![style=aspect-ratio:1.5044247787610618;width:495px;height:auto](https://kamataki-seikotsu.com/wp-content/uploads/2024/11/『噛み合わせの悪さ』から来る『肩こり』について.jpg)
『噛み合わせの悪さ』が『肩こり』の原因となる場合があることをご存じですか?
一見、関係性のなさそうな両者の症状ですが、噛むときに使う顎、首の筋肉は肩の筋肉とつながっているため、この2つの症状には深い関係性があります。
今回はそんな『噛み合わせ』と『肩こり』の関係性についてセルフチェックや予防方法も併せてご紹介していきます。
『噛み合わせの悪さ』が『肩こり』を引き起こす理由
肩を支える筋肉と顎を動かす筋肉はつながっているため、噛み合わせの悪さにより顎の筋肉が疲労すると、連鎖的に肩の筋肉も疲労し肩こりの症状を引き起こします。
人間の噛む力はおおよそ男性で70キロ、女性で40キロ程度と言われており、噛む強さは体重に比例していると言われています。
また、噛む力は生活習慣による影響が大きく、より硬い物を食べる習慣のある人や、歯を食いしばって運動する習慣のある人はさらに強いと言われています。
なぜ噛み合わせが悪いと顎が疲れるの?
噛み合わせが悪いと食べ物をうまくかみ砕けないために余計な力を必要とするので顎が疲れやすくなります。
食事のとき、顎に負担をかけずに食べ物を噛む力は30%程度の力が理想と言われています。
しかし、噛み合わせが悪い人は30%の力では食べ物をうまく噛み砕くことができないため、より強い力で噛まなければなりません。
また、左右どちらか一方のみで噛む癖がある人は、よく使う方の歯だけがすり減ってしまい肉など硬い物を噛み切ることが難しくなるため、より強い力を使わなければならなくなります。
噛み合わせの悪さによる顎の疲労は顔の歪みに繋がり、やがては肩こりに繋がります。
噛み合わせが悪くなる理由
そもそも、なぜ噛み合わせが悪くなるのでしょうか?噛み合わせが悪い人には以下のような要因が考えられます。
- 歯並びが悪い
- 食事中の姿勢が悪い
- 左右のどちらか一方のみで噛む癖がある
- 睡眠中の歯ぎしり
- 無意識に食いしばりをしている
もともとの歯の大きさや生え方などは歯医者さんで治療してもらう必要がありますが、その他の理由は自分自身の生活を見直したり意識を変えることでで改善することが可能です。
噛み合わせのセルフチェック
自分の歯のバランスはどうでしょう。以下の症状が当てはまった方は、噛み合わせが悪い可能性があるので、ぜひチェックしてみてください。
【 見た目 】…鏡の前で『イー』をして見てみましょう
・正面から顔を見た時、左右のバランスが同じか?
・上の歯と下の歯の中心がズレていないか?
・口を大きく開けて指が縦に3本入れられるか?
・上の歯が出っ張りすぎたり、下の歯が上の歯より前に出ていないか?
・奥歯をしっかり噛み合わせた状態の時、前歯の上下が離れていないか?
【 動かした感じ 】
・口の中をよく噛む
・部分的に噛みづらい場所がある
・笑った時歯茎が目立つ
・話すとき発音しずらい音がある
・全力で歯を食いしばれない
1つでも当てはまったものがあったら噛み合わせ異常のサインです。
噛み合わせは、もともとの歯の異常など歯科でなければ改善できないものもありますが、筋肉をほぐし骨格を整えることで改善できるできるものもあります。
以下ではセルフケアによって噛み合わせを改善する方法について解説していきます。
噛み合わせの悪さを改善する方法
1・食事中の姿勢を正す
食事中の姿勢の悪さは、食べ物を『噛む・飲み込む・消化する』すべてにおいて悪影響を及ぼします。
特に姿勢が悪いことにより頭の位置が前後や左右にズレていると、頭を支える首の筋肉に偏りが生じ、食べ物を噛むときに筋肉のアンバランスが起こります。
この首の筋肉の疲労が顎の筋肉の疲労に繋がり、やがて噛み合わせの悪さを招きます。
そのため、食事のときは背筋を伸ばし、頭を真っすぐにすることで首に無駄な負荷がかからないので顎の動きもスムーズになり噛み合わせの悪さの改善に繋がります。
2・噛み癖を改善する
利き手や利き足があるように実は歯にも噛み癖があります。
極端にどちらか一方のみを頻繁に使ってしまう癖がある人は、両方をバランスよく使えるよう意識しましょう。
よく使う方の歯はすり減りが大きいため、食べ物の噛んだ時すり潰すことは得意ですが、硬い肉などを噛み切ることが難しいため、より強い力が必要となり顎の負担が大きくなります。
初めのうちは慣れないために、噛みにくさ使いにくさを感じてしまうかもしれませんが、ゆっくりでも意識することが大切です。
噛み癖があることによるデメリット
- よく噛む方の頬が大きくなるなど顔の左右差が目立つ
- よく噛む方のほうれい線のシワが深くなる
- よく噛む方の奥歯のすり減りが大きい
- 使わない方の歯のプラークが溜まりやすい
噛み癖の左右差を無くすためには、日ごろから噛むことを意識して食事を摂ることや、ガムなどを噛んで反対側の顎の筋肉を鍛えることが有効です。
3・歯ぎしり・食いしばりを改善する
無意識に行ってしまっている歯ぎしりや食いしばりも、生活習慣を見直すことで改善することができます。
歯ぎしりや食いしばりの主な原因はストレスや筋肉の緊張と言われています。
ストレスには精神的なストレスと身体的なストレスの2種類があります。
身体的ストレス、いわゆる筋肉の緊張は、ストレッチを行ったり、整体を受けるなどして取りのぞくことができます。身体的ストレスが軽減することでおのずと精神的にもリラックすることができるため、歯ぎしりや食いしばりの症状を減らすことに繋がります。
歯ぎしり
歯ぎしりは寝ている間、無意識に行っているため「改善することは無理なのでは?!」と考える方もいるかと思いますが、セルフケアで対策することは可能です。
セルフケアによるストレッチで顎や首肩周りをはじめ全身の筋肉の緊張をほぐしたり、整体やマッサージなどへ行きプロによって筋肉の緊張を取り除いてもらうことで身体的ストレスが緩和されます。そうすることで相乗効果で心の緊張もほぐれ、安眠にも繋がり歯ぎしりを予防することにつながります。
食いしばり
食いしばりとは、勉強や仕事、家事などに集中しているとき、物事を深く考え込んでいるときに、無意識に奥歯を強く食いしばっていることを言います。
一見何の問題もなさそうですが、日常的に歯を力いっぱい食いしばっていると奥歯が擦り減ったり顎の筋肉が疲労するなど、肩こりを引き起こす問題が発生します。
実は、顎がリラックスしているのは歯の上下が接触していない状態です。
歯の上下がくっついていると顎に負担がかかり筋肉は疲労するため、思い立った時に時々歯の上下がくっついていないか確認してみると良いでしょう。
4・頬杖をつかない
頬杖に限らず、不良姿勢は身体の歪みを引き起こし、やがて肩こりや腰痛などの不調を引き起こします。
普段何気なく行っている動作で身体が歪む姿勢はたくさんあります。
中でも片方の顎にのみ重心がかかる頬杖をつく姿勢は顔の片側にだけ持続的に圧力がかかるため、顎の歪みを生み出します。
顔の歪みは顎の動きに大きな影響を与えるため、頬杖をつく癖がある方はすぐに改善しましょう。
5・首や顎の筋肉をほぐす
首や肩の筋肉と顎の筋肉は近い場所にあるため、首肩の筋肉のコリを取り除くことにより顎の筋肉もほぐれやすくなります。顎の筋肉がほぐれることにより首肩のコリも解消されます。
首や顎の筋肉に疲労を溜めないように、日頃から首肩周りをよく動かしストレッチを行うことが大切です。
以下では噛み合わせに効果的な口の中のストレッチをご紹介していきます。
噛み合わせの悪さを予防するストレッチ
普段動かすことが少ない口の中の筋肉をほぐすことで、顎をスムーズに動かすことができるようになります。
顎の動きがスムーズになり、噛み合わせが良くなると、食事の際首や肩に無駄な負担がかかることが無くなるので肩こりの予防になります。
口の中のストレッチ『ベロ回し』
- 背筋を伸ばし、目をしっかり見開いたまま唇は閉じておく
- ベロで唇の内側の筋肉を外側に押すイメージで、歯の外側を時計回りに1周する
- 逆回りも同じように行う
- 1周当たり3秒くらいのスピードでゆっくり行い、右回り・左回りを各20回~30回程度行う
ベロの元を鍛える『ベロ出し』
- イスに座ったまま背筋を伸ばし、目線はやや斜め上を向き、お腹は反り過ぎないよう腹筋に力を入れる
- ベロを上に向けて突き出し10秒キープ。
- ベロを突き出したまま、下顎を前に軽く出す
- 顎の力を抜き、ベロを下に向け10秒キープ
- ②~④を5回繰り返す
※下顎を前に出すとき、首から喉の筋肉が伸びた感じが出ればOK!!
ベロを鍛える『ベロ押し』
- 舌先を丸め上の歯の裏側に押し付ける
- 舌先に力を入れてそのまま10秒キープ
※思い出した時に何度も行いましょう!
顎の筋肉のストレッチ①
- 上を向いた状態で口を大きくあける
- 口を開けたまま10秒間キープ
- 顔をゆっくり正面に向け口をゆっくり閉じる
顎の筋肉のストレッチ②
- 『イ』の口で歯を噛みしめて硬く盛り上がったところに人差し指と中指を添える
- 顎の力を緩めて2本の指でクルクル回すように顎の筋肉をほぐす
※強く押し過ぎるとかえって負担がかかるため優しく行うこと!
まとめ
噛み合わせの悪さが肩こりの原因になります。
逆を言えば、長年何をしても解消されなかった慢性肩こりが噛み合わせを改善することで解消される可能性があると言うことです。
- 噛み癖を無くす
- 姿勢を正す
- 疲労を残さない
以上3つのポイントを意識することで噛み合わせを改善することができ、同時に肩こりの改善にも繋がります。
顎が疲れやすい人、噛み合わせの悪さを自覚している人、長年首肩のコリでお悩みの人などはぜひ鍼灸整骨院かまたきにご相談ください。