の痛みや手指のしびれが生じ、頚椎を後ろへ反らすと症状が強くなることがあると説明しています。日本オフィス協会
ただし、手のしびれは頚椎だけが原因とは限りません。手根管症候群や肘部管症候群など末梢神経の問題でも起こります。日本オフィス協会
この記事では、頚椎症性神経根症とはどのような病気なのか、首から腕にかけて痛む原因、親指や人差し指がしびれる場合、治し方や受診の目安まで解説します。
- 1 頚椎症性神経根症とは?
- 2 頚椎症性神経根症ではどんな症状が出る?
- 3 首から腕にかけて痛いのは神経が原因?
- 4 親指・人差し指がしびれるのは頚椎が原因?
- 5 頚椎症で腕が痛くなるのはなぜ?
- 6 上を向くと腕が痛い・しびれるのはなぜ?
- 7 ジェットコースターで手がしびれるのは頚椎症?
- 8 頚椎症性神経根症と頚椎症性脊髄症の違い
- 9 両腕がしびれる場合は注意した方がいい?
- 10 頚椎症性神経根症の原因は?
- 11 頚椎症性神経根症は自然に治る?
- 12 頚椎症性神経根症の治し方は?
- 13 頚椎症性神経根症でしてはいけないことは?
- 14 頚椎症性神経根症は何科へ行けばいい?
- 15 早めに病院へ行った方がよい症状
- 16 鍼灸整骨院かまたきでの対応
- 17 FAQ
- 18 まとめ
頚椎症性神経根症とは?
頚椎は首にある7つの骨で構成されています。その間には椎間板があり、頚椎の後方には脊髄が通っています。脊髄から枝分かれして肩や腕、手へ向かう神経が「神経根」です。
加齢などによる頚椎の変化によって、この神経根が圧迫されたり刺激されたりして症状が現れるものが頚椎症性神経根症です。日本オフィス協会
レントゲンで頚椎に変形が見つかっただけで、必ず症状が出るわけではありません。加齢による脊椎の変化は無症状のこともあります。日本オフィス協会
そのため「首の骨が変形している=必ず痛みやしびれが出る」と考えるのではなく、症状や診察、必要に応じた画像検査などを合わせて判断します。
頚椎症性神経根症ではどんな症状が出る?
代表的なのは、首から肩、腕、手指にかけての痛みやしびれです。
痛みの程度には個人差があり、軽い違和感程度の人もいれば、耐えられないほど強い痛みを感じる人もいます。
また、
- 首から肩・腕にかけて痛む
- 腕や手がしびれる
- 手指の感覚が鈍い
- 腕や手に力が入りにくい
- 上を向くと腕の痛みやしびれが強くなる
といった症状が現れることがあります。
日本整形外科学会でも、上肢の筋力低下や感覚障害を伴うことがあるとしています。日本オフィス協会
首から腕にかけて痛いのは神経が原因?
首から腕にかけて痛みが続く場合、頚椎から出る神経根が関係している可能性があります。
神経根は首から肩・腕・手へ向かっているため、障害される場所によっては首だけではなく、肩甲骨周辺、肩、上腕、前腕、手指など離れた場所に痛みやしびれを感じることがあります。
ただし、腕の痛みには肩関節の病気や末梢神経の障害など別の原因もあります。
「首から腕が痛い=頚椎症性神経根症」と自己判断せず、症状が続く場合には整形外科で原因を確認しましょう。
親指・人差し指がしびれるのは頚椎が原因?
今回のSearch Consoleでも「親指 人差し指 しびれ 頚椎」という検索で表示されています。
頚椎から出る神経にはそれぞれ担当する範囲があるため、神経根が障害される場所によって、腕や手指に現れる症状の範囲が異なることがあります。
そのため、親指や人差し指のしびれが頚椎の神経根と関係する場合はあります。
ただし、親指・人差し指がしびれる=頚椎症と断定することはできません。
例えば手首にある正中神経が圧迫される手根管症候群など、末梢神経の障害でも手指のしびれが起こります。日本整形外科学会も、手指のしびれには頚椎症性神経根症・脊髄症だけでなく、手根管症候群や肘部管症候群など多くの原因があるとしています。日本オフィス協会
しびれる指だけで自己診断せず、症状が続く場合には診察を受けましょう。
頚椎症で腕が痛くなるのはなぜ?
頚椎症性神経根症では、加齢による椎間板の膨隆や骨棘などの変化によって、腕へ向かう神経根が圧迫・刺激されることで痛みやしびれが起こります。日本オフィス協会
そのため、問題がある場所は首でも、症状を感じる場所は肩や腕、手になることがあります。
「腕が痛いから腕の筋肉だけを揉めばよい」とは限らないということです。
上を向くと腕が痛い・しびれるのはなぜ?
頚椎症性神経根症では、首を後ろへ反らすことで腕の痛みやしびれが強くなる場合があります。
日本整形外科学会でも、上を見る、うがいをするなど首を後ろへ反らす動作で症状が増強することがあるとしています。日本オフィス協会
このような症状がある場合には、痛みやしびれを我慢して何度も首を後ろへ反らす必要はありません。
また、自分で首を強く回したり無理にストレッチしたりして症状が強くなる場合には中止しましょう。
ジェットコースターで手がしびれるのは頚椎症?
今回最も表示回数が多かった検索が「ジェットコースター 手が痺れる」です。
ジェットコースターに乗ったときに手がしびれたからといって、それだけで頚椎症性神経根症とは判断できません。
手のしびれには頚椎の神経根だけでなく、脊髄、末梢神経、内科的な病気などさまざまな原因があります。日本オフィス協会
一時的なしびれがすぐに消失した場合と、乗車後も長時間続いている場合では意味も異なります。
特に、ジェットコースターなど首へ急激な力が加わる可能性のある乗り物のあとから、首の強い痛み、腕や手のしびれ、筋力低下などが続いている場合には医療機関へ相談してください。
すでに頚椎の病気を診断されている方については、乗車してよいか自己判断せず、担当医の指示や施設の利用基準に従いましょう。
頚椎症性神経根症と頚椎症性脊髄症の違い
名前が似ていますが、頚椎症性神経根症と頚椎症性脊髄症では障害される場所が異なります。
頚椎症性神経根症は、脊髄から枝分かれして腕へ向かう神経根が圧迫・刺激されることで、主に肩から腕、手指に症状が現れます。日本オフィス協会
一方、頚椎症性脊髄症では脊髄そのものが圧迫されます。
脊髄症では、手足のしびれだけでなく、ボタンを留めにくい、箸を使いにくい、文字を書きにくい、脚がもつれる、階段で手すりが必要になるなど、手の細かな動作や歩行にも問題が現れることがあります。日本オフィス協会
ここは非常に重要な違いです。
両腕がしびれる場合は注意した方がいい?
片腕だけではなく両腕や両手に症状がある場合も、原因は一つではありません。
特に、両手のしびれに加えて、ボタンを留めにくい、箸が使いにくい、字を書きにくい、歩くと脚がもつれるなどの症状がある場合には、頚椎症性脊髄症など脊髄の障害を確認する必要があります。日本オフィス協会
脊髄障害では、進行すると脱力や麻痺、感覚障害、排尿・排便障害などが現れることもあります。日本オフィス協会
このような症状がある場合には整骨院だけで様子を見ず、整形外科を受診してください。
頚椎症性神経根症の原因は?
主な背景となるのは加齢に伴う頚椎の変化です。
椎間板の膨隆や骨棘などによって、神経根が通る部分が狭くなり、神経根が圧迫・刺激されることで症状が現れます。日本オフィス協会
現在の記事では「不良姿勢」「うつ伏せ寝」「重い物を持つこと」などを発症原因として強く説明していますが、これらだけで頚椎症性神経根症になると断定するのは避けます。
姿勢や動作によって症状が変化することはありますが、頚椎の加齢変化と症状の関係を分けて考えることが大切です。
頚椎症性神経根症は自然に治る?
頚椎症性神経根症は、自然経過で症状が改善することがあります。
日本整形外科学会も基本的には自然治癒する疾患としていますが、改善まで数か月以上かかることも少なくないと説明しています。日本オフィス協会
ただし、これはすべての「頚椎症」が放置して自然に治るという意味ではありません。
頚椎症性脊髄症では、手の細かな動作や歩行に支障が出る場合には手術治療が選択されることがあります。日本オフィス協会
神経根症と脊髄症を区別して考えることが重要です。
頚椎症性神経根症の治し方は?
症状の程度によって治療方法は異なります。
神経根症では、症状を悪化させる首を後ろへ反らす動作を避けることや、状態によって頚椎牽引、消炎鎮痛薬などが用いられることがあります。症状が強い場合でも、まず保存的治療が行われることが一般的です。日本オフィス協会
一方、著しい筋力低下がある場合や、強い痛みによって仕事や日常生活が大きく制限される場合には、手術が検討されることがあります。日本オフィス協会
自分で首を強く揉んだり、大きく回したりして治そうとするのではなく、症状に合った対応を選びましょう。
頚椎症性神経根症でしてはいけないことは?
すべての人に共通する「絶対にしてはいけない動作」が多数あるわけではありません。
ただし、首を後ろへ反らしたときに腕の痛みやしびれが明らかに強くなるのであれば、繰り返しその動きを行う必要はありません。
また、症状を改善させようとして首を勢いよく回す、強くひねる、痛みを我慢してストレッチするなどは避けましょう。
症状が強い場合には、自己流で首を動かし続けるより医療機関で状態を確認してください。
頚椎症性神経根症は何科へ行けばいい?
首から肩・腕・手にかけて痛みやしびれが続く場合には、まず整形外科が受診先になります。
診察では、症状の出ている場所、筋力、感覚、反射などを確認し、必要に応じてレントゲンやMRIなどの画像検査が行われます。日本オフィス協会
手のしびれだけの場合でも、頚椎のほかに末梢神経など複数の原因が考えられるため、症状が続いている場合には原因を確認しましょう。日本オフィス協会
早めに病院へ行った方がよい症状
腕や手のしびれだけでなく、筋力が明らかに低下してきた場合には早めに整形外科へ相談してください。
特に、
- 物を頻繁に落とすようになった
- ボタンを留めにくくなった
- 箸が使いにくくなった
- 文字を書きにくくなった
- 両手・両腕に症状がある
- 歩くと脚がもつれる
- 階段で手すりが必要になった
- 手足に力が入りにくくなっている
などがある場合には、頚椎症性脊髄症など脊髄の障害も考える必要があります。日本オフィス協会
「肩こりがひどくなっただけ」と自己判断せず、医療機関で確認してください。
鍼灸整骨院かまたきでの対応
鍼灸整骨院かまたきでは、首から腕・手に痛みやしびれがある場合、最初から「筋肉が硬いから」「姿勢が悪いから」と原因を決めつけることはありません。
症状が出る場所、首の動きとの関係、左右差、筋力低下の有無、日常生活で困っている動作などを確認します。
筋肉の緊張や身体の動かしにくさなどに対して、状態に応じて手技や鍼などを補助的に検討することがあります。ただし、鍼や整体によって神経根や脊髄の物理的な圧迫そのものを取り除けるわけではありません。
筋力低下が進んでいる、両手に症状がある、手の細かな動作が難しい、歩行に異常があるなど、神経や脊髄の障害が疑われる場合には、当院での施術を優先せず整形外科への受診をご案内します。
FAQ
頚椎症性神経根症とは何ですか?
加齢などによる頚椎の変化によって、脊髄から腕へ向かう神経根が圧迫・刺激され、肩から腕、手指などに痛みやしびれが現れる状態です。
頚椎症で腕が痛くなるのはなぜですか?
頚椎から肩・腕・手へ向かう神経根が圧迫・刺激されることで、問題のある場所が首でも肩や腕、手などに痛みやしびれを感じることがあります。
親指や人差し指のしびれは頚椎が原因ですか?
頚椎の神経根が関係して親指や人差し指にしびれが現れることはあります。ただし、手根管症候群など末梢神経の障害でも手指のしびれが起こるため、しびれる指だけで原因を判断することはできません。
ジェットコースターで手がしびれるのは頚椎症ですか?
ジェットコースターに乗ったときに手がしびれたという症状だけで頚椎症とは判断できません。しびれが続く、首の強い痛みや筋力低下を伴う場合には医療機関へ相談してください。
頚椎症性神経根症は自然に治りますか?
自然経過で改善するケースもありますが、改善まで数か月以上かかることもあります。著しい筋力低下や強い痛みが続く場合には手術が検討されることもあります。
頚椎症性神経根症と頚椎症性脊髄症は何が違いますか?
神経根症では主に肩から腕、手指へ向かう神経根が障害されます。脊髄症では脊髄そのものが圧迫されるため、手指の細かな動作だけでなく、脚や歩行にも症状が現れることがあります。
頚椎症性神経根症は何科を受診すればいいですか?
首から肩・腕・手にかけて痛みやしびれが続く場合には、まず整形外科で相談することをおすすめします。特に筋力低下、両手のしびれ、手の細かな動作や歩行の異常がある場合には早めに受診してください。
まとめ
頚椎症性神経根症では、首の神経根が圧迫・刺激されることで、首だけでなく肩、腕、手指に痛みやしびれが現れることがあります。
親指や人差し指のしびれが頚椎から来る場合もありますが、手根管症候群など別の原因でも同じような症状が起こるため、「しびれる場所」だけで原因を決めることはできません。
また、神経根症では自然経過で改善するケースがありますが、脊髄が圧迫される頚椎症性脊髄症は別に考える必要があります。ボタンを留めにくい、箸を使いにくい、歩くと脚がもつれるといった症状は脊髄症でみられることがあります。日本オフィス協会
首から腕への痛みや手のしびれが続いている場合には、自己流のストレッチやマッサージだけで長期間様子を見ず、まず原因を確認することが大切です。

