
「胸の真ん中や胸骨の横を押すと痛い」「深呼吸や咳をすると肋骨のあたりが痛む」「身体をひねると胸がズキッとする」といった症状はありませんか?
このような胸の痛みの原因の一つに肋軟骨炎があります。肋軟骨炎は、肋骨と胸骨をつなぐ肋軟骨の周辺に痛みが生じる状態で、胸を押したときの痛みや、深呼吸・咳・くしゃみ・上半身の動作などで痛みが強くなることがあります。多くは時間の経過とともに改善しますが、数週間から数か月続く場合もあります。
この記事では、肋軟骨炎の症状・原因・治し方・治るまでの期間・何科を受診すればよいのかに加えて、湿布、温める・冷やす、ストレッチ、仕事を休む必要があるのかまで詳しく解説します。
ただし、胸の痛みには心臓や肺などの病気が隠れていることがあります。「押すと痛いから肋軟骨炎」と自己判断せず、初めて経験する強い胸痛、突然の胸痛、息苦しさ、冷や汗などがある場合には、医療機関での評価を優先してください。
肋軟骨炎とは?
肋骨の前方には肋軟骨と呼ばれる軟骨部分があり、胸の中央にある胸骨につながっています。肋軟骨炎(Costochondritis)は、この肋軟骨と胸骨がつながる周辺に痛みが生じる状態です。
胸の前側や胸骨の横に痛みを感じることが多く、1か所だけでなく複数の肋骨周辺が痛むこともあります。胸壁の動きに伴って症状が変化しやすいことも特徴です。
肋軟骨炎の症状
代表的なのは胸の前側の痛みや圧痛です。胸骨の横や肋骨の付け根を押すと普段感じている痛みが再現される、深呼吸すると痛い、咳やくしゃみで痛い、上半身をひねると痛い、腕を大きく動かすと痛い、横になったり寝返りをしたりすると痛い、といった症状がみられることがあります。
痛み方は鋭い痛みだけとは限らず、うずくような痛みや圧迫されるような感覚として現れることもあります。また、肋軟骨炎の痛みが腕や肩の方向へ広がることもあるため、症状だけで心臓などの病気と完全に区別することはできません。
肋軟骨炎の原因
「肋軟骨炎 原因」は実際に多く検索されていますが、肋軟骨炎では原因を一つに特定できないことも少なくありません。関連する要因として、胸部への外傷、重い物を持つなど上半身への負荷、繰り返しの動作、強い咳などが挙げられています。
例えば、普段行わない筋力トレーニングをした、重い物を繰り返し運んだ、スポーツで上半身を繰り返し使った、風邪などで激しい咳が続いたといった後に症状が出る場合があります。ただし「この動作をしたから必ず肋軟骨炎になる」というものではありません。
交通事故や転倒、スポーツで胸を強く打った後から痛む場合には、肋軟骨炎だけでなく肋骨骨折など他の外傷も考える必要があります。強い外傷後の胸痛や呼吸困難がある場合には、整骨院で判断せず医療機関で検査を受けてください。
ストレスで肋軟骨炎になる?
「肋軟骨炎 原因 ストレス」という検索もあります。ストレスが痛みの感じ方や筋肉の緊張などに影響する可能性はありますが、「ストレスによって肋軟骨に炎症が起こる」と単純に説明できるものではありません。
ストレスが多い時期に胸が痛くなったとしても、すぐに「ストレスや自律神経が原因」と判断せず、胸痛として必要な評価を受けることが重要です。
肋軟骨炎の治し方
肋軟骨炎は自然に改善していくことが多く、治療の中心は痛みを和らげながら、症状を悪化させている負荷を一時的に減らすことです。
痛みを我慢しながら腕立て伏せやベンチプレス、重い荷物を持つ作業、胸へ強い負荷がかかるスポーツなどを繰り返す必要はありません。一方で、すべての活動を長期間中止する必要があるとも限りません。何をすると痛みが強くなるのかを確認し、その動作や負荷を一時的に調整します。
症状によっては医師の判断で鎮痛薬や抗炎症薬などが使用されます。一般的な対応で改善しない強い症状では、局所麻酔薬やステロイド注射などが検討される場合もあります。
肋軟骨炎に湿布は使える?
Search Consoleでも「肋軟骨炎 湿布」が検索されています。
湿布などの外用鎮痛薬は、痛みを和らげる目的で使用されることがあります。ただし、湿布を貼れば肋軟骨炎そのものが治るという意味ではありません。Mayo Clinicもセルフケアとして外用の鎮痛剤を選択肢の一つに挙げています。
製品によって成分や使用上の注意が異なるため、説明書に従って使用してください。皮膚のかぶれなどが出た場合には使用を中止し、持病がある方や他の薬を使用している方は医師・薬剤師へ相談しましょう。
肋軟骨炎は温める?冷やす?
「炎症だから必ず冷やす」と決める必要はありません。温めて楽になる人もいれば、冷やすことで一時的に痛みが楽になる人もいます。Mayo Clinicでも温熱と冷却の両方がセルフケアとして紹介されています。
どちらも肋軟骨炎を直接治す方法というより、痛みを一時的に和らげる目的で利用します。冷却する場合は氷などを直接皮膚へ長時間当てず、温熱器具を使用する場合も低温やけどに注意してください。
肋軟骨炎のストレッチ
「肋軟骨炎 ストレッチ」も検索されています。症状が落ち着いている場合には、胸周辺の軽いストレッチが役立つことがあります。Mayo Clinicも理学療法の選択肢として胸部の穏やかなストレッチを挙げています。
壁やドア枠に前腕を当て、身体を少し前へ移動させて胸の前側を軽く伸ばします。痛みを我慢して大きく伸ばす必要はなく、「気持ちよく伸びる」程度にしてください。
肩をゆっくり後ろへ回したり、痛みのない範囲で上半身を動かしたりする方法もあります。ストレッチによって胸の痛みが明らかに強くなる場合には中止してください。
肋軟骨炎で仕事は休むべき?
「肋軟骨炎 仕事休む」「肋軟骨炎 仕事」という検索もあります。
肋軟骨炎だから必ず仕事を休まなければならないわけではありません。仕事の内容と症状の程度によって判断します。
デスクワークなどで症状がほとんど悪化しない場合には、姿勢を変えたり休憩を入れたりしながら仕事を続けられる場合があります。一方、重い物を繰り返し持つ、腕を大きく使う、胸部へ負荷がかかる作業などで痛みが明らかに悪化する場合には、作業内容の変更や一時的な休養を検討します。肋軟骨炎では症状を悪化させる活動を避けたり調整したりすることが推奨されています。
仕事を休む期間を「○日」と一律に決めることはできません。強い痛みが続いて仕事に支障が出ている場合には、医療機関で診断を受け、仕事内容についても相談してください。
肋軟骨炎はどのくらいで治る?
回復期間には個人差があります。数週間程度で改善する場合もありますが、数か月続くこともあります。
そのため「1週間で治る」「施術を○回受ければ治る」と一律には言えません。症状が長期間続く、一度良くなっても繰り返す、以前とは違う痛みが出てきた場合には、本当に肋軟骨炎なのかを含めて医療機関で再評価を受けることも重要です。
肋軟骨炎と肋間神経痛の違い
肋軟骨炎では、胸骨付近の肋軟骨周辺に圧痛があり、深呼吸や上半身の動きなどで痛みが変化することがあります。
一方、「肋間神経痛」は肋間神経の走行に沿って現れる痛みを表す言葉で、胸から背中にかけて帯状に痛む、ピリピリする、電気が走るように感じるなどの症状がみられることがあります。
ただし、痛み方だけで自分で正確に区別することはできません。
肋軟骨炎とティーツェ症候群の違い
肋軟骨炎と似た状態にティーツェ症候群があります。大きな違いの一つが腫れで、ティーツェ症候群では痛む肋軟骨周辺に局所的な腫れがみられることがあります。一般的な肋軟骨炎では、目立った腫れを伴わないことが多いとされています。
胸の一部が明らかに腫れている、赤くなっている、発熱しているといった場合には、自分で肋軟骨炎と判断せず医療機関へ相談してください。
肋軟骨炎は何科を受診する?
胸の痛みがあり、肋軟骨炎かもしれないと思った場合は、まず内科や整形外科などの医療機関で相談してください。特に初めて感じる胸痛では、肋軟骨炎だけでなく心臓や肺などが原因となっている可能性も考える必要があります。
診察では痛む場所や押したときの痛み、身体を動かしたときの変化などを確認し、必要に応じて心電図や胸部X線などの検査が行われます。これらは肋軟骨炎そのものを画像で確認するというより、胸痛を起こす他の病気を除外するために行われることがあります。
突然の強い胸痛、強い息苦しさ、冷や汗、意識の異常などがある場合は、診療科を迷って様子を見るのではなく、救急要請を含め速やかな対応を検討してください。
肋軟骨炎はどうやって診断する?
肋軟骨炎を直接確定する専用の血液検査や画像検査があるわけではありません。医療機関では症状、痛む場所、圧痛、身体を動かしたときの変化などを確認し、必要に応じて心電図や胸部X線などの検査を行います。
これらの検査は「肋軟骨炎を画像で見つける」というより、心臓・肺・骨折など他の胸痛の原因を除外する目的で行われる場合があります。
胸を押して痛ければ肋軟骨炎?
肋軟骨周辺を押して普段と同じ痛みが再現されることは肋軟骨炎を考える材料になります。しかし、圧痛だけで自己診断することはできません。
特に初めての胸痛や原因不明の胸痛については、重大な病気を除外することが重要です。NHSも原因不明の胸痛について医療評価を受けるよう案内しています。
すぐに病院へ行った方がいい胸の痛み
肋軟骨炎自体は多くの場合緊急性の高い病気ではありませんが、胸痛には心筋梗塞、肺塞栓症、気胸、大動脈の病気など緊急性の高い原因もあります。
特に、突然始まった強い胸痛、胸を締め付けられる・圧迫されるような痛み、腕・首・顎などへ広がる痛み、強い息苦しさ、冷や汗、吐き気、めまい・意識の異常、血を伴う咳などがある場合には、肋軟骨炎だと思って様子を見ず、救急要請を含め速やかな対応を検討してください。
鍼灸整骨院かまたきで対応できる範囲
胸の痛みがある場合、最初から「肋軟骨炎」「筋肉が硬いことが原因」と決めつけることはありません。特に初めての胸痛、突然の強い痛み、息苦しさ、冷や汗などを伴う場合には、整体や鍼灸より医療機関での評価を優先します。
医療機関で肋軟骨炎と診断され、緊急性の高い病気や骨折などが除外されている場合には、胸・肩・背中周辺の筋肉の緊張、肩や胸郭周辺の動き、仕事やスポーツによる負担などを確認します。そのうえで、状態に応じて周囲の筋肉への施術、無理のない運動やストレッチなどを検討します。
鍼治療についても、肋軟骨の炎症そのものを治すと断定することはできません。周辺の筋肉の緊張や痛みなどに対する補助的な方法として検討し、胸痛の原因確認が必要な場合には医療機関での診察を優先します。
まとめ
肋軟骨炎は、肋骨と胸骨をつなぐ肋軟骨周辺に痛みが生じる状態です。胸を押すと痛い、深呼吸や咳・くしゃみで痛い、上半身を動かすと痛いといった症状がみられることがあります。
原因を特定できないことも多いものの、胸部への負荷、繰り返しの上半身動作、強い咳などが関連する場合があります。治療では痛みを悪化させる活動を調整し、必要に応じて鎮痛薬、外用薬、温冷療法、軽いストレッチなどが用いられます。仕事についても一律に休むのではなく、症状と仕事内容に合わせて負荷を調整することが重要です。
多くは時間とともに改善しますが、胸痛を自分だけで肋軟骨炎と判断することはできません。突然の強い胸痛、息苦しさ、冷や汗などがある場合には、整体やストレッチを行う前に速やかに医療機関へ相談してください。
FAQ
肋軟骨炎とは何ですか?
肋骨と胸骨をつなぐ肋軟骨周辺に痛みが生じる状態です。胸を押したときや深呼吸、咳、上半身の動作などで痛みが強くなることがあります。
肋軟骨炎の原因は何ですか?
原因を特定できないことも多いですが、胸への外傷、上半身の繰り返し動作、重い物を持つ作業、強い咳などが関連する場合があります。
肋軟骨炎はどうやって治しますか?
痛みを悪化させる活動を一時的に減らし、必要に応じて鎮痛薬や外用薬、温冷療法などで症状を和らげます。多くは時間の経過とともに改善します。
肋軟骨炎にストレッチは有効ですか?
症状が落ち着いている場合には、胸周辺の軽いストレッチが役立つことがあります。痛みを我慢して強く伸ばす必要はなく、痛みが増す場合は中止してください。
肋軟骨炎に湿布を使ってもいいですか?
外用鎮痛薬を痛みの軽減目的で使用することがあります。ただし、湿布によって肋軟骨炎そのものが治るという意味ではありません。製品の使用方法や注意事項に従ってください。
肋軟骨炎で仕事は休んだ方がいいですか?
必ず休む必要があるわけではありません。仕事で痛みが悪化する場合には作業内容を変更したり、一時的に休養したりすることを検討します。強い症状が続く場合には医療機関へ相談してください。
肋軟骨炎はどのくらいで治りますか?
数週間程度で改善する場合もありますが、数か月続くこともあります。回復期間には個人差があるため、一律に何日で治るとは言えません。
胸を押して痛ければ肋軟骨炎ですか?
肋軟骨周辺の圧痛は肋軟骨炎を考える材料になりますが、それだけでは診断できません。初めての胸痛や強い胸痛では医療機関で他の病気を除外することが重要です。
肋軟骨炎は温めるのと冷やすのはどちらがいいですか?
温めて楽になる場合も、冷やして楽になる場合もあります。どちらも主に痛みを一時的に和らげる目的で利用し、皮膚を傷めないよう注意してください。
肋軟骨炎は整骨院で施術できますか?
胸痛の原因が分からない場合は、まず医療機関での評価が優先です。肋軟骨炎と診断され、重篤な病気が除外されている場合には、周辺の筋肉や身体の動きに対する施術を検討することがあります。
肋軟骨炎は何科に行けばいいですか?
胸の痛みがある場合には、内科や整形外科などの医療機関で相談してください。特に初めての胸痛や強い胸痛では、心臓や肺など他の病気を除外することが重要です。

