寝付けない・寝てもすぐ目が覚める・夜中に目覚めると寝れないなどは早期の対策が必要

  • 2025年5月28日
  • 2025年5月28日
  • 不眠症
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現代社会では、ストレスやライフスタイルの変化、またデジタル機器の普及などにより、睡眠に悩みを抱える人が増えています。その中でも特に多いのが「入眠困難(寝つきが悪い)」「中途覚醒(夜間に何度も目が覚める)」「早朝覚醒(朝早くに目が覚め、その後眠れない)」の三つです。本記事では、それぞれの症状の特徴や原因を整理し、自宅でできる対策から必要に応じた医療機関・専門家への相談まで、幅広く解説します。

1. 入眠困難(寝つきが悪い)

1-1. 特徴

・ベッドに入っても30分以上眠れない

・ベッドを変えても改善しない

・布団に入ると不安や焦燥感が高まる

1-2. 主な原因

生活リズムの乱れ

・不規則な就寝・起床時間

・昼夜逆転やシフト勤務

精神的ストレス

・仕事や人間関係の悩み

・将来への不安

カフェイン・アルコールの過剰摂取

・夕方以降のコーヒー・紅茶

・アルコールが眠りの質を低下

就寝前のブルーライト

・スマホ・タブレット・PCの長時間使用

・メラトニン分泌の抑制

1-3. 対策

一定の起床時間を守る

毎朝同じ時刻に起きることで体内時計が安定し、夜の眠気もリズム化されます。

就寝前のリラックス習慣

軽いストレッチや深呼吸、ぬるめの入浴(38~40℃を20分程度)で副交感神経を優位に。

ブルーライト対策

就寝1時間前からはスマホ・PCを避け、読書や瞑想、アロマなど代替行動を。

環境の最適化

室温は18~22℃、湿度50~60%を目安に。遮光カーテンで光を遮断し、耳栓やアイマスクも有効です。

2. 中途覚醒(夜間の途中覚醒)

2-1. 特徴

  • 夜中に何度も目が覚める
  • トイレや音、温度変化で起きやすい
  • 一度目が覚めると再度眠るのが困難

2-2. 主な原因

  1. 加齢に伴う睡眠構造の変化
    • ノンレム睡眠(深い眠り)が減少
    • 睡眠周期が浅く短くなる
  2. 生理的要因
    • 頻尿(前立腺肥大や更年期障害)
    • 腰痛や関節痛、夜間のむくみ
  3. 精神的要因
    • 心配事や悩みで目が覚める
    • 眠りの質に対する過度な不安

2-3. 対策

  • トイレ対策
    寝る前の水分摂取は控えめに。必要なら就寝1時間前にトイレを済ませる。
  • 就寝中の負担軽減
    寝具を見直し、腰や首をサポートするマットレス・枕を使用。むくみ対策には足枕や軽いマッサージも効果的。
  • 環境の一定化
    エアコンのタイマー設定、寝室内の温度・湿度計を設置し、快適ゾーンをキープ。防音カーテンや布団の下に防音マットを敷くのも手。
  • リラクゼーションの再導入
    目が覚めたときにイライラせず、軽いストレッチや深呼吸、心地よい音楽(ホワイトノイズ)を流して再入眠をサポート。

3. 早朝覚醒(朝早くの覚醒)

3-1. 特徴

  • 予定より2時間以上早く目が覚める
  • その後眠れず、日中の眠気や疲労感が強い
  • 特にうつ病や更年期障害で起こりやすい

3-2. 主な原因

  1. 心理的・精神的問題
    • うつ病、慢性ストレス、PTSDなど
  2. ホルモンバランスの変化
    • 更年期障害に伴うエストロゲン・プロゲステロンの乱れ
    • 高齢者のメラトニン分泌減少
  3. 昼夜リズムの誤差
    • 朝方型の体内時計(早起きが習慣化)
    • 夜勤明けや時差ボケによるリズム崩壊
  4. 生活要因
    • 就寝時間の長期的な変動
    • 日中の活動不足(運動・日光浴不足)

3-3. 対策

  • 朝日を浴びる
    起床後15~30分以内に日光を浴びると、体内時計がリセットされ、夜の寝つきも改善。
  • 規則的な運動習慣
    有酸素運動(ウォーキング・ジョギング等)を週3回、各30分以上行うことで深い眠りが増加。
  • 就寝前の食事管理
    カフェイン・アルコールは控え、就寝3時間前以降の重い食事は避ける。消化に負担をかけない軽食なら可。
  • 専門機関への相談
    早朝覚醒が長期化し、日中生活に支障をきたす場合は、精神科・心療内科での認知行動療法(CBT-I)や薬物療法を検討。

4. 共通して効果的なセルフケア

  1. 睡眠記録(睡眠日誌)の活用
    時間・質・起床回数を記録し、原因分析と対策効果の検証に役立てる。
  2. カフェイン・アルコール・ニコチンの節制
    カフェインは夕方以降、アルコールは寝酒とせず、ニコチンも睡眠を浅くするため夜の喫煙は控える。
  3. リラクゼーション法の習慣化
    瞑想、ヨガ、マインドフルネスなどを継続的に実践し、ストレス耐性を向上。
  4. 専門家によるサポート
    セルフケアで改善が見られない場合は、専門クリニックや睡眠外来へ。認知行動療法(CBT-I)は保険適用もあり、効果が高い。

おわりに

入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒は、それぞれ原因や対策が異なるため、自身の症状を正しく把握し、適切な対策を講じることが大切です。まずは生活習慣の見直しや環境調整、リラクゼーション習慣の導入などのセルフケアから始め、必要に応じて医療機関や専門家のサポートを受けることで、質の高い睡眠を取り戻しましょう。良質な睡眠は、日中の集中力や免疫力、精神的な安定にも大きく寄与します。ぜひ、本記事を参考に、自分に合った方法で快眠を目指してください。

鍼灸整骨院かまたき