ガングリオンとは?症状・手首にできる原因・痛いときの治療法を解説

  • 2024年5月27日
  • 2026年10月5日
  • 豆知識

「手首に突然しこりができた」「押すと少し痛い」「手首を動かすとしこりの周辺が痛む」

このような症状がある場合、「ガングリオン」が考えられます。

ガングリオンは、関節や腱鞘の近くなどにできる、ゼリー状の内容物が入った腫瘤です。特に手首にできることが多く、手の甲側だけでなく親指側の手のひら側や指の付け根などにできることもあります。

痛みがないガングリオンも多く、必ず治療が必要になるわけではありません。一方、大きくなる、強く痛む、しびれが出る、手を動かしにくいなどの場合には治療が必要になることがあります。

この記事では、ガングリオンとは何か、症状、手首にできる原因、痛いときの対処法、自然に治ることはあるのか、注射による吸引や手術、再発について解説します。

ガングリオンとは?

ガングリオンは、内部にゼリー状の内容物が入った袋状の腫瘤です。

典型的なのは手首の甲側にできるガングリオンで、手首の関節を包んでいる関節包につながっています。そのほか、手首の親指側の手のひら側や、指の付け根にある腱鞘付近などにもできます。

大きさは米粒程度のものから大きなものまであり、触ったときの硬さもさまざまです。

「しこり=悪性腫瘍」と考えてしまう方もいると思いますが、ガングリオン自体は良性です。ただし、見た目や触った感触だけで別のしこりと完全に区別することはできないため、初めて見つけたしこりについては整形外科で確認してもらうことをおすすめします。

ガングリオンの症状は?

ガングリオンの代表的な症状は、関節や腱の近くにできる「しこり」です。

多くは痛みなどの症状がありません。しかし、できた場所や大きさによっては、手首を動かしたときの痛み、押したときの痛み、違和感、動かしにくさなどを感じる場合があります。

また、神経の近くにガングリオンができて神経を圧迫すると、痛みやしびれ、運動障害などが起こることがあります。

そのため、「しこりは小さいから問題ない」と大きさだけで判断することはできません。

手首にガングリオンができる原因は?

「手を使いすぎたからガングリオンができた」と思われることがありますが、ガングリオンができる正確な原因は明確になっていません。

ガングリオンは関節包や腱鞘などから発生します。関節液や腱・腱鞘の滑液が袋の中へ入り、濃縮されてゼリー状になると考えられています。

手を使うとガングリオンが大きくなる場合はありますが、日本整形外科学会も「必ずしも手をよく使う人にみられるわけではない」と説明しています。

したがって、「仕事で手首を使ったからできた」「スマホの使いすぎが原因」と一つの原因に決めつけることはできません。

ガングリオンはどこにできる?

ガングリオンで特に多いのが手首です。

手首の甲側、親指側の手のひら側、指の付け根などにみられます。関節や腱鞘に関連するものだけでなく、まれに骨、筋肉、神経などに生じることもあります。

そのため「ガングリオン=手首だけにできるもの」ではありません。

ガングリオンは腰にもできる?

Search Consoleでは「ガングリオン 腰にできる」という検索もあります。

一般的にガングリオンと聞いてイメージするのは手首など関節周辺にできるものですが、身体のさまざまな場所にガングリオンが生じることがあります。日本整形外科学会も、骨・筋肉・神経などに生じるガングリオンがあると説明しています。

また、脊椎周辺にはガングリオンや滑膜嚢腫など、似たような嚢胞性病変がみられる場合があります。

ただし、腰にしこりがあるからといってガングリオンとは限りません。脂肪腫、粉瘤など別のしこりもあるため、「腰にしこりがある」という症状だけで自己判断しないことが大切です。

ガングリオンが痛いのはなぜ?

ガングリオンは痛みがないことも多いのですが、できた場所によっては痛みが出ることがあります。

ガングリオンが周囲の組織へ影響したり、神経の近くにできて神経を圧迫したりすると、痛みやしびれなどの症状が出ることがあります。

また、手首を動かしたときだけ痛い、物を持つと痛いという場合もあります。

一方、しこりがある場所に強い痛みがあるからといって、必ずガングリオンによる痛みとは限りません。手首には骨・関節・腱・神経などがあるため、別の病気やケガが原因の場合もあります。

ガングリオンが痛いときの対処法

ガングリオンが痛む場合には、まず痛みを強くする動作を無理に繰り返さないようにします。

手首を使ったときに痛みが強くなる場合には、一時的に活動量を調整したり、医療機関で装具について相談したりする方法があります。活動によってガングリオンが大きくなる場合があり、装具などで症状を軽減できることがあります。

強い痛みがある、大きくなっている、しびれや動かしにくさがある場合には、自分で何とかしようとせず整形外科を受診してください。

ガングリオンに痛み止めは使える?

ガングリオンに伴う痛みに対して鎮痛薬が使用される場合はありますが、痛み止めによってガングリオンそのものがなくなるわけではありません。

また、「ガングリオンだと思っていたら別の病気だった」という可能性もあります。

痛みが続いている場合には、痛み止めだけで長期間様子を見るのではなく、まず何が原因なのかを確認することが重要です。

市販の痛み止めを使用する場合にも、持病や服用中の薬がある方、妊娠中の方などは医師や薬剤師へ確認してください。

ガングリオンは自然に治る?

ガングリオンは自然に小さくなったり、消失したりすることがあります。

痛みなどの症状がなく、診断がついているガングリオンであれば、治療を行わず経過観察になることもあります。日本整形外科学会も、腫瘤だけで無症状の場合は放置しても心配ないとしています。ただし、まず診断を受けることが勧められています。

海外の整形外科学会でも、症状のない場合には経過観察が一般的な選択肢とされています。

「ガングリオンを見つけたら必ず取らなければならない」というわけではありません。

ガングリオンの治療方法

治療が必要かどうかは、痛み、大きさ、神経症状、日常生活への影響などによって判断されます。

症状がない場合には経過観察となることがあります。

痛みが強い、大きくなっている、神経を圧迫して症状が出ているなどの場合には、針を刺して内部のゼリー状の内容物を吸引する治療が行われることがあります。

それでも繰り返す場合などには、手術による摘出が検討されます。

ガングリオンは注射器で抜けば治る?

ガングリオンに針を刺して内部の内容物を吸引する治療があります。

しこりを小さくできる場合がありますが、袋や関節とのつながりが残るため、再び内容物がたまって再発することがあります。

「一度抜けば二度とできない」という治療ではありません。

また、手首の手のひら側には重要な血管や神経が近くを通っている場所もあるため、自分で針を刺して中身を抜こうとしてはいけません。

ガングリオンは手術した方がいい?

ガングリオンがあるからといって、全員に手術が必要なわけではありません。

症状がなく日常生活に支障がなければ、経過観察となることがあります。

一方、何度も内容物がたまる、痛みが強い、神経を圧迫している、日常生活に支障があるなどの場合には手術が検討されます。

手術ではガングリオンだけでなく、関節などにつながっている茎の部分も含めて摘出します。

ただし、手術を行っても再発する可能性はあります。

ガングリオンは再発する?

ガングリオンは再発することがあります。

特に内容物を針で吸引しただけの場合には、ガングリオンの袋や関節とのつながりが残っているため、再び内容物がたまる場合があります。

手術ではガングリオンと茎を含めて摘出しますが、それでも再発する可能性があります。

そのため「再発した=治療に失敗した」と単純に判断することはできません。

ガングリオンにサプリは効果がある?

Search Consoleでは「ガングリオン サプリ」という検索もあります。

現在のところ、特定のサプリメントを飲むことでガングリオンが消えるという標準的な治療法はありません。

ガングリオンの一般的な対応は、症状がなければ経過観察、必要に応じて内容物の吸引、症状が続く場合などには手術を検討するというものです。日本整形外科学会の治療説明にもサプリメントは治療方法として挙げられていません。

「ガングリオンに効く」とうたうサプリだけに頼り、必要な診断や治療が遅れないようにしてください。

ガングリオンを自分で潰してもいい?

自分でガングリオンを押し潰したり、針を刺して中身を抜いたりするのは避けてください。

強い力で叩いて潰そうとすると、手や周囲の組織を傷つける可能性があります。米国整形外科学会も、重い物でガングリオンを叩き潰す方法は手を傷つける可能性があり、避けるよう説明しています。

針を刺す行為にも感染や神経・血管を傷つける危険があります。

気になる場合には自分で処置せず、整形外科へ相談してください。

ガングリオンかどうかはどうやって調べる?

典型的なガングリオンでは、しこりの場所や状態を診察し、必要に応じて針で内容物を確認します。

外から触れない小さなガングリオンもあり、手首の痛みだけが続く「オカルトガングリオン(不顕性ガングリオン)」もあります。

そのような場合には超音波検査やMRIなどが診断に使われることがあります。

また、レントゲンではガングリオンそのものは映りませんが、骨や関節に別の問題がないか確認する目的で行われる場合があります。

手首のしこりは全部ガングリオン?

手首や身体にできるしこりがすべてガングリオンとは限りません。

脂肪腫、粉瘤などの良性のしこりや、別の病気が原因となる場合があります。

特に、急に大きくなる、強い痛みがある、硬く動かない、皮膚の変化を伴うなど、気になる変化がある場合には医療機関で確認してください。

整骨院でガングリオンは治せる?

整骨院でガングリオンに針を刺して内容物を抜いたり、手術で摘出したりすることはできません。

ガングリオンそのものの診断や治療が必要な場合には、整形外科を受診してください。

一方、ガングリオンと診断されたうえで、手首や前腕周囲の筋肉の張り、手を使ったときの身体的な負担などが気になる場合には、身体の状態に合わせたケアを行うことはあります。

「揉めばガングリオンが消える」「関節を矯正すればガングリオンが治る」といったものではありません。

鍼灸整骨院かまたきでの対応

鍼灸整骨院かまたきでは、手首にしこりがある場合にガングリオンと決めつけて施術を行うのではなく、まず症状や経過を確認します。

初めてできたしこり、徐々に大きくなっているしこり、強い痛みやしびれを伴う場合などは、整形外科での診断をおすすめします。

すでに医療機関でガングリオンと診断され、手首や前腕の張りや動かしにくさなど周囲の身体的な負担についてケアを希望される場合には、状態を確認したうえで対応します。

ガングリオンそのものを押し潰したり、鍼を刺して内容物を抜いたりする施術は行いません。

よくある質問

ガングリオンとは何ですか?

ガングリオンは、関節や腱鞘の近くなどにできる、内部にゼリー状の内容物が入った腫瘤です。特に手首に多くみられます。

ガングリオンにはどんな症状がありますか?

しこりが主な症状で、痛みがない場合も多くあります。できる場所によっては痛み、しびれ、動かしにくさなどが現れることがあります。

手首にガングリオンができる原因は何ですか?

ガングリオンができる正確な原因は明確になっていません。関節包や腱鞘などから発生しますが、必ずしも手の使いすぎが原因というわけではありません。

ガングリオンが痛いときはどうすればいいですか?

痛みを強くする動作を無理に続けず、強い痛み、大きくなる、しびれや動かしにくさなどがある場合には整形外科へ相談してください。

ガングリオンは自然に治りますか?

自然に小さくなったり消えたりすることがあります。症状がなく診断がついている場合には、治療をせず経過観察になることもあります。

ガングリオンを自分で潰してもいいですか?

自分で押し潰したり針を刺したりすることは避けてください。周囲の組織を傷つけたり、感染や神経・血管損傷につながったりする危険があります。

ガングリオンにサプリは効果がありますか?

特定のサプリメントでガングリオンが消えるという標準的な治療法はありません。必要に応じて整形外科で診断・治療を受けてください。

まとめ

ガングリオンは、内部にゼリー状の内容物が入った良性の腫瘤で、特に手首によくみられます。多くは痛みがありませんが、場所や大きさによって痛み、しびれ、動かしにくさなどが出ることがあります。

原因は明確になっておらず、「手の使いすぎだからできる」とは限りません。

症状がなければ経過観察になることもありますが、大きくなる、強く痛む、神経症状がある場合などには、内容物の吸引や手術などが検討されます。治療後にも再発することがあります。

また、自分で潰したり針を刺したりするのは避けてください。

初めて見つけたしこりや、痛み・しびれなどを伴うしこりについては「ガングリオンだろう」と自己判断せず、まず整形外科で確認することが大切です。