人間には、寝ている間に傷ついた細胞を修復する機能が備わっています。
日々の疲れである腰痛や肩こり、目の疲れなどは、寝ている間に細胞の修復が行われているため、寝起きは本来、身体が軽く元気がみなぎっている状態のはずです。
しかし、「寝起きに腰が痛くなる」と言う人がいます。
休息しているはずの寝起きで毎日毎日腰に痛みが出てしまうと、『睡眠』そのものが悩みの種になってしまいますね。
寝起きに腰が痛くなる原因の1つに『反り腰』が考えられます。
ここでは、睡眠と反り腰の関係について解説していきます。
反り腰ってなに?
反り腰とは、立っている姿勢を維持するための筋肉が弱い影響から、背中が後ろに反ってしまう姿勢を言います。
背骨の反りが強いことで身体にかかる負担が大きく、肩こりや腰痛、血行の悪さや冷えなど、さまざまな体調不良の原因になります。
立っている姿勢を支える主筋肉
- 重い頭を支える、頚部筋・・・首肩の筋肉
- 背骨を支える、脊柱起立筋・・・背中の筋肉
- 腰を支える、大腿二頭筋…太もも後ろ側の筋肉
- 立ち姿勢を維持する、ひらめ筋・・・ふくらはぎの筋肉
反り腰になるとどうなる?
反り腰の姿勢は、持続的な負荷が骨盤にかかっているため、慢性腰痛を抱えている人が多いです。
また、慢性的な肩こりに悩んでいる方も反り腰が影響している場合があります。
その他、多くの女性が気にしている見た目の印象にも影響を与えます。
・ぽっこりお腹
・お尻の大きさ
・お尻が耐れる
・太ももの張り・太さ など
これらの悩みの多くに反り腰の影響が考えられます。
その他、血行不良による冷えやバランスの悪さによる疲れなど、様々な症状の原因に反り腰が影響しています。
反り腰と睡眠の関係
寝付きが悪い人、睡眠時間をしっかり確保しても疲れが抜けない人など睡眠障害を抱えている人は、もしかしたら反り腰が原因になっているかもしれません。
反り腰の人は、寝ている姿勢が腰に負荷がかかっています。
腰がアーチのように反っているので、身体を支えるため、寝ているときでも腰の筋肉は常に緊張状態です。そのため、睡眠中に筋肉の修復を行うことができず、寝起きに痛みや疲労を感じることがあります。
反り腰が影響していると考えられる症状
- 寝付きが悪い
- 目覚めが悪い
- 夜中途中で目が覚める
- いびきがうるさい
- 寝起きがスッキリしない
- 眠りが浅い など。
反り腰による仰向け寝への影響
通常、仰向け寝た場合、体重の40~50%の重みが腰にかかっています。
反り腰の人は寝る姿勢でも腰が反っているため、マットレスと腰の間にすき間ができます。そのため、接地している背中やお尻の筋肉にかかる負担が大きく、腰痛の原因になります。
反り腰によるうつ伏せ寝への影響
うつ伏せ寝の姿勢は腰の反りが大きくなるため、長時間同じ姿勢で寝ることで反り腰の症状がさらに進行してしまう可能性があります。
反り腰さんにお勧めの寝姿勢
睡眠の質を改善するには反り腰を解消することが望ましいのですが、そう簡単に治せるものではありません。
しかし、入眠時の姿勢を少し気をつけ身体への負担を軽く軽くすることで、寝付きが良くなる可能性があります。
横向き寝
背中を丸めることができる横向きの姿勢は、反り腰による腰への負担を軽くすることができます。
また、膝の間にクッションを挟んだり抱き枕を抱えて寝ることで、下になっている半身の負担を軽減することができます。
仰向けで寝る場合は対策をしましょう
「仰向けでなければ寝付けない」という方は、膝の下にバスタオルのようなものを挟むことで腰への負担を減らすことができます。
仰向けで寝るとき足が真っ直ぐ伸びたままだと、骨盤が足の方に引っ張られ、腰の反りが強くあらわれてしまいます。そこで、足を軽く曲げることで反りを解消し腰への負担を軽減することができます。
寝る前のストレッチで反り腰を改善しよう!
反り腰の方は骨盤の歪みによる影響から、腰や太ももなどの筋肉が硬くなっていることが多いです。
いくら寝姿勢に気を付けていても、筋肉が硬いことには反り腰は改善されません。
反り腰を改善するには、以下の5つのポイントを意識して行いましょう。
① 背骨の動きをしなやかにする
② 太ももの前側を伸ばす
③ 股関節の可動域を広げる
④ お尻の筋肉を伸ばす
⑤ ふくらはぎの筋肉を柔らかくする
本来、真っすぐであるはずの骨盤が前傾することで反り腰が起こります。
反り腰になってしまう1番の要因は、筋肉が弱いことではありません。筋肉が硬いことです。
筋肉が硬いことで、股関節の可動域が狭くなり、代償動作として反り腰の姿勢になります。
腹筋をはじめ、体幹が弱いことも原因として考えられますが、まずは筋肉を柔らかくしましょう。
反り腰を鍼灸整骨院かまたきで治す
みなさんの身体を診させていただいていると、実は大半の方が反り腰です。でも、多くの方がその認識がありません。反り腰の状態は、軽度~重度まで人によって様々です。
反り腰は、背筋が伸びていて一見姿勢が良さそうなのでみなさん自分が反り腰であるという認識が無いのです。
睡眠障害を抱えている人は一度、自分の身体が反り腰ではないかチェックしてみることをお勧めします。
反り腰を改善することで、寝付きの悪さや寝起きの痛みを解消することができます。
Q・反り腰はどのくらいで治りますか?
2か月~半年を目安に。
軽度でしたら週に1回の施術を2か月ほど続けていただくことで改善されていきます。
痛みが強くあらわれるほどの反り腰では、痛みを取り除く施術を行ったのち、反り腰を改善していくことになるのでもう少し期間が必要です。半年は根気よく続けましょう。
整体と並行して自宅でトレーニングを頑張っていただくとさらに早期改善が望めます。
Q・反り腰は整体で治りますか?
治します。
反り腰は、骨盤の歪みが影響していることが多いです。
整体では、骨盤の歪みを中心に改善していきます。さらに、腰・お尻・太もも・背中などの筋肉を柔らかくしていく施術と、関節の可動域を広げる施術を行うことで腰にかかる負担を減らします。最後に、正しい姿勢をキープする筋肉を鍛え、反り腰の再発を防ぎましょう。