鵞足炎ってなに?
鵞足炎は、膝の内側にある「鵞足」と呼ばれる部分が炎症を起こして痛くなる病気です。鵞足というのは、膝の内側にある筋肉が集まってできる部分のことで、その形が鵞鳥の足に似ているため、こう呼ばれています。この鵞足には、縫工筋、薄筋、半腱様筋という3つの筋肉が集まっています。
鵞足炎の原因
鵞足炎の原因は、主に膝にかかる過度な負担です。たとえば、スポーツをしているときに膝をたくさん使ったり、長い時間走ったりすると、鵞足の部分に負担がかかります。特にサッカーやバスケットボール、ランニングなど、膝を多く使う運動をしている人に多いです。また、膝の内側に強い衝撃が加わることも原因となります。
鵞足炎の症状
鵞足炎になると、膝の内側が痛くなります。この痛みは、運動をしているときや、階段を上り下りするときに強くなります。また、膝を曲げたり伸ばしたりするだけでも痛みが出ることがあります。痛みは徐々に強くなることが多く、初めは軽い痛みから始まり、放っておくとどんどん悪化します。
鵞足炎の治療
鵞足炎の治療は、まずは痛みを和らげることから始めます。痛みがひどいときは、安静にすることが大切です。運動を休むことや、膝を使わないようにすることで、炎症を抑えることができます。
さらに、冷やすことも有効です。痛みが強い部分にアイスパックや冷たいタオルを当てることで、炎症を和らげることができます。これを1日に数回、15分から20分程度行います。
痛みが和らいできたら、ストレッチや筋力トレーニングを行います。これは、鵞足にかかる負担を減らすためです。特に、太ももの前側の筋肉や、後ろ側の筋肉を鍛えることが大切です。
場合によっては、薬を使うこともあります。痛み止めや抗炎症薬を使って、痛みを和らげることができます。また、物理療法として、電気治療や超音波治療を行うこともあります。
鵞足炎に効果的なストレッチ
1. 太ももの前側のストレッチ(大腿四頭筋ストレッチ)
- 立った状態で、片手で壁や椅子に軽く触れてバランスを保ちます。
- 反対の手で、同じ側の足首を持ち、かかとをお尻に向かって引き寄せます。
- このとき、太ももの前側が伸びるのを感じながら、30秒から60秒間キープします。
- 反対側も同じように行います。
2. 太ももの後ろ側のストレッチ(ハムストリングスストレッチ)
- 座った状態で、片足を前に伸ばし、もう片方の足を曲げて内側に引き寄せます。
- 伸ばした足のつま先に向かって体を前に倒し、太ももの後ろ側が伸びるのを感じます。
- 30秒から60秒間キープし、その後反対側も同じように行います。
3. お尻のストレッチ(梨状筋ストレッチ)
- 仰向けに寝て、片膝を立てます。
- もう片方の足首を立てた膝の上に乗せます。
- 両手で立てた膝の後ろを持ち、胸に引き寄せるようにします。
- お尻の筋肉が伸びるのを感じながら、30秒から60秒間キープします。
- 反対側も同じように行います。
4. 内もものストレッチ(内転筋ストレッチ)
- 座った状態で、両足の裏を合わせて膝を外側に開きます。
- 両手で足首を持ち、軽く体を前に倒します。
- 内ももの筋肉が伸びるのを感じながら、30秒から60秒間キープします。
5. ふくらはぎのストレッチ(腓腹筋ストレッチ)
- 壁に手をついて、片足を前に、もう片方の足を後ろに伸ばします。
- 後ろ足のかかとを床につけたまま、前足の膝を曲げて体重をかけます。
- 後ろ足のふくらはぎが伸びるのを感じながら、30秒から60秒間キープします。
- 反対側も同じように行います。
ストレッチのポイント
・ストレッチはゆっくりと行い、急に動かないようにしましょう。
・痛みを感じたら無理せず中止してください。痛みを感じない範囲で行うことが大切です。
・毎日継続して行うことで、筋肉の柔軟性を高め、鵞足炎の予防にもなります。
鍼灸整骨院かまたきの鵞足炎の施術
鵞足炎は内側の筋肉が硬くなり血行不良を起こしているため太ももからふくらはぎにかけて筋肉を和らげる施術を行います。
個人差はありますが目標は5回程度を目安に完治を目指しています。
鵞足炎のまとめ
鵞足炎は、適切な治療とリハビリを行うことで、しっかりと治すことができます。しかし、再発しやすい病気でもありますので、普段からの予防が大切です。運動をする前にはしっかりとウォーミングアップを行い、正しいフォームで運動することを心がけましょう。また、筋力をバランスよく鍛えることで、膝への負担を減らすことができます。
もし、膝の内側に痛みを感じたら、早めに休養をとり、無理をしないようにしましょう。そして、必要があれば医師の診断を受け、適切な治療を受けることが大切です。鵞足炎と向き合い、しっかりと治療と予防を行うことで、健康な膝を保ちましょう。