噛み合わせと肩こりは関係ある?顎のだるさ・食いしばり・歯ぎしりの改善方法

  • 2022年8月29日
  • 2026年10月5日
  • 肩こり

「肩こりがなかなか良くならない」「朝起きると顎が疲れている」「仕事中に気づくと歯を食いしばっている」「顎の疲れと一緒に首や肩も重く感じる」

このような症状があると、「噛み合わせが悪いから肩こりが起きているのでは?」と考える方もいるのではないでしょうか。

顎周辺の症状と首・肩の症状が同時にみられることはあります。ただし、「噛み合わせの悪さが肩こりの原因」と一律に判断することはできません。

肩こりには長時間同じ姿勢を続けること、身体活動、仕事環境、ストレスなどさまざまな要因が関係します。一方、顎の痛みや疲れには、顎関節や咀嚼筋の問題、歯ぎしり、食いしばり、日中に上下の歯を接触させ続ける癖などが関係する場合があります。

この記事では、噛み合わせと肩こりの関係、食いしばり・歯ぎしり・TCH、顎関節症、セルフチェック、歯科へ行った方がよい症状、自分でできる対策について解説します。

噛み合わせが悪いと肩こりになる?

「噛み合わせが悪いから肩こりになる」と単純に説明することはできません。

顎を動かす咀嚼筋と首・肩周辺は別々に存在しているわけではなく、食事や会話、頭や首の動きなどに伴ってそれぞれ働いています。

食いしばりなどによって顎周辺の筋肉に負担がかかっている方が、同時に首・肩周辺のこわばりや不快感を感じることはあります。

しかし、肩こりがあるというだけで噛み合わせが原因とは判断できません。

肩こりが続いている場合には、顎だけでなく、仕事、デスクワーク、身体活動、睡眠、ストレスなども含めて考えることが大切です。

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噛み合わせと肩こりを改善するには?

噛み合わせと肩こりが気になる場合、大切なのは「噛み合わせを直せば肩こりも治る」と一つの原因に決めつけないことです。

まず確認したいのは、顎そのものに症状があるのか、首・肩に症状があるのか、それとも両方に症状があるのかという点です。

「顎が痛い」「口が開けにくい」「物を噛むと疲れる」「歯ぎしりで歯がすり減っている」「噛み合わせが気になる」といった場合には、歯科で歯・顎関節・咀嚼筋などの状態を確認してもらいましょう。

一方、「日中に気づくと歯を食いしばっている」「パソコン作業中に上下の歯が触れている」という場合には、食いしばりやTCHがないか確認することも大切です。食事や会話をしていない安静時には、上下の歯を軽く離して顎の力を抜くようにします。

肩こりについては、長時間同じ姿勢を続けない、仕事の途中で身体を動かす、睡眠や運動などの生活習慣を見直すなど、顎とは別に肩こりへの対策を行います。

つまり、「噛み合わせを治して肩こりを治す」のではなく、歯や顎に問題があれば歯科、首や肩に問題があればその状態に合わせて対応するという考え方が重要です。

噛み合わせより「食いしばり」に注意した方がいい場合もある

肩こりと顎の疲れを同時に感じる場合、確認したいのが食いしばりです。

食いしばりは、睡眠中だけでなく、仕事、勉強、家事、運転などに集中している時にも無意識に行っている場合があります。

強く噛みしめている状態が続けば、顎を動かす筋肉などに負担がかかります。

朝起きた時に顎が疲れている、こめかみ周辺が重い、日中に気づくと奥歯を噛みしめているという方は、食いしばりがないか確認してみましょう。

歯ぎしりでも顎が疲れることがある

睡眠中の歯ぎしりによって、朝起きた時に顎や歯が痛い、疲れたように感じることがあります。

日本歯科医師会では、歯ぎしりの原因には複数の要因があり、ストレスのほか、飲酒・喫煙なども代表的な要因として挙げています。

そのため、「歯ぎしり=ストレスだけが原因」と考えるのも適切ではありません。

歯がすり減っている、欠ける、顎が痛むなどの症状がある場合には歯科医院へ相談してください。

噛むと顎が疲れるのは病気?

食事をしていると顎が疲れる、硬いものを噛み続けられない、以前より噛むことがつらくなったという場合には、顎関節や咀嚼筋、歯など複数の原因が考えられます。

食いしばりや歯ぎしりなどによって咀嚼筋に負担がかかっている場合もありますが、「顎の筋肉が硬いだけ」と自己判断するのはおすすめできません。

特に、顎が痛い、口が開けにくい、物を噛むと痛い、片側だけでしか噛めない、歯が痛い、症状が徐々に悪化しているといった場合には、歯科で状態を確認してもらいましょう。

日中に上下の歯が接触していないか確認する

食いしばるほど強い力を入れていなくても、日中に上下の歯を長時間接触させている方がいます。

これはTCH(Tooth Contacting Habit:歯列接触癖)と呼ばれます。

日本歯科医師会では、何もしていない時には上下の歯が離れているのが自然な状態で、TCHでは軽い力でも長時間歯を接触させるため、顎周辺の筋肉に負担がかかると説明しています。

仕事やスマートフォンを見ている時などに、「今、上下の歯が触れていないか?」と時々確認してみるのも一つの方法です。

顎関節症とは?

顎関節症では、

・顎が痛い
・口を開けにくい
・口を開けると音がする
・物を噛みにくい

などの症状がみられることがあります。

日本顎関節学会では、顎関節症の痛みには顎関節そのものの痛みと咀嚼筋の痛みがあり、心理的・社会的ストレスなどが関係する方もいると説明しています。国保券ネット

そのため、「噛み合わせを直せば顎関節症が治る」と単純に考えることはできません。

顎がカクカク鳴るだけでも病院へ行く?

顎を動かした時に音が鳴る方は珍しくありません。

音だけで痛みや口の開けにくさがない場合には、すぐに治療が必要とは限りません。

一方、

・顎が痛い
・口が開けにくい
・食事をすると顎が痛む
・物を噛みにくい
・症状が強くなっている

などがある場合には歯科医院へ相談してください。

日本顎関節学会も、顎関節症が疑われる場合にはまずかかりつけ歯科や近くの歯科医院を受診し、必要であれば専門医や大学病院などを紹介してもらうことを案内しています。国保券ネット

噛み合わせのセルフチェックだけで診断できる?

鏡を見て歯の中心がずれている、顔の左右差がある、指が3本入らないなどのセルフチェックだけで「噛み合わせが悪い」と診断することはできません。

歯並びや噛み合わせ、顎関節などを正確に評価するには歯科での確認が必要です。

一方、自分で確認するポイントとしては、

・朝起きると顎が疲れている
・顎が痛む
・口が開けにくい
・物を噛みにくい
・歯ぎしりを指摘されたことがある
・日中に歯を食いしばっている
・何もしていない時にも上下の歯が触れている

などがあります。

当てはまるからといって病気が確定するわけではありませんが、症状が続いている場合には歯科へ相談する目安になります。

片側だけで噛む癖は直した方がいい?

いつも同じ側だけで噛んでいることに気づく方もいます。

ただし、「反対側でガムを噛んで筋肉を鍛えれば噛み合わせが治る」といった方法はおすすめできません。

片側でしか噛めない場合には、反対側の歯が痛い、歯が欠けている、歯周病、義歯の問題などが隠れている可能性もあります。

日本歯科医師会も、よく噛めない原因にはむし歯、歯周病、義歯、咀嚼筋や神経系などさまざまな問題があると説明しています。Japan Design Association

噛みにくい側がある場合には、無理に使うより原因を歯科で確認してもらいましょう。

姿勢と噛み合わせには関係がある?

スマートフォンやパソコンを使用する時には、前かがみの姿勢になりやすくなります。

日本歯科医師会では、スマートフォンやパソコン操作時の前屈み姿勢がTCHに関係する可能性について説明しています。Japan Design Association

ただし、「猫背になると顎がずれて噛み合わせが悪くなる」「姿勢を正せば噛み合わせが治る」と断定することはできません。

長時間同じ姿勢を続けない、途中で身体を動かすなど、身体全体への負担を減らすことを考えましょう。

ストレスと食いしばり・歯ぎしり

精神的ストレスが食いしばりや歯ぎしりに関係する場合があります。

しかし、ストレスだけが原因ではありません。

また、「整体で身体的ストレスを取り除けば精神的ストレスもなくなり、歯ぎしりを予防できる」と断定することもできません。

ストレスへの対策、睡眠、生活習慣などを含めて考え、歯や顎に症状がある場合には歯科で確認してもらいましょう。

自分でできる食いしばり対策

日中の食いしばりやTCHについては、まず自分が歯を接触させていることに気づくことが重要です。

パソコン、スマートフォン、運転、家事などをしている時に、時々上下の歯の状態を確認してみましょう。

何も食べたり話したりしていないのに上下の歯が接触していた場合には、顎の力を抜いて歯を離します。

「歯を食いしばらないようにしなければ」と常に意識し続けるとかえって気になってしまう方もいるため、過度に神経質になる必要はありません。

顎のストレッチはした方がいい?

顎の痛みがない方であれば、無理のない範囲で顎や首・肩周辺を動かすことはあります。

ただし、口を無理に大きく開ける、顎を強く前へ出す、舌を何十回も強く動かすなどの運動を、噛み合わせを治す目的で行う必要はありません。

顎に痛みがある、口が開けにくい、動かすと症状が強くなる場合には、無理にストレッチを続けず歯科医院へ相談してください。

ガムを噛んで顎を鍛えた方がいい?

噛み合わせや顎関節症を改善するために、長時間ガムを噛んで顎を鍛えることはおすすめしません。

顎に痛みや疲労感がある場合には、繰り返し噛むことで負担が増える可能性があります。

特に顎関節症が疑われる場合には、自己流のトレーニングを始めるより、まず歯科で状態を確認してもらいましょう。

整体で噛み合わせは治せる?

歯並びや上下の顎の位置などによる噛み合わせを整体で治療することはできません。

「骨格を正しい位置へ戻せば噛み合わせが治る」「顔の歪みを整えれば噛み合わせが治る」といった説明も適切ではありません。

噛み合わせそのものについて気になる場合には歯科へ相談してください。

一方、食いしばりなどと同時に首や肩のこわばりを感じている場合に、首・肩周辺の症状について整体を利用する方はいます。

その場合も、噛み合わせを治療するのではなく、首や肩などの身体の状態を確認して施術を行うという位置づけになります。

食いしばりに鍼治療は使われる?

食いしばりがある方で、顎周辺、こめかみ、首・肩などの筋肉にこわばりや痛みを感じている場合に、鍼治療を検討することがあります。

ただし、鍼治療によって歯の位置を動かしたり、噛み合わせそのものを変えたりすることはできません。

顎の痛み、口が開けにくい、歯がすり減るなどの症状がある場合には、歯科での確認を優先してください。

鍼灸整骨院かまたきでの肩こり・食いしばりへの考え方

鍼灸整骨院かまたきでは、肩こりと一緒に食いしばりや顎周辺の疲れを感じている方について、首・肩、こめかみ、顎周辺などの状態を確認します。

歯並びや噛み合わせそのものを治療することはできません。

顎の痛み、口の開けにくさ、歯の問題などが疑われる場合には、歯科医院での確認を優先していただきます。

歯科で必要な確認をしたうえで、首や肩、顎周辺の筋肉のこわばりなどについて相談したい場合には、身体の状態やご希望に合わせて整体・鍼灸などをご提案します。

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よくある質問

噛み合わせが悪いと肩こりになりますか?

噛み合わせだけが肩こりの原因とは限りません。食いしばりなどで顎や首周囲の筋肉に負担がかかり、肩周辺にも不快感を感じる場合はありますが、肩こりには仕事、身体活動、睡眠、ストレスなど複数の要因が関係します。

噛み合わせが悪いと頭痛になりますか?

食いしばりや歯ぎしりと顎周辺の痛みなどが同時にみられることがあります。また頭痛を伴う方もいますが、すべての頭痛が噛み合わせによって起こるわけではありません。

顎がカクカク鳴るだけでも治療が必要ですか?

音だけで痛みや口の開けにくさがなければ、すぐに治療が必要とは限りません。顎の痛み、口が開けにくい、物を噛みにくいなどの症状がある場合には歯科医院へ相談してください。

日中は歯を離した方がいいですか?

食事や会話などをしていない安静時には、通常は上下の歯が離れています。長時間上下の歯を接触させるTCHは顎周辺の筋肉などへの負担になる場合があります。

歯ぎしりはストレスだけが原因ですか?

ストレスが関係する場合はありますが、それだけではありません。飲酒、喫煙など複数の要因が関係する場合があります。症状が続く場合には歯科医院へ相談してください。

ガムを噛めば噛み合わせは良くなりますか?

ガムを噛むことで噛み合わせが改善すると考えるのは適切ではありません。顎に痛みがある場合には、長時間ガムを噛むことで負担が増える可能性もあります。

整体で噛み合わせは治りますか?

歯並びや上下の顎の位置などによる噛み合わせを整体で治すことはできません。首・肩や顎周辺の筋肉のこわばりなどについて施術を行う場合はあります。

食いしばりに鍼治療はできますか?

顎周辺、こめかみ、首・肩などの筋肉のこわばりや痛みに対して鍼治療を検討することがあります。ただし、歯の位置や噛み合わせそのものを鍼で変えることはできません。

まとめ

噛み合わせと肩こりには関連がみられる場合がありますが、「噛み合わせが悪いから肩こりになる」と一つの原因だけで考えるのは適切ではありません。

特に注目したいのが、食いしばり、歯ぎしり、日中に上下の歯を接触させ続けるTCHです。これらは顎周辺への負担に関係することがあります。

顎が痛い、口が開けにくい、物を噛みにくいなどの症状がある場合には、まず歯科医院へ相談してください。

一方、肩こりと食いしばりなどを同時に感じていて、首・肩や顎周辺のこわばりについて相談したい場合には、歯科で必要な確認をしたうえで整体・鍼灸などを利用するという考え方もあります。