・昔と食べる量は変わっていないのに最近太ってきた
・いつも身体が冷えている
・お腹がスッキリせず便秘がち
・休んでも休んでもなかなか疲れが抜けない
このような症状でお悩みではありませんか?
これらの症状は、基礎代謝が低下したことであらわれる症状ではないかと考えられます。
若々しい身体を手に入れるために基礎代謝について学んでいきましょう。
『代謝』とはなにか?
『代謝』とは、食事などで外から取り入れた物質(食べ物)を、体内の酵素を使って生命活動に必要な物質に変換するための化学反応です。
この化学反応によって起こるエネルギーを消費することで(エネルギーを活用することで)生命活動が維持されています。
- 食べ物を消化・吸収する
- 心臓や肺など内臓を動かす
- 新しい細胞を作り出し細胞を活性化させる
- 筋肉を収縮させ身体を動かす
- ケガを修復する
- 疲労を回復させる
- 髪の毛やお肌の調子を整える など。
3大代謝
代謝は大きく分けて3つの働きがあり、基礎代謝はその中の1つです。
- 活動代謝…身体を動かすことで消費されるエネルギー
- 食事誘発性熱生産…食事によって取り込んだ食べ物を消化するために消費されるエネルギー
- 基礎代謝…生命活動を維持するために消費されるエネルギー
この3つの代謝の割合はそれぞれ、活動代謝2~3割、食事誘発性熱生産1~2割、基礎代謝3~6割となり、代謝の中で最も多くエネルギーを消費するものが基礎代謝です。
基礎代謝が高いと寝てるだけでも痩せるって本当?!
1日に消費されるエネルギーのうち約6割を占める基礎代謝は、生命活動を維持するのに最低限必要なエネルギーです。
生命活動の維持とは、呼吸・発汗・拍動をはじめ、内臓や神経の働きを正常に保つことであり、これらの活動は自分の意識とは関係なく常に行われています。
例えば1日中何もせずにゴロゴロ寝て過ごしていても基礎代謝は起こっています。
基礎代謝が高い人は低い人と比べ、心臓や肺をはじめ臓器が活発に働いている状態であり、筋肉の状態も良いので血液の流れも良いと言えます。
すなわち、基礎代謝が高い人は自分では意識していない身体の内側で生命活動が活発に行われいることによって消費エネルギーが高くなり、結果として『痩せる』と言われるわけです。
基礎代謝が最も高い年齢は男女ともに10代半ばであり、それ以降は年齢とともに徐々に低下していきます。また、必要エネルギーは年齢・性別・体格などにより異なります。
基礎代謝が下がる理由
昔と食生活は変わっていないのに太った、増えた体重が戻りにくくなった、など感じる方は多いのではないでしょうか?これは加齢による基礎代謝の低下が考えられます。
基礎代謝は10代をピークに、その後およそ10年で1~3%程度減少していきます。
これは加齢により骨や筋肉、内臓や血液などが減少することが原因と考えられています。
そして、男性では40代、女性では閉経後の50代に大きく基礎代謝が減少する傾向があります。
- 筋肉量の低下
- 加齢による低下
- 食生活
- 不規則な生活
① 筋肉量の低下
運動不足やダイエットによる筋肉量の減少は基礎代謝の低下につながります。
基礎代謝の多くは、筋肉を動かしたり健康な筋肉を維持するために使われため、筋肉量が低下すればおのずと必要なエネルギー量も低下し、基礎代謝の低下につながります。
② 加齢による低下
一般的に加齢にともない内臓の働きが低下するため基礎代謝は低下します。
その他、歳を重ねると若い頃と比べ1日の活動量が減少するため、必要とされるエネルギー量も低下するので基礎代謝も低下します。
③ 食生活
暴飲暴食や過度な食事制限など不規則な食生活が続くと、身体はストレスを感じ自律神経の働きが乱れるため、代謝活動がうまく行えず、基礎代謝が低下してしまいます。
食事バランスが悪いときや必要な栄養を摂れていないとき、身体は栄養不足と捉え、基礎代謝を最低限まで抑え生命活動を維持しようと働きます。
④ 不規則な生活
食生活同様、寝不足や昼夜逆転など不規則な生活が続くと、身体はストレスを感じ自律神経のバランスが乱れます。それにより内臓機能の働きが悪くなり基礎代謝が低下します。
基礎代謝が低いことによるデメリット
① 太る
筋肉不足や加齢、バランスの悪い生活が原因で、食事から摂った栄養を身体を動かすためのエネルギーに変換できないため、余分な栄養は身体に蓄積されてしまい太る原因となります。
生活習慣病のリスクも上がります。
② 疲れやすくなる
必要な栄養を摂取しても、基礎代謝が低いと身体を動かすために使われるエネルギーに十分変換できないため、身体はエネルギー不足を感じ、疲れやすく、休息しても疲れが抜けない身体になってしまいます。
③ 血行不良
基礎代謝が低下することで必要なエネルギーがしっかり全身に運ばれなくなるため、手足は冷え、全身の血行が悪くなります。冷えやむくみは、肩こりや腰痛、肌荒れや便秘など様々な症状があらわれます。
基礎代謝が高いことによるメリット
① 太りにくく痩せやすい
基礎代謝が高ければ摂取した栄養をすぐにエネルギーに変換できるのため、余分な栄養を身体に溜め込むことはありません。ダイエットの際、代謝の良い身体は太りにくく効率よくエネルギーを消費することができます。
また、基礎代謝のよい身体は内臓の働きも良く、生活習慣病などのリスクを減らすことにも繋がります。
② 疲れにくく回復が早い
摂取した栄養をすぐに活動するためのエネルギーに変換できるので、疲れ知らずの身体になります。もしも疲れてしまった場合でも、エネルギー変換が良いので栄養と休息を取ることで素早く身体中の細胞に届け、疲労を残すことがありません。
③基礎免疫力が高くなる
免疫とは、ケガをした細胞を修復したり外から菌やウイルスが侵入した際は攻撃して身体を守る力のことです。
基礎代謝が高い人は、作り出すエネルギー(熱)が多いので体温を高い状態に維持することができます。体温が高い人は血液の流れが良く、身体中の細胞が活発に働くため免疫力も高くなります。
体温が1℃上がると基礎代謝が13%、免疫力が30%も上がると言われています。
基礎代謝を上げる方法
基礎代謝は年齢や性別、筋肉量や生活習慣など様々な影響から人それぞれ違っています。
まだ成長過程の子供は身体を大きくするために大量のエネルギーを必要とするため、基礎代謝が高いです。
また、一般的に男性は女性に比べ筋肉量が多いので基礎代謝が高いです。
基礎代謝は加齢や運動不足が原因で下がってしまいますが、生活習慣を見直したり適切な運動を行うことで再び上げることが可能です。
基礎代謝を上げるために意識すること
- 運動して筋肉を鍛える
- 身体を冷やさない
- 1日1~2リットルの水を飲む
- 栄養バランスの良い食事
- 質の良い睡眠
①運動して筋肉を鍛える
筋肉は運動によって増やすことができます。筋肉が増えることで基礎代謝は上がり、活動エネルギーを作り出しやすい身体になります。
運動の目安は、週3回・1日最低20分以上行います。
筋肉を動かすことで、足や指の末端の血管まで新鮮な血液を送り届けます。
運動の際は、太ももやお尻背中の筋肉など身体の中でも大きな筋肉を動かすことで効率よく筋肉を鍛えることができます。
始めからがんばって有酸素運動を行うと脂肪が燃焼され体重がガクンと下がるかもしれません。
しかし、急激な体重減少が原因で筋肉量も減少してしまい基礎代謝が下がる可能性があります。運動は無理のない範囲で少しずつ進めていきましょう。
②身体を冷やさない
体温が1℃上がると基礎代謝は13%上がると言われています。
反対に、身体を冷やすことは基礎代謝の低下につながります。夏場は冷たい飲み物やクーラーの効いた部屋は注意が必要です。
特に胃腸の冷えには気を付けましょう。胃腸を温めると内臓の働きが良くなり血行も促進され免疫力の向上につながります。
お風呂に入る際は、シャワーで済まさず湯船に浸かるようにしましょう。1日の終わりに身体を温めゆっくり過ごすことでリラックスでき自律神経の働きも良くなるので、基礎代謝の向上につながります。
③1日1~2リットルの水を飲む
水を飲むときは身体を冷やさないように常温の水または白湯が良いです。
温かい水はキンキンに冷えた水より身体への吸収が早いです。また、良く冷えた水は冷えやむくみの原因になったり、内蔵の働きを低下させてしまうので気をつけましょう。
1日に摂る水分量は活動量によって人それぞれ異なりますが、食事から摂取する水分とは別に1~2リットルを目安にこまめに摂るのが理想です。
水分をたくさん摂ることで血流が良くなり、筋肉にしっかりと血液が送られるので運動効果も上がり、効率よく筋肉を増やすことができます。
汗をかいて冷たい水を飲みたいときはがぶ飲みせずにゆっくり飲むことを心がけると良いです。運動後の冷たい水は急激な体温の上昇を抑える役割がありますが、常温の水の方が身体への浸透が良いことを覚えておいてください。
④栄養バランスの良い食事
基礎代謝以外のエネルギー消費の話になりますが、食後に消費されるエネルギー(食事誘発性熱生産)は摂る食事のメニューによって異なります。
たんぱく質を多く摂取した場合、糖質や脂質を多く摂取した場合と比べてエネルギー消費が高いことが分かっています。基礎代謝を高めたいときはタンパク質の多い食材を意識して選ぶようにしましょう。
食事は空腹を満たすだけではなく、身体に必要な栄養を補うことを意識しましょう。
⑤質の良い睡眠
寝ている時間は代謝が低いと考えられがちですが、寝ている間もホルモンを分泌し細胞の修復を行っています。
質の良い睡眠で消費されるエネルギーは1晩で約300~400キロカロリーと言われています。これは5キロを40分かけてジョギングした程度のエネルギー消費です。
寝ている間もしっかりエネルギーを消費するために、睡眠時間は7~8時間を目安に確保したいです。
寝る前は軽いストレッチなどの体操を行うことで身体がほぐれ寝付きが良くなります。
基礎代謝を上げる食事
基礎代謝は筋肉の働きによって行われているため、効率よく基礎代謝を上げたければ、筋肉に必要な栄養を摂り、摂取した食事をエネルギーに変換するための内蔵の働きを助ける食べ物が良いです。
お勧めの食材は以下の通りです。
豚肉・サバ・納豆・ショウガ・トマト・玉ねぎ・ナッツ・唐辛子・ニンニク・黒酢・ウナギ・グレープフルーツ・玄米・そば・緑茶 などです。
身体を温める食材
身体は冷えているより温かい方が内臓や筋肉の働きが良く基礎代謝も高くなるので、食事の際は身体を温める食材を意識して摂りるようにしましょう。
身体を温める食材は、冬が旬の物・地面の下にできる野菜・色が暖色系の物・水分の少ない物・発酵食品などです。
人参・かぼちゃ・ごぼう・レンコン・玉ねぎ・にら・にんにく・こんにゃく、など
例外もあります。トマトやフルーツ類は暖色系ですが身体を冷やします。しかしドライフルーツにすることで身体を温める食べ物になります。大根も冬の食材ですが身体を冷やしますが、乾燥させて切り干し大根にすれば身体を冷やす食べ物ではなくなります。
筋肉を作るたんぱく質
基礎代謝の高さは筋肉量と関係しています。一般的に筋肉量の多い人ほど基礎代謝が高いです。
たんぱく質の多い食材は、肉類・魚介類・豆類・卵・乳製品などです。
たんぱく質は筋肉の源となるため、肉や魚など身体を形成する食材から摂取できます。その他、大豆は畑のお肉と呼ばれるようにたんぱく質が高い食材です。
カロリーを気にして食事量を減らすと摂取するたんぱく質も少なくなってしまい、筋肉が減ることで基礎代謝も下がるので注意が必要です。食事は高たんぱく低血糖の物を選びたいです。
血液の流れを良くする食材
たんぱく質を摂る時は一緒にミネラルやビタミンも摂ると良いです。ビタミンは、食事で摂った栄養を素早くエネルギーに変換する働きがあり、代謝を助けてくれます。
ビタミンB1…筋トレの効果を上げてくれる
→玄米・そば・大豆・豚肉・生ハム・うなぎ
ビタミンB2…体脂肪を燃焼させる
→レバー・たまご・チーズ・焼きのり・乾燥わかめ・納豆
ビタミンA・ビタミンE…身体を酸化から守る
→うなぎ・ナッツ類・たまご・チーズ・ほうれん草・にんじん
まとめ
基礎代謝は、加齢や運動不足、ストレスや自律神経の乱れなどが要因となって低下します。
基礎代謝を上げるために、運動で筋肉量を増やしたり、身体を温める食べ物を摂取することが大切ですが、なかなか生活習慣を変えるのが難しいとお考えの方は、整体に頼ってみてはいかがですか?
鍼灸整骨院かまたきで整体を行うことによって、筋肉のコリや疲れを修復するとともに血流を改善し、自律神経の乱れを整えます。
気合を入れて運動メニューを考えたり、早起きして運動する時間を取る必要はありません。
空いているお時間に来ていただいてただゆっくりベットに寝てていただければOKです(*^^*)
基礎代謝アップまでの道のりに即効性はないので、根気よく続けるお手伝いをさせていただければと思います。